積極的に問題と決別する
そこで、『心のそうじ 心配事と不安が消える88の言葉』(植西聰・著/学研プラス・刊)という本を紹介したい。まえがきに、こんな言葉がある。
よけいなことがあれこれ頭に浮かんだら、「もう、このことを考えるのはやめた」と自分に宣言して、「幸せな自分になる!」と宣言しましょう。
『心のそうじ 心配事と不安が消える88の言葉』から引用
これって、筆者の2時間に近い感覚のことなんじゃないだろうか。いや、正確に言えば筆者はまだここにまで至っていない。あれこれ浮かんだ瞬間に否定できず、とりあえずは2時間必要なんだから。
心を整える88のヒント
ならば、悩みや心配事が浮かんだ瞬間に否定できる自分を目指していくだけだ。本書は9章立てで、全部で88項目のヒントが示されている。それぞれの章タイトルを、筆者的に一番ささった項目と併せて紹介しておく。
第1章:心のそうじとは?(心のゴミの量をチェックしてみよう)
第2章:いらない感情は処分しよう(悩んでも仕方がない悩みに心を砕かない)
第3章:プラスの言葉で会話を模様替え(ネガティブ言葉は心の汚染源)
第4章:人間関係の目詰まりを直す(「こういう人」と割り切れば人間関係のゴミはたまらない)
第5章:積もったストレスをこそぎ取る(「今日できないことは今日考えない」)
第6章:失敗は楽天の発想で再利用しよう(ストレスがあるから幸せを感じられると気づく)
第7章:ライフスタイルをアレンジする(休日を決めるのはカレンダ―ではなく自分)
第8章:「したいこと」と「すべきこと」を仕分ける(夢は口に出すと実現しやすくなる)
第9章:まわりも磨ける自分になろう(「三秒前は過去」と考えて今の自分を生きよう)
こうやって改めて並べて見てみると、悩みや心配事を瞬殺できる自分にステップ・バイ・ステップで向かっていける気がしてくる。そもそもネガティブなものを生まず、溜め込まない姿勢の整え方がわかるのだ。また、それぞれの項目の頭にイントロのような短い解説文が添えられているのも親切だ。
心のそうじは難しくない
悩みや心配事というのは、外的要因がメインであると思いがちだ。しかしこの本を読んでいると、知らず知らずのうちに自分の内側に溜め込んでしまったネガティブなものによって、問題を自ら引き寄せてしまうメカニズムがわかる気がする。
心のそうじ。そんなに難しいことではないようです。新年度を迎え、新しい環境で暮らしていくにあたって、一度心のインベントリーとデトックスをしてみませんか?
【著書紹介】
心のそうじ 心配事と不安が消える88の言葉
著者:植西聰
発行:学研プラス
人生はシンプルになるほど生きやすい!人気カウンセラー・植西聰による、心配事や不安が消えて穏やかに生きるためのエッセイ集。捨てる、磨く、整える…。あなたの人間関係をフレッシュにする「心のそうじ」の心構えとコツが満載です!
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