昨年流行した「インスタ映え」に続き、今度は「タグ映え」というワードが話題になっている。「タグ映え」とは、投稿につけるキーワードのことで、文中に #北海道 #ラーメン #激ウマ などと#の後に添えられている言葉を見かけたことがあるはずだ。このタグをうまく使うことが今、重要視されているという。
タグをチェックするということ
タグは、多くのSNSに存在している。例えば私が使っているものの中では、Twitterにも、Facebookにも、Instagramにも、アメブロにも、noteにもある。タグは付けないよりも、付けたほうがいい。そのワードで誰かが検索して、こちらを見つけてフォローしてくれたり、コメントをくれたりと、輪が広がっていくからだ。
多くのSNSはタグをクリックすると同じタグを付けている他の人の投稿がたくさん出てくる。例えば「#北海道」をクリックすると、北海道についての投稿ばかりがゾロゾロと出てくる。素晴らしいのは、その投稿が、かなりリアルタイムに近いところだ。今の北海道はどんな感じなのかということが画像で一目でわかったりする。私は桜の季節によく、目指す場所の名前でタグを辿る。そうすればそこでの桜が今日は見頃かどうかが一目瞭然だからだ。
タグをきっかけに世界デビュー!
このようにしてタグは、知りたいことがすぐわかるので便利な機能だ。特にインスタグラムはタグを活用する人が多い。なぜならばインスタグラムには、タグをフォローするという機能があるからだ。例えば「#北海道」というこのワードそのものをフォローすると、友人らの画像に混じって自分のタイムラインにそのタグで投稿されたものも一緒に表示されるようになる。北海道が大好きな人だったら、たまらない機能のはずだ。
シンガーの池田敬二さんは、このタグ機能で世界デビューが決まった。 「#songwriter」などのタグを付けて自作の曲を投稿したところ、イギリス人のディレクターの目に止まり、遠隔地レコーディングが実現し、あっという間に世界100か国以上に配信されることが決まったという。そのタグを付けていなければ、こうした機会に巡り会えなかったのだ。もしかしたらタグをきっかけに知り合った人と恋に落ちることも、世界のどこかで起きているのかもしれない。
タグで広がる大好きな世界
『インスタグラムで人気のおうちごはんBestレシピ』(フーズ編集部・編/学研プラス・刊)は、インスタグラムでの「タグ映え」を集めた本だ。「#おうちごはん」「#スイーツ」などのタグで人気の料理画像と、そのレシピがたくさん載っている。料理画像は人気ジャンルのひとつで、人気投稿者には10万人以上ものフォロワーがついている。
インスタグラムでは普通のレシピ画像と違い、テーブル周りや添えたドリンクなど、世界観を作り上げることが必要となる。植物で飾ったり、ランチョンマットを合わせたりなど、相当凝った画像を出す人もいる。
なにしろ料理なので、歌以上に世界中の人が反応しやすい。日本では当たり前の「#お弁当」は詰めかたが可愛いと、フランスなどで人気だからなのか「#bento」のタグも一緒に付けている人も少なくない。ちなみに「#お弁当」は715万件、「#bento」は260万件もの投稿が寄せられている。自分が関心があるタグを延々と見続けて、時間を忘れてしまう人もいるというからタグのパワーはすごい。
インスタグラマーの影響力
SNSで多くの人に「いいね!」をされたり、たくさんのコメントをもらうことが快感だという人は多い。パチンコで777が出た時のような高揚感があるのだ。この本でも、あっと驚くような、のりの佃煮で人の顔を描いたアートなお弁当などが出てくるが、視覚を刺激することで多くの反響を期待しているのだろう。
インスタグラムによって、料理は自分が食べる美味しいものだけでなく、多くの人に見せたくなるアートな作品にもなりつつある。料理に限らず、大勢の支持を集めるインスタグラマーの投稿は、今後も多方面のメディアに影響を与えていくことになるだろう。
【書籍紹介】
インスタグラムで人気のおうちごはんBestレシピ
著者:フーズ編集部(編)
発行:学研プラス
インスタグラムに日々の料理をアップしている人の写真&レシピを集めた1冊。フォロワー数、いいね!数が多い人気アカウントをはじめ、プロの料理家など有名人のアカウントも紹介。料理レシピのほか、テーブルスタイリングや撮影のコツも紹介する。
kindlleストアで詳しく見る
楽天Koboで詳しく見る
bookbeyondで詳しく見る