ティアックは、「NEW VINTAGE」をテーマにした新コンセプトのオールインワンオーディオシステム「WS-A70」と、ネットワークCDプリメインアンプ「NR-7CD」を発表しました。いずれもハイレゾ音源やワイヤレス再生などの最新技術に対応しながら、どこか懐かしさも感じられる高いデザイン性を兼ね備えていることが特徴。発売はWS-A70が2017春予定で価格は未定、NR-7CDが2017年1月予定で実売予想価格は42万円前後。
“木と布”をコンセプトにした一体型オーディオ「WS-A70」
WS-A70は、Wi-FiやBluetoothなどのワイヤレス再生に対応したスピーカー一体型オーディオシステム。「木と布」をテーマに、シンプルながら高級感のあるデザインに仕上がっています。特徴は、フロント部分に、テキスタイルブランド「NUNO」とコラボした布製グリルを装着できること。好みや設置環境に合わせた素材やデザインのグリルを自由に選んで取り付けることができます。このグリルは別売で用意される予定。
本体は、大量生産が難しい180度円形曲げ処理を行ったウォルナット木材を使用。木の風合いを生かしたオイル仕上げを施しています。スピーカーは、フロントに同軸2ウェイスピーカーを2基、背面にパッシブラジエーターを2基備えています。アンプにはICEpowerクラスDアンプを採用。
SpotifyやGoogleCastなどのストリーミングサービスに対応しているほか、Bluetoothでハイレゾ音質が楽しめるLDACにも対応。操作は本体天面のコントロールで行えるほか、専用アプリなども用意されます。
新フラッグシップラインReference 7シリーズ第1弾
NR-7CDは、同社の新たなフラッグシップとなるReference 7シリーズの第1弾となるメディアプレーヤー一体型プリメインアンプ。ハイレゾ音源に対応し、DSD 5.6MHz、PCM 24bit/192kHzまでの音源を再生可能。さらに、独自回路「RDOT-NEO」により、CDやMP3などのPCM音源を、最大DSD12.2MHz、PCM384kHzまでアップコンバートすることで、限りなくアナログに近いなめらかな波形に補間して再生します。本体にアップコンバート専用ボタンを装備しているので、ワンタッチで高音質再生が楽しめます。
DACからプリアンプ、パワーアンプまで、L/Rchをそれぞれの基板にシンメトリー配置したデュアルモノ構成を採用。全段でフルバランス伝送を行い、ノイズの影響を抑えてリアリティのある音場と静寂の表現力を実現しています。アンプにはICEpower製クラスDステレオパワーアンプ「50ASX2」をBTL構成でL/Rchごとに搭載し、最大出力140W×2ch(4Ω)を実現。あらゆるスピーカーをパワフルに駆動します。
再生メディアは、CDやUSBストレージのほか、Wi-FiやBluetoothなどのワイヤレスにも対応。ハイレゾ音質が楽しめるLDACにも対応しています。
モノ作りにこだわるティアックらしい製品を
発表会には、同社の英 裕治(はなぶさ ゆうじ)社長が登壇。同社のモノ作りに対する姿勢について、「ティアックでは、100人のユーザーが100人とも満足するような商品はコモディティ化につながると考え、あえて『森を見るな、木を見ろ』と従業員に言い続けている」と説明。傘下の高級オーディオブランド「エソテリック」を成功例として挙げ、規模やコストよりも品質を重視した製品開発に取り組んでいると述べました。
今回、新たに「NEW VINTAGE」というテーマを掲げ、音質やデザイン、モノ作りにこだわって「新しい音楽の楽しみ方」を提案。NR-7CDは自社国内工場生産のMade in Tokyoにこだわるなど、日本のモノ作りや“匠の技”を生かした製品となっています。
このほか、ゲットナビでもおなじみのオーディオ評論家・麻倉怜士さんや、ティアック製品を愛用しているという俳優の半田健人さん、多摩美術大学教授でプロダクトデザインも手掛ける和田達也さんが登場。それぞれ、ティアック製品に対する思いを語っていました。また、オープンリールを楽器として演奏する音楽ユニット「オープンリールアンサンブル」によるライブパフォーマンスも披露されるなど、同社の新製品発売を盛り上げるにイベントとなりました。