朝食は、菓子パンで済ませることが多いです。そんな生活を続けていると、エサを食べているような気分になります。仕事の身じたくや出勤時刻を優先するあまり、食事にあまり時間をかけられません。改善するためには、キッチン時短術が役立ちそうです。
朝食づくりを時短するためのコツ
忙しくても、まともな朝ごはんを食べたい。ぜいたくは言いません。トーストに目玉焼きやスクランブルエッグなどを添えるだけでも、菓子パンの朝食よりはマシになります。
『考えない台所』(高木ゑみ・著/サンクチュアリ出版・刊)は、キッチンにまつわる効率アップ術の解説本です。
夜の10分が朝の30分を生み出します。
就寝前に食材と器をおぼんの上にセット。コーヒーやお茶も、湯を注いだらすぐに飲める状態にしておきます。
果物は変色しないものだけカットしておきます。(『考えない台所』から引用)
必要な食材を、おぼん(トレイ)の上にのせて、冷蔵庫に入れるということです。バター、マーガリン、ジャム、玉子、ハム、チーズ、ヨーグルト、カットフルーツなど。
朝起きたら、フライパンを加熱しながら、冷蔵庫からトレイごと取り出します。1回の動作で必要な食材がそろうわけです。並行してトーストも作れますから、寝ぼけながらでも、おいしい朝ごはんが10分で出来あがります。
キッチン時短術の基本は「まとめる」こと
たくさん所有していても、毎日使うのは同じものではありませんか?
だから私は「レストランセット」を用意しています。
家族の人数分の箸、ナイフ、フォーク、スプーンを小さなかごにセットしたものです。
ファミリーレストランやカフェなどで出される、あれです。(『考えない台所』から引用)
「レストランセット」は良いアイデアだと思いました。ひとり暮らしの場合、あえて「2人分」を用意しておくことで、たとえば箸やスプーンを落としたときでも、キッチンと食卓を行ったり来たりすることが無くなります。
「まとめる」テクニックは、冷蔵庫の収納にも応用できます。たとえば、わさび、からし、おろしショウガ、おろしニンニクなどの薬味チューブです。外箱を捨てて「ペン立て」でまとめれば、冷蔵庫の中がスッキリします。
よく使う調味料の小ビンは、背の低いカゴをつかって1か所にまとめましょう。必要なときに見つけやすくなります。
あらびきコショウと細かい粒のテーブルコショー、一味唐辛子と七味唐辛子などのように、ひとまとめにすると見分けがつきにくいものは、フタの上にラベルを貼ります。取り出すときに迷いません。
洗い物を手早くすませるための工夫
自炊すれば、当然のごとく「洗い物」が発生します。ごはん粒がこびりついたお茶碗。油分がべっとり付いたお皿やフライパン。カレーを作ったあとの鍋など。
片づけるための水仕事はイヤなものですが、避けては通れません。せめて、洗い物に対する抵抗感を少なくしておきたいものです。
いちばん効果的なのは、キッチンシンクに物を置かないことです。「三角コーナー(生ゴミ用のカゴ)」を置かないだけで、シンクは広くなり、洗い物がはかどります。
できれば、スポンジや食器用洗剤ボトルも置かないことをオススメします。洗うときにつかう洗剤量を減らすことによって、すすぎに必要な時間を短くできます。
小さいボウルに洗剤を数滴落とし、水を加えて薄い洗剤を作ります。
水1/2カップに対して、1プッシュぐらいで大丈夫です。
これをスポンジに含みながら洗っていきます。(『考えない台所』から引用)
水で薄めた洗剤液をボトルいっぱいに作ると、雑菌が繁殖するおそれがあります。洗い物をするたびに必要な量だけを薄めたほうが安全です。
洗い終わったら、食器用洗剤ボトルとスポンジは、シンク以外の場所に片付けましょう。個人的な感想ですが、キッチンシンクを空っぽにしておくだけで、洗い物に対するモチベーションが高まりました。お試しください。
(文:忌川タツヤ)
【参考書籍】
考えない台所
著者:高木ゑみ
出版社:サンクチュアリ出版
予約の取れない料理教室の先生が教える人生を変える台所段取り術
“1日1時間、自由な時間を生みだす”
憂うつな台所しごとが劇的にラクになるプロの技!
「いつも何かにおわれ、余裕がない!つい家族にもイライラ…」「朝ごはんの次にまた昼ごはん、買い物…。」「家族の時間がバラバラ!台所に立つのも憂うつ。」そんな悪循環から解放されよう! 献立決め、買い物、準備、調理、片付け、掃除…気が付くと一日ずっと料理のこと考えていませんか? 台所しごとが劇的にラクになる目からウロコのプロの技の数々を紹介。子育てに忙しいママ、共働き家庭など忙しいあなたを助けます!
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