本・書籍
2017/4/7 18:10

1日に50本以上抜けたら要注意! 髪の治療家が教える「いますぐ抜け毛を減らす簡単な方法」

入学、就職、昇進、引越しなど、春は環境の変化でストレスがたまり、抜け毛が増えやすい時期。1日に抜ける自然な抜け毛は30本ほど、多くても50本でそれ以上になったら要注意だと、髪の治療家・田中和義氏は言います。

 

しかし、不安になることはありません。田中さんの著書『髪の取扱説明書』(インプレス・刊)を読んで、これまでの間違ったヘアケアをやめ、ちょっとした生活改善をすれば抜け毛、薄毛は防ぐことができるでしょう。

 

円形脱毛症は40代でも突然やってくる

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筆者は40代になったばかりの頃、円形脱毛症になったことがあります。ブラシに絡まる髪の毛が「ちょっと多いかな?」と思い、手を髪の中に差し入れたら、ぼっそりと束になって抜けて、指先はツルツルになった地肌に触れました。

 

あわてて全体をチェックすると、左側頭部に直径7センチほどの円脱、そして後頭部はさらにひどく長さ20センチ、幅5センチの大きな楕円形の地肌が現れてしまったのです!

 

すぐにホームドクターのところに駆けつけたら「ストレスですね」とあっさり言われました。当時、幼稚園に入った娘の成長の遅さに悩んでいたので、それが原因でホルモンバランスが崩れ、抜け毛につながった模様。

 

側頭部は3ヶ月ほどで治ったものの、後頭部に毛が生え揃うまでにはなんと1年半もの時間がかかってしまったのです。

 

30代から抜け毛で悩む人が増加中!

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髪の治療家の田中氏のサロンには、抜け毛に関する相談が増えているのだとか。一昔前は薄毛は男性特有の悩みだったが、最近では30代の女性でも頭頂部が薄くなったという相談が多いそうです。

 

20代後半から40代の女性の方に最近多く見られるのが<び慢性脱毛症>。(中略)女性ホルモンの働きによって支えられている頭頂部などの成長サイクルが何らかの原因で短くなり、毛根が十分育たなかったり萎縮したりして毛髪が細いまま抜けてしまう脱毛症です。
一方、20代前半から30代の男性の方に増えているのが<脂漏性疾患>や<男性ホルモン(DHT)による男性型脱毛症>。皮脂の分泌過多。前頭部の髪の生え際の後退、頭頂部の毛髪が太く長い毛に成長する前に抜けて毛量の減少とボリュームの低下によって地肌が見えやすくなる脱毛症です。
(『髪の取扱説明書』から引用)

 

男女共に共通する症状としては、毛穴が皮脂でふさがっている、頭皮がベタついている、抜けた毛のジェル状部分が痩せているなどがあげられる、とのこと。

 

抜け毛につながりやすい14の悪習慣

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体調不良や生活習慣の乱れは、髪の育成不良に直結します。以下の14項目のうち、3つ以上があてはまる場合は抜け毛に要注意だというから気をつけましょう。

 

(1)就寝は夜の12時以降で、夜中に何度も目が覚める。

 

(2)セット力が強い整髪料で髪型をキープしている。

 

(3)朝シャンをしている。

 

(4)野菜が嫌いであまり食べない。

 

(5)エアコンの効いた室内にいる時間が長い。

 

(6)髪を乾かさず、自然乾燥のまま寝てしまう。

 

(7)痛み止めや血圧調整剤を常用している。

 

(8)過度のダイエットをしている。

 

(9)洗い過ぎはよくないと思い、洗髪しない日がある。

 

(10)塩味が効いた食べ物が好み。

 

(11)食事時間がばらばらで、好き嫌いも多い。

 

(12)仕事やプライベートで強いストレスを抱えている。

 

(13)力を入れてゴシゴシ髪や頭皮を洗いすぎている。

 

(14)洗髪のすすぎ不足で汚れが残りがち。

 

抜け毛を減らす「髪の毛の洗い方」

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3項目以上があてはまり、ドキドキしている方もいるでしょう。が、抜け毛の原因を知り、正しい対応をすれば、抜け毛は減らすことができるそうです。

 

抜け毛の前兆であるベタつき、かゆみがあると、多くの人は朝起きたときに、熱いお湯ですすぎ、たっぷりのシャンプー剤をつけ、強い力でゴシゴシ洗いがち。しかし、この方法は間違いで、続けていたら抜け毛街道まっしぐらになってしまうといいます。

 

ベタつき・かゆみの症状を緩和するには、
・38度位のぬるま湯ですすぎ
・シャンプー剤はお湯で倍に薄め
・指の根元から指先までの指全体(親指を除いた)で優しく洗う
が基本です。
「ぬるま湯・洗浄力の弱いシャンプー剤・地肌を四本手指洗い」が抜け毛予防3原則ですのでお忘れなく!
(『髪の取扱説明書』から引用)

 

もちろん、これにプラスして、バランスの取れた食生活、規則正しい生活習慣も見直すべきなのはいうまでもありません。

 

髪のメタボ化も抜け毛につながる

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最近はメタボ髪の人が増えているのだとか。なんと、髪によかれと日々使っている多種多様な整髪料が原因で起こるのだと田中氏は警鐘を鳴らしています。

 

「メタボ髪」をわかりやすく言うならば、40代以降の成人に多く見られる人間の身体の内臓の周りに溜まるコレステロールと呼ばれる脂肪と同様の症状が髪内部に起こる状態を指します。髪の場合は、トリートメント等の整髪料に配合されている油脂分や香料、乳化剤をはじめとする化合物などがコレステロール化して髪のタンパク質を侵し、キューティクルを劣化させていくのです。
(『髪の取扱説明書』から引用)

 

メタボ髪が進行すると、ある日突然、切れ毛になり、やがて抜け毛の増加にもつながるので要注意。今すぐできる対処法としては、シャンプー剤は無香料タイプで泡立ちが少なく、すすいだ後の手触りがツルツルせず、むしろ少しきしむタイプの物を選ぶことです。

 

さらに、リンス、トリートメント、セット剤は使わず、マグネシウム、カルシウム、ナトリウム等の天然ミネラル分からできていて、保湿成分が配合されていない弱アルカリタイプの水溶液状ローションに切り替えることが肝心だそう。

 

こうすると髪の自然治癒力が高まり、髪年齢が若返っていく、とのこと。本書には、抜け毛のほかにも、白髪、フケなどの原因と対処法がわかりやすく解説されています。髪で悩んでいる方には必見の一冊です。

(文:沼口祐子)

 

【参考書籍】

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髪の取扱説明書 他人の視線を頭頂部に感じているあなたが今スグできる3つのこと
著者:田中和義
出版社:インプレス

髪が抜ける、薄くなる、細くなる、パサつく、そんな症状はありませんか? 髪のトラブルを年齢のせいだから、と諦めていませんか? あなたが毎日髪のためになる、と思ってやっているその行為が実は髪を痛め、髪のトラブルの原因になっているとしたら!? 長く髪と仲良くするために、髪のためにやっているその行為の意味を、改めて考えてみませんか?

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