作りおきは料理の幅を広げる”とっておきのアイテム”である
SNSを見れば、週末作りおきしたおかずをおしゃれにタッパーに詰めて、披露する投稿が目に入る。美味しそうだ。このおかずたちがあれば、平日の夕方にドタバタしなくて済む。だが、やはり作りおきに対してネガティブなイメージが払拭しきれない。
そんなとき友人から薦められたのが『kotoさんのかしこい作りおき』(koto・著/学研プラス・刊)だった。家事代行サービス「タスカジ」で人気の予約が取れない家政婦・kotoさんによる作りおきレシピ本だ。これまで、数えきれないほどのタスカジユーザーのお腹と心を満たしてきたkotoさんに習えば、私の作りおきに対する拒否反応も薄れるかもしれない。
なんでも、作りおきは料理の幅を広げるとっておきのアイテムであり、かしこく作りおきしてかしこく保存する4つのコツがあるのだとkotoさん。早速、本書から覗いてみよう。
伝説の家政婦に聞く「かしこい作りおきのコツ」とは
1.保存のコツ
食材が腐敗する原因は、温度、水滴、汚れ。そこで、常温は避けて、必ず冷蔵庫、もしくは冷凍庫で保存すること。清潔な保存容器を使い、必ず取り分け用の箸を使うこと。3日目以降は加熱して殺菌すること。お弁当のおかずにするときは、電子レンジで再加熱&水滴が出ないように完全に冷ますこと。これらを守れば、長持ちする。
2.おいしさのコツ
煮物や煮込み料理は、冷める時に食材に味が入り美味しくなる。マリネなどの漬け込み料理も、寝かせるほど味が染み入る。梅干しや生姜、カレー粉などの香辛料を活用すると、殺菌・防腐効果があり、より美味しさが保てる料理に。水分の少ない料理法にするのもポイント。
3.コスパのコツ
食材を余らせず使い切れる、そして毎日の調理が省けることで、電気代やガス代、水道代などの光熱費の節約になる。かしこく作りおきを実践することで家計も助かる。
4.時短のコツ
野菜はアクの弱いものから茹でる、野菜を切る作業と茹でる作業を並行して行うなど、調理工程がスムーズに進むよう考えておくと、さらに時短となる。
なんとなく、作りおきしてもすぐに味が落ちるのでは? 作業が大変なのでは?というイメージだったが、保存法を工夫すれば美味しく長持ちし、料理のバリエーションも増え、さらには家計にもプラスになる、まさにいい事づくしのようだ。