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2021/4/5 6:30

配達員がいちばん忙しいのは12月1日。「母の日」は切なくなる?——『リアル宅配便日記…毎日こんなことが起こってます!!』

毎日のように届く宅配便。そして見かけるたびに忙しそうな配達員たち。そんな彼らの日常生活には、思いがけないエピソードもあれこれあるようです。知っているようで知らなかった宅配便事情を調べてみました。

 

宅配便に差し入れしたくなる時

宅配便に限らず、配達員に何か渡したくなる時がありますよね。私は大型のものを運んでもらったり、集荷で手間をかけてしまった時に、ミネラルウォーターやお茶を渡すことがあります。以前は缶コーヒーだったのですが、ある配達員に「コーヒーは飲まないんです」とすまなそう言われてからは、誰でも飲みそうな水かお茶を渡すようになりました。

 

特に暑い夏は、配達員も大汗かいているので、冷えているものを渡します。すると「助かります!」とありがたそうに言ってくれる人もいて、ちょっとうれしくなったり。主婦や在宅ワーカーなど、1日の大半を自宅で過ごす人間にとって、配達員だけが、その日唯一関わった外の世界の人ということも多々あるので、やりとりは重要なイベントなのです。

 

配達員が受け取るさまざまな差し入れ

私の母が配達員に缶コーヒーを渡す人だったので、私も当たり前のように差し入れをしているのですが、他の人たちはしているのか気になっていました。『リアル宅配便日記…毎日こんなことが起こってます!!』(ゆきたこーすけ・著/KADOKAWA・刊)を読むと、配達員がさまざまなものを受け取っていたので、ちょっと安心しました。

 

缶コーヒーやジュースがやはり多いそうですが、「子猫拾ったけどもらってくれない?」などという驚きのエピソードも。配達員はお客様からいろいろと渡されたり、渡そうとされたりしているようです。チョコレートをもらうことが多いのは意外でしたが、疲れた時にはチョコ、と考えている人が多いのでしょうか。

 

宅配便が忙しい時期

インターネット通販の利用が増えるにつれ宅配便の量が増えたそうで、配達員は大変そうですが、1年で一番忙しいのは12月1日だそうです。これは月初の荷物に加え、お歳暮が加わるからなのかもしれません。それから年末にはおせちの配達が大量にあるのだとか。そういえば実家の母も高齢になってからは自分で作らず、おせちの到着を今か今かと楽しみに待つようになりました。

 

せつないのは母の日です。たくさんのお花がこの日に贈られるので、配達員は慎重に届けて回るのですが、喜ばれることばかりではないのです。「あの子ったらちっとも実家に帰ってこないで花だけ送って……」と淋しそうな顔になるお母さんもいるのだとか。そして父の日は母の日ほどは忙しくないのもまたちょっと複雑な気持ちになります。父の日は花以外のものをプレゼントする人が多く、宅配を利用しないのかもしれませんが……。

 

配達員を困らせないために

漫画を読んでいると、どういう時に配達員さんが困るのかがよくわかります。時間に追われる仕事なので、待たせたり、引き留めたりしてはいけません。とはいっても入浴中だったり料理中だったりと、どうにも出るに出られないこともありますが、やはり、できるだけ迅速なやりとりが喜ばれるのは事実。私は寝起きの顔であってもドアを開け、とにかく荷物は受け取るようにしています。

 

また、玄関にサインをするためのボールペンを備え、そのペンを片手にドアを開け、すぐさまサインをするようにもしています。そうするとあっという間に受け取りが完了し、配達員もすぐに移動できるのです。また、着払い便や代引き便が来ると分かっている時は、できるだけちょうどの金額を用意してあらかじめ封筒に入れてておきます。

 

配達員とテンポの良いやりとりができた時には、こちらもいい仕事をこなしたような清々しい気持ちになるものです。ひんぱんに顔を合わせる彼らの日常を、このコミックエッセイでそっと覗いてみてはいかがでしょう。

 

 

【書籍紹介】

 

リアル宅配便日記…毎日こんなことが起こってます!!

著者:ゆきたこーすけ
発行:KADOKAWA

名古屋在住で某有名運送会社の現役ドライバーとして働いている著者が、日々起こるおもしろエピソードを4コママンガで紹介。ほっこりする子供やおじいちゃんおばあちゃん話から
「え、そんな事あるの!?」な配達エピソードまでを4コママンガでたっぷりお届けします!!

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