SDGsという言葉はここ数年で一気に広がり、私たちの生活の中にも持続可能な社会への意識が高まってきました。
レジ袋じゃなくマイバックを持ち歩くようになった、コンビニでストローを貰わなくなった、ペットボトルじゃなくマイボトルを持ち歩くようになったなど、日頃から心がけていても、これ以上どうしたらいいのかな? と思ってしまうことがしばしば。そんなときに見つけたのが『プラスチック・フリー生活 今すぐできる小さな革命』でした。
カナダ在住のシャンタル・プラモンドン さんとジェイ・シンハさん夫婦の共著を2019年に翻訳出版したもので、あまりの面白さに夢中になって一気読み! 今回は、誰もが今からできる「脱プラ」についてご紹介します。
簡単で効果が高い6つのアクションとは?
令和2年に環境省が発表したデータによると、日本人1人が1日あたりに出すゴミの量は918グラム。意外と多いですよね。
『プラスチック・フリー生活 今すぐできる小さな革命』には、そんな「使い捨てプラスチック文化」が浸透した現代でも、6つのアクションをすることで、場合によっては生活の中の8割近くのプラスチックを減らせると書かれてありました。一体どんなことなのでしょうか?
レジ袋 → マイバッグを持ち歩く
ペットボトル → マイボトルを持ち歩く
プラスチックコップ&ふた(およびプラスチックコーティングされた紙コップ) → マイカップを持ち歩く
プラスチック製の食品容器 → マイ容器を持ち歩く
プラスチック製のナイフ・スプーン・フォーク → 非プラスチック製のものを持ち歩く
プラスチック製ストロー → マイストローを持ち歩く
(『プラスチック・フリー生活 今すぐできる小さな革命』より引用)
プラスチック製品は基本的に使い捨てのものが多いため、一度使ったものはゴミとして処分されてしまいます。すべてのプラスチック製品が悪だ! ということではなく、たった1回のためだけに使い捨てられている商品がこんなにもあるんだと知り、理解することも大切だと感じます。
よ〜し、今日から脱プラ生活だ! と一気に6つをやろうとすると、コンビニやスーパーで食べ物や日用品が買えなくなりますし、本の中でも「一度には全てをやろうとするのは危険」とのことなので、まずは自分ができそうなものを選んで、取り組んでみるのがおすすめです。
「プラスチック度チェック」で驚き!
私はそんなにプラスチック使っていないよ〜なんて思っていたのですが、この本の中で紹介されている自分の家のプラスチック度チェックをして、こんなにもプラスチックに囲まれていたか! と、驚きました。
チェックの方法はとっても簡単で、2週間ほどかけて家の中にあるプラスチック製品を徹底的に調べ上げるだけ。今日はリビング、明日はキッチンの棚のようにメモを片手に見つけ次第プラスチック製品を書き出します。
我が家も軽い気持ちで調べてみたところ、トイレと浴室だけでも50以上のプラスチック製品が! 容器のほとんどがプラスチックで、歯ブラシやゴミ箱など、そういえばこれもプラスチックだと思うものも沢山見つけることができました。
実際に調べていくことで、買い物をする際の選ぶ基準が変わるかも? と感じました。例えば、台所にある調味料のほとんどがプラ容器だったので、「醤油や油は、瓶入りのものにしようかな」とか、エコバックも布製のものにしよう、詰め替えを定番にしよう、など自分のできる範囲で行動できるはず。『プラスチック・フリー生活 今すぐできる小さな革命』には、身近に使われているプラスチックがどんなのものなのかも丁寧に解説されています。
プラスチックゼロ生活は無理だから、できる範囲でOK!
私たちの身近には、使い捨てられているプラスチック製品がとても多い事実を知ってもらえれば……と思い、今回この本をご紹介しました。脱プラ=プラスチックゼロの生活をイメージされますが、0か100ではなく、今まで100だったプラスチック使い捨ての習慣を85にするだけでも十分、少しずつで全然良いと感じます。
ただし、ひとつ忘れてはならないのは、プラスチック・フリーの道のりはひとりひとり違うものになるということ。「なるほど!」と腑に落ちる瞬間は、人ぞれぞれまったく異なるタイミングでやってくる。それを無視して批判したり、議論をふっかけたりしても、助けにはならない。逆に相手は、面目を失うまいと意固地になってしまうかもしれない。
(『プラスチック・フリー生活 今すぐできる小さな革命』より引用)
まずはこの本を読んでみる、家の中のプラスチックを調べてみる、それだけでも大きな変化になるはず! できることからコツコツと脱プラ生活、楽しんでみてくださいね!
【書籍紹介】
プラスチック・フリー生活
著者:シャンタル・プラモンドン (著), ジェイ・シンハ (著), 服部 雄一郎 (翻訳)
刊行:NHK出版
プラスチック汚染の問題は、私たちの健康にも深く関わっている。使用中に漏れ出す化学物質の影響とは? 毎日、使い続けても、本当に安全なのか? 15種類のプラスチックを、添加されている化学物質とともに徹底解説。プラスチックの日用品を8割近く減らす簡単な6つのアクションのほか、さまざまな代替品についても紹介する“プラスチック・フリー生活”スタートガイドの決定版!
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