僕は、よくコンビニを利用する。主に食事を買いに行くことが多いのだが、必ず買うものがある。それはサンドイッチだ。
一番好きなサンドイッチは、たまごサンド。あの、ゆで卵を崩したものにマヨネーズがかかっている、いわゆる「たまごサラダ」が好きな上、焼いていない食パンのふわふわした食感が好き。買わずにはいられない。
コンビーフサンドとフルーツサンドも好き
サンドイッチの具材としては、コンビーフも好きだ。大学時代にアルバイトをしていた書店の並びに、サンドイッチ専門店があった。そこのコンビーフサンドが大好きだった。コンビーフとポテトサラダが入っていた。このコンビーフサンドのおかげで、コンビーフが大好きになった。
フルーツサンドも好きだ。あまり生クリームは好きではないのだが、フルーツサンドになると「もっとくれ」状態になる。ケーキと違い、甘くないパンに挟まっているからだろうか。やはりフルーツ専門店のフルーツサンドは格別だ。
海外のコンビニサンドイッチはおいしくない
ロンドンに行ったとき、夕食に地元のコンビニで買ったサンドイッチを食べた。パンはライ麦パンのように黒っぽいもの。具材はチキンのようなもの。しかし、パサパサで全然おいしくなかった。
シンガポールに行ったときも、コンビニでサンドイッチを買った。こちらもおいしくなかった。コンビニの食事は、やはり日本がおいしい。手軽においしいものが食べられる日本は、すばらしい。
サンドイッチの物語がさらにおいしさを引き立てる
『人生で一度は食べたいサンドイッチ』(池田浩明・著/PHP研究所・刊)には、パンおたく(ブレッドギーク)の著者が、国内のサンドイッチ職人たちの生き様を取材したもの。サンドイッチにかける職人たちの生き様を、私小説風につづっている。
そのなかで気になったサンドイッチがいくつかある。東京・下北沢にある「洋食酒場 フライパン」のビーフカツサンド、東京・赤坂「ホットケーキパーラー Fru-Full」のフルーツサンド。東京・高田馬場「バインミー☆サンドイッチ」の海老とアボカド、京都・銀閣寺通「germer」のパストラミのサンドイッチ……。
どのサンドイッチもおいしそうだ。その上、料理人のサンドイッチにかける情熱や、サンドイッチ職人になったいきさつなどを読むと、さらに想像力が増し、おいしそうに思える。
やはり原点はたまごサンド
子供の頃、母親が運動会などのお昼ごはんのために、たまごサンドを作ってくれたことがある。うちの母親は、あまり料理が得意ではなかった。たまごサンドは、なぜか塩っ気が多くしょっぱかった。
でも、お重にぎっしり詰まったたまごサンドに、テンションが上ったのは覚えている。今でも、大量のたまごサンドを見ると、テンションがあがる。
豪勢なサンドイッチも好きだが、やはり僕の原点であるたまごサンドは、格別。この日本で、一番おいしいたまごサンドはどこにあるのだろうか。
(文:三浦一紀)
【参考文献】
人生で一度は食べたいサンドイッチ
著者:池田浩明
出版社:PHP研究所
サンドイッチは人生に似ている。そう言ったら、あなたは笑うだろうか。これは、ブレッドギーク(パンおたく)の著者がサンドイッチ職人たちの生き様を取材した、短編小説のような本である。どんなサンドイッチにも、作り手の信じるもの――伝統、母国への思い、幼い日の記憶、自然へのリスペクト――が必ず表現されている。彼らの作るサンドイッチはおいしい。だが、彼らの背負っている物語を知ればそのおいしさは格別になる。サンドイッチの作り方も特別に公開。お家で名店の味が楽しめる。お店で自宅で、一度は食べてみてほしい。あなたの人生がちょっと変わるかもしれないから。
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