朝はパン、パンパパンな我が家。
観光地に出かけてクラッカーにジャムをつけて食べてみると、あまりの美味しさにテンションが上がってしまい、大きな瓶で買っちゃうのはよくあること。でも毎朝同じ味のパンに何日かすると飽きてきて「小さいサイズで良かった……」となり、冷蔵庫の奥へ奥へといってしまうんですよね。
あなたのご自宅にも、しばらく冷蔵庫で冬眠しちゃってるジャムありませんか!? そこで今回は『手作りジャムとジャムのお菓子』(石澤清美・著/学研プラス・刊)より、誰でもご自宅で簡単に少量から作れるジャムの作り方と知っておきたい手作りジャムの煮沸消毒と保存方法についてお伝えします。お気に入りの瓶に少しずつ旬の食材を使ったジャムを作っておけば、もう冬眠状態になる心配もなし! 今年こそ、脱・ジャム冬眠!
実は簡単! ジャム作りの基本
「ジャムを手作りしてて〜」って言われると、凡人からすると「すごい女子力高い!」と思わざるを得ないですし、どれだけおしゃれな暮らししているんだーと斜に構えてしまいますが、『手作りジャムとジャムのお菓子』を読んでみると、え? こんな簡単でいいんですか? というものばかり。
果実や野菜を砂糖で煮るのがジャム。素材が変わっても、作り方はほぼ変わりません。
(『手作りジャムとジャムのお菓子』より引用)
そう、ジャムって煮るだけなんです!ちなみに、いちごジャムを作る場合に必要な材料は以下の3つだけ。
・いちご(例:850グラム)
・砂糖(例:いちごの30%、255グラム)
・レモン汁(例:いちごの2〜3%、大さじ1と2分の1)
作る手順も、へたをとったいちごを鍋に入れて、砂糖を加え30分〜1時間(時間があれば一晩)置いた後、中火にかけて10〜15分。いい感じになってきたら、レモン汁を加えてさらに一煮立ち。粘りが出てきたら、完成。
……もっと時間かかると思ってた!!
材料によっては、すりつぶしたり、水を加えて煮込み時間を長くしたりというのもありますが、基本的な作り方や材料は一緒なので、この手順を覚えておけば、炊飯器でお米を炊くくらいの感覚でできちゃいます。
保存瓶はジャムを入れる前に、消毒しよう
ジャム作りが簡単なのはわかったけど、瓶とか消毒しないといけないでしょ? と面倒に思っている方も多いかもしれませんが、大丈夫。大きなお鍋にペーパータオルを敷いて、瓶とふたを入れて沸騰させ、5分煮沸するだけ! 消毒液につけたりする必要はないですし、煮沸の後も放っておくだけでいいんですって。
清潔な乾いたふきんなどの上に、逆さまにして取り出す。触れるようになったら口を上にし、自然乾燥させる。取り出すふきんが濡れていると温度差で瓶が割れることがあるので要注意。消毒後はふきんでは拭かず、水滴が残っていたらペーパータオルでぬぐって。
(『手作りジャムとジャムのお菓子』より引用)
拭き取らず、自然乾燥なのですね〜。これは、哺乳瓶の煮沸消毒と一緒だ!
100円均一に可愛いふた付き瓶が販売されていたり、お気に入りのジャム屋さんの瓶をとっておいて、自分の作ったジャムを入れたりなんかもできますので、「面倒そうだなー」と思っている方も、一回やってみるの一歩を踏み出してみましょう!(笑)一回やっちゃえば、もうジャムを冬眠させることはなくなりますよ!
30分の煮沸消毒で、しっかり脱気
ジャムって一度口をあけたら10日以内に食べきるのが良いとのことなのですが、瓶に詰めておけば3か月くらい保存できるんです。すぐ食べちゃうし! という方は、特に脱気しなくても大丈夫ですが、長期保存しておくためにはしっかり「脱気」しておくことが大切。そこで、脱気の方法もお伝えしておきます。
煮沸すると中身が膨張するので、瓶詰めの際には口元より少し少なめに。ふたはきっちりと閉まる一歩手前で。
鍋にペーパータオルを敷き、瓶を入れて水を注ぐ。
火にかけて沸騰したら、ふつふつと沸く程度の火加減で30分ほど煮沸する。
途中水が足りなくなったら瓶にかからないようにして水を足す。瓶にかかると温度差で割れることがあるので注意。乾いた付近などの上に取り出し、熱いうちにきっちりとふたを閉める。
(『手作りジャムとジャムのお菓子』より引用)
わざわざお湯を沸かさないといけないのか…と思った方! もっと簡単に「脱気」する方法があるんです。
それは『簡易脱気』と言って、ジャムがまだあつあつのうちに、清潔な保存瓶に口元まで詰めてすぐにふたをぎゅっと閉め、乾いたふきんなどの上に逆さまにしておき、冷めるまで置く方法。熱いうちに詰めないといけないので、作った後すぐに瓶詰めできるという方は簡易脱気の方が楽チンかもしれませんね。どちらの脱気の場合も、とても熱くなるのでやけどには十分注意してくださいね!
長芋にバナナ! なんでもジャムにしちゃえ〜♪
『手作りジャムとジャムのお菓子』には、30種類近くの果物や野菜のジャムが紹介されています。今の時期ならブドウ、もうすぐリンゴも美味しい季節ですよね。冬に食べたいみかんや、秋にホクホク美味しい栗・さつまいも、さらには長芋もジャムにできちゃいます。
もちろんこういった旬の食材も楽しめますが、バナナやキウイ、トマトなど季節関係なくスーパーで手に入る食材のジャムも作れます。ちなみにバナナジャムは、なんと煮込まず、レンジだけで作れちゃうんです。「ちょっと黒くなってきちゃったな〜」という時にはレンジでバナナジャムを作ってみるのも良いかもしれませんね!
難しいなーと思って斜に構えていた方も多いかもしれませんが、こんだけ簡単にできるので、今度は観光地で旬のフルーツを買ってきてご自宅でジャム作りをしてみるなんてのはいかがでしょうか?
【書籍紹介】
手作りジャムとジャムのお菓子
著者:石澤清美
発行:学研プラス
いちご、バナナなどおなじみの果物を始め、桃、柿、りんごなど、季節ごとの果物を使ったジャムや甘煮は、果物そのものとはまた違ったおいしさ。初心者でも失敗なく作れるレシピを紹介するとともに、そのジャム等を使ったお菓子のレシピも掲載。