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自己啓発
2019/8/23 21:45

「女らしさ」について考えていたら、「自分らしさ」にたどり着いた! 今あなたはモヤってませんか?

私は、学生のころから今でも「男の人が羨ましいな」と思うことが多々あります。「女なんだから」とか「女性らしく」とかそう言われるのがとにかく苦痛で、岩手の田舎にいた私は、東京に行けば何とかなる! と思っていました。

 

母親からも、悪気はないと思うのですが「女の子なんだから大手企業に就職して、相手見つけて、早々に寿退社して専業主婦になったらいい」と小さいころから言われていましたし、今こうやってフリーランスで働いていることも「怪しい仕事をしているんじゃないの?」と冗談半分、本気半分で聞かれます(笑)。

 

東京に来たら変わる! そんな風に思っていましたが、日本はそんなに甘くない。やっぱりどこへ行っても「女なんだから」とか「女性らしく」とかはつきまといました。昨今では「女性活躍」なんて言葉も出てきて、あたかも女性が活躍していないかのようなことまで言われているではありませんか! 今回は『女に生まれてモヤってる!』(ジェーン・スー、中野信子・著/小学館・刊)から、「女らしさ」について考えていきたいと思います。

 

「女らしい」って何?

私は、小学6年生の”ある事件”がきっかけで、「女らしい」という言葉を嫌うようになりました。ある日、庭で草取りをしていたら、ソーラーパネル営業のお兄さんから「奥様! ちょっとお話よろしいですか?」と呼び止められて、ソーラーの営業を受けたのです。「見知らぬ人から見たら、私は”女の子”ではないのだな」と思い、それ以来「女の子っぽくするのはやめよう」と誓ったのでした(笑)。

 

今思えばどうでもいいことですが、それ以降、中学では運動会の応援団をしたり、高校のカラオケでもラップばっかり歌ったり、部長や学生委員などのリーダー職に就いたりと「男っぽい」と言われることばかりを狙ってしていました。

 

その一方で、3歳から18歳までクラシックバレエを習っていたので、世間から見て「女らしく」なければいけない自分もいました。踊ることは好きでしたが、バレエ=女らしさを求められているようで心が満たされない……「女らしくあるべき自分」と、「男らしさに憧れる自分」とがモヤっていたのかもしれません。

 

じゃあその「女らしい」の正体はなんなのでしょう? コラムニストのジェーン・スーさんと脳科学者の中野信子さんの対談からご紹介します。

 

中野:女らしさって要するに「男らしさ」と対になる概念なんだよね。じゃあ男らしさとは何なのか、羅列してみると、「頼りがいがある」「リーダーシップがある」「決断力がある」という感じ。一言で言えばドミナンス(dominance:支配、優越の意)と言っていいと思う。そういった意識を私たちは子どもの頃からずっと刷り込まれてきているよねぇ。

スー:集団の上に立つこと、メインを張ることが男らしさと言われるよね。誰かのサポートに回ることではない。つまり、男らしさ=支配、女らしさ=被支配の構図が意図的にある。

(『女に生まれてモヤってる!』より引用)

 

男性にも言えることかもしれませんが、「この性別だから」という考えを刷り込まれていると感じたことはありませんか? そりゃ、性別の差(体格とか運動量とか)はある程度は存在していると思いますが、男だから・女だからという理由で「〇〇はしない」「〇〇でないとダメ」と言った構図になっていることを疑問に思わないのは危険ですよね。

 

学生時代を思い返せば、男か女かの2つの「らしさ」しか選べなかったということにもつらみがあったのかもしれません。性別で分けるのではなく、個性を自分が認めてあげられれば、少しモヤりは晴れていたのかなーと『女に生まれてモヤってる!』を読んで感じました。

 

 

じゃあ「自分らしく」って、どう生きていけばいいの?

自分の個性を認めて、自分らしく生きればモヤらないのか! と思うのですが、ここでまた新たな壁にぶち当たります。「自分らしく」って何? ってこと(笑)。中野さん曰く、これからを生き抜くためには「選んじゃった答えを正解にする力が必要だ」と語っていました。

 

私の今までを振り返ってみると、別に後悔している部分はありません(あっけらかんな性格ですみません……)。これって言い換えれば、選んできたことが正解だと思えているからなんですよね。男か女か学生時代は心がゆれて、大学ではじけて、東京に出てきて5回も転職して、結婚しないとか言ってたのに結婚して、貯金もないのに浪費して、すぐ何かに影響されて……。って世間様からみたらとんでもねー奴かもしれませんが、それでも私は正解だと思えています。

 

たまに「あぁ〜男に生まれたら寅さんみたいになってたのにな」とか思って憧れることもありますが、別に女だから寅さんはダメなんてことはないんですよね。自分の生き方に都度、正解! と自分が言えるように、ちょっとずつ自信をつけていきたいと思います。

 

 

自分の欲望をなめるな!

読書しながら好きな言葉に付箋をつけていくのですが、今回22枚の付箋がつきました(笑)。

 

最後に、その中でも一番好きだった、ジェーン・スーさんの言葉を紹介させてください。

 

夢を口にしたって叶うとは限りません。でも黙っていなくてもいい。

若い頃、私は誰かにそう言ってほしかった。でも誰も言ってくれなかったから、今自分で言いました。

(『女に生まれてモヤってる!』より引用)

 

夢というと大きなことのように思うかもしれませんが、うまいもん食べたい! でも、時間が欲しい! でも、寝たい! でも、いいと思うのです。そういや最近、自分らしさなくなってきたなとか、男だから女だからという理由でモヤっている方、自分らしさに悩んでいる方、あなたの気持ちを晴らしてくれるような言葉がたくさん詰まっていますので、ぜひ一読して欲しい! そして読んだ後には、己の欲望に正直に、夢を語ってみたらいい。ちょっぴり自分に自信がついて、気持ちが軽くなると思います。

 

 

【書籍紹介】

女に生まれてモヤってる!

著者:中野信子、ジェーン・スー
発行:小学館

生き方が多様化し、女性としてのライフスタイルに「正解」や「ゴール」がない今、私たちはどのような道を選択すれば、心地よく生きられるのか。コラムニストのジェーン・スー氏と脳科学者の中野信子氏が、これからの女性の生き方を対談形式で語り合います。

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