お酒を飲むとき、つまみを大事にするタイプとお酒そのものを味わうのに専念する方がいると思います。お酒の種類によって、使い分ける場合もあるでしょう。私はお酒を飲むのが好きで、若い頃は酒豪でした。いくら飲んでも酔わない体質なのか、みんなでお酒を飲みに行くと、もっぱら介抱する役に回り二日酔いもほとんどありません。
私のお酒の飲み方
お酒は種類を問わず何でも飲みます。ただし、改めて考えてみると、お酒によって飲み方は変えていたようです。ビールは食事の前にぐいっと喉を鳴らして飲むのが好きです。身体に悪いと言われても、夕方から水分をとらないようにしたりします。夜、焼き鳥屋さんで食事をする前にまずはビールを流し込み、「ぷは~~」と言うときの快感はやめられません。ワインは食事と一緒に楽しみます。銘柄などに詳しいわけではありませんが、この食事には軽めのワイン、この料理にはどっしり重めと、考えるのは至福の時間です。
亡き父の教え、ウイスキーを飲みなさい
では、ウィスキーは? となると答えに窮します。ウイスキーも好きは好きなのですが、ワインやビールに比べると飲む回数が明らかに少ないのです。特に最近はほとんど飲んでいませんでした。バーにも行く機会がなく、寝酒に飲む習慣もありませんでしたから…。
けれども、私にお酒の飲み方を教えてくれた父は、いつもこう言っていました。「ウイスキーはいいよ。ハイボールもおいしいし、そのまま飲むのもいい。大切に少しずつ舌にしみこませていると、ああ、お酒っていいなと思うようになるよ」と。
日本のウイスキーの素晴らしさ
『ニッカウヰスキー アレンジレシピ』(アサヒビール・監修/ワニブックス・刊)を読み、父の言葉は嘘ではなかったと改めて実感しています。ニッカウヰスキーは、「日本人に本物のウイスキーを飲んでもらいたい」と願った竹鶴政孝が創業した会社です。NHKのテレビドラマにもなりましたから、皆様、よくご存じのことと思います。
創業当時は「洋酒なんて」と理解されずに苦しんだといいますが、今や大人気。日本はもちろんのこと、海外でも「日本のウイスキーは素晴らしい」と、賞賛されるようになっています。外国へのおみやげに「日本のウイスキーがいい」と、頼まれることも多々あります。
ニッカウヰスキーをアレンジするとこうなります
愉しみ方の幅も広がりました。そのまま味わうのももちろん美味しいのですが、『ニッカウヰスキー アレンジレシピ』に掲載されているようなバリエーション豊かな飲み方も、ウイスキーの楽しみを広げてくれます。
「えっ! こんな飲み方もあったの?」と、びっくりするに違いありません。この本は、ニッカウヰスキー公式Twitterで配信された数々のレシピを集めたものですが、私たちに新しい世界を示してくれます。
『ニッカウヰスキー アレンジレシピ』で扱われているウイスキーは三種類。順に簡単に説明します。
1:ブラックニッカ クリア
アルコール度数は37パーセント。
クセのないやわらかな香りのモルト原酒と、ほのかに甘いグレーンウィスキーが互いに個性をひきたてています。
値段も手頃ですから、料理にも躊躇せずに使うことができるでしょう。
2:ブラックニッカ リッチブレンド
アルコール度数は40パーセント。
シェリー樽で熟成を重ね、フルーティで華やかな香りを身につけたモルト原酒と、ほのかな甘みとしっかりしたコクを感じるカフェグレーンを調和させたブレンデッドウイスキーです。ハイボールがおすすめ。
3:ブラックニッカ ディープブレンド
アルコール度数45パーセントで、ブラックニッカ史上、最も濃厚なディープブレンド。
新樽で熟成を重ねたウッディな香りを漂わせる力強いモルトが、樽の香り豊かなカフェダレーンと深く溶け合い、濃密で複雑な味わいとなって広がります。
ウイスキーの可能性を広げてくれる本
『ニッカウヰスキー アレンジレシピ』には、上の三種類のウイスキーを駆使したおつまみやアレンジドリンクが満載されています。趣向を凝らしたレシピは作品と呼びたくなるほどオリジナリティにあふれたものです。アレンジドリンク、漬込み酒、おつまみ、スイーツまで、実に様々のジャンルがあることにも驚きます。
フローズンレモンソルティハイボール
アレンジドリンクとして紹介されていたレシピです。ウイスキーに手を加えるなんてと、内心、思いつつ、作ってみました。
レシピに従って用意したのは
ブラックニッカクリア・・300ml
レモン・・1個
粗塩・・適宜
炭酸水・・120ml
作り方は簡単です。
①レモンは皮ごとよく洗い、輪切りにして冷凍する
②グラスの口を水で濡らして粗塩をつけ、①を入れブラックニッカクリアを注ぐ
③冷やした炭酸水を注ぎ、軽く混ぜる
さわやかな香りとキーンと冷えたハイボールが、夏の暑さを忘れさせてくれます。見た目も綺麗だし、ホームパーティなどでも人気が出そうです。
ウイスキー角煮
おつまみレシピからは、ウイスキー角煮を選びました。角煮は私が常日頃、よく作る料理です。ただし、ウイスキーを使って作るのは初めてでした。今までは、もっぱら泡盛とか日本酒を使っていましたから…。
レシピは以下の通り
材料(2人分)
豚バラ(ブロック)・・400グラム
パクチー・・・1株
長ねぎ・・・5㎝
A
ブラックニッカクリア・・100ml
水・・300ml
しょうが(薄切り)・・1かけ分
しょうゆ・・大さじ3
ブラウンシュガー・・大さじ2
作り方は
①豚肉は6等分に切る。パクチーはざく切りに、長ネギは千切りにして水にさらし、水気を切る。
②鍋に①の豚肉とたっぷりの水を入れて沸かし、弱火にして30分茹でる。蓋をして余熱で30分置く。湯を捨ててAを入れ、ひと煮立ちさせたら弱火で30分煮る。
③しょうゆとブラウンシュガーを加え、弱火で2時間ほど、煮汁が半分くらいになるまで煮る。
④を器に盛り、①のパクチーと長ねぎをのせる。
時間はかかりますが、火にかけておくだけですし、そんなに難しくありません。私がいつも作っている角煮より、脂っこくないひと品となりました。ウイスキーの力でしょうか?
他にもたくさんのレシピがありますが、ここでは紹介しきれません。ウイスキーの可能性を広げてくれる 『ニッカウヰスキー アレンジレシピ』の数々、是非、ご自身でお試しあれ~~!
【書籍紹介】
ニッカウヰスキーアレンジレシピ
監修:アサヒビール
発行:ワニブックス
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