本・書籍
2016/10/3 6:00

「中日ドラゴンズ」なのに竜じゃないのはなぜ? マスコットが“ドアラ”なのには理由があった

私は愛知県に住んでいたこともあって、中日ドラゴンズのファンです。今年は広島東洋カープがリーグ優勝し、大変おめでたいことだと思うのですが、中日はこの原稿を執筆している現在、最下位……。

45011346 - wild koala on a tree portrait

2011年以降、しばらく優勝に恵まれていないのですが、広島の優勝には結構勇気づけられました。来年こそ、中日が優勝していただきたいと思っております。

 

■最強の球団マスコット

さて、プロ野球の名物といえば球団のマスコット。巨人の“ジャビット”や、阪神の“トラッキー”は有名ですよね。そして我らが中日にも“ドアラ”という史上最強のマスコットがいるのです!

 

とにかくそのなんとも言えない奇妙な笑顔、グラウンドでのフリーダムすぎる振る舞いから、他球団のファンの視線も釘付けにする心憎いヤツです。他の球団マスコットにはない、独自の地位を確立してしまっていると言っていいでしょう。

 

そんなある意味カルトめいた人気振りから、『ドアラの愛した硬式 きおくにございません』(ドアラ・著/PHP研究所・刊)という本まで登場。この本を読めば、ドアラの不気味でキモカワイイ魅力にメロメロになってしまうこと間違いなしです。ドアラをきっかけに中日のファンになっていただければ、私はとっても嬉しいですね。

 

■ ドラゴンズなのにコアラなの?

ところで、ドアラコアラをモチーフにデザインされているのは誰がどう見てもわかるわけですが、そもそもなぜ、コアラなのでしょうか? 愛知県に縁のある人なら知っていて当然かも知れませんが、意外や意外、全国的には知られていません。

「ドラゴンズなのに竜じゃないの?」

「コアラって愛知県と何の関係があるの?」

そんな質問が投げかけられます。実際、私の友人(愛知県外出身者)10人ほどに聞いてみましたが、答えられた人はゼロでした。

 

答えは、名古屋市にある東山動植物園のコアラにちなんでいるためです。1984年、オーストラリアから初めてコアラが来日。人気者になったことにあやかって、1994年に誕生したのがドアラなのです。しかし、名古屋市民以外にはあまり知名度がないようです・・・

 

■がんばれ中日と愛知県

愛知県は日本屈指の工業地帯ですが、観光名所としてはどうにも地味な存在です。県民も「名古屋城しか見るところがない、でも名古屋城はコンクリだし」と、自虐的に語ることがあります。河村たかし名古屋市長は、名古屋の観光を推進していこうとしていますが、効果はまだまだいまひとつといったところです。

 

そんな微妙なムードを吹っ飛ばすために必要なのは、やはり中日の優勝ではないかと思います。というか、日本中の注目を名古屋に集めるために、不可欠であることは間違いありません。というわけで、来年こそは中日が優勝してくれることを祈りまくりたいと思います! 最下位にめげず、来年はがんばれ!(文:元城健)

 

【参考文献】

 20161002-a06 (2)

ドアラの愛した硬式 きおくにございません

著者:ドアラ
出版社:PHP研究所

名古屋を代表するプロ野球(硬式)のマスコットキャラクター、ドアラ。名古屋市に出現して20周年を記念し、5年ぶりの“著書”が登場します! ネットから人気が爆発し、その名前を全国区としたドアラ。しかし、消滅の危機や、2度の手術(下半身と指の骨)をも乗り越えつつ、不動の人気を獲得したという過去があります。本書はなんと! そんな苦労や喜びに満ちた20年間の思い出を振りかえ……らないのです! なぜなら、ドアラから出る言葉は「きおくにございません」「過去は振り返らないタイプ」ばかり。けっきょく20週年記念作品は、“いつものドアラ”が満載の一冊となりました! しかも、よりドアラ濃度の高い一冊です(当社比・推計)。

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