本・書籍
2016/11/19 18:00

冬こそ温泉! 関東近郊にも日帰り温泉旅が楽しめるスポットが意外とあった

私は温泉が大好きだ。

 

だから旅行の計画には温泉は外せない。海外でも、フランスのヴィシー、ドイツのバーデンバーデン、ハンガリーのセーチェニなどの温泉に浸かってみた。が、どこも、お湯の温度が低めで日本人の私としては「はぁ、極楽極楽」という気分にはならなかった。やっぱり、温泉はニッポンに限る!と思う。これからの寒い季節こそ、日本の美しい自然を眺めながら、ちょっと熱めの露天風呂にでも浸かってみたい。

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とりあえずスーパー銭湯へ

今から40年前、上京したばかりの私が住んでいたアパートは風呂なしだったので、毎晩銭湯に通っていた。寒い日や雨の日に銭湯まで行くのは大変だったけれど、手足を伸ばして広い湯船にゆったり浸かれるのは至福のひとときだった。

 

つい先日、あの頃が懐かしくて銭湯に行ってみようと思い立った。

 

今、私が住んでいる北関東の街にある銭湯は探すとたった1軒。で、そこは近頃あちこちで人気のスーパー銭湯だった。入浴料は690円で、高濃度炭酸泉の露天風呂や、マッサージ効果のあるジェットバスの数々、サウナなどがあり、たっぷり1時間は楽しめた。

 

高齢者ばかりでなく30代、40代の女性客も多く、湯に浸かりながら話しかけてみると、週に1~2回来るという常連が多かった。

 

温泉に浸かると身体が軽くなる

私が温泉の効能を即効で実感したのは、娘が小学生だったある夏のことだった。夏休みに親戚の子どもたちと連れ立ってプールで一日遊ぼうとなった。しかし、高齢出産で娘を産んだあまり若くない母親の私にとって一日中プールで子どもの遊びに付き合うのはかなり疲れることだったのだ。

 

そのとき、従姉妹が、たまたま箱根小涌園ユネッサンの入場割引券を持っていていた。ユネッサンは水着で入れるアミューズメント温泉で、温泉プール、ワイン風呂、酒風呂、緑茶風呂、ドクターフィッシュの足風呂などがある。

 

従姉妹と私は「ここなら我ら大人も癒されるのでは」と意見一致で、子どもたちをぞろぞろ連れて出かけていった。子どもたちは温泉プールで普通のプールと同じように大はしゃぎで、午前中から夕方までたっぷり遊びまくり大満足。そして大人の私たちも温泉効果で身体がフワフワと軽くなり、この日帰り旅行は大成功となったのだ。

 

日帰り温泉の旅へ

ひと昔前までは、温泉旅館のお風呂は宿泊客しか入れなかったが、今は、日帰り客でもわずかな入浴料で入らせてくれるところがずいぶんとふえた。

 

『関東近郊限定! 日帰り温泉散歩』(学研パブリッシング・編/学研プラス・刊)は、都心から2時間ほどで行けるおすすめの温泉と散歩コースのガイド本だ。

 

滝に癒される川さんぽ

絶品魚料理で〆る海さんぽ

富士山を見ながら温泉に入る山さんぽ

日帰りでほっこりできる全20コース

(『関東近郊限定! 日帰り温泉散歩』から引用)

 

写真を見ながら私が今すぐ行ってみたいと思ったいくつかを紹介してみよう。

 

海さんぽなら、

網代温泉『平鶴』には、海に浮かぶ露天風呂があり、入浴料は1050円。熱海、湯河原を一望できる景色が素晴らしい。美肌にも効果のある天然源泉かけ流しの湯で心身ともにリラックスできそうだ。

 

川さんぽなら、

奥多摩温泉『もえぎの湯』は、休日には行列ができるという名湯で、入浴料は2時間750円。奥多摩の地下に眠っていた古生層から湧き出た温泉で、湯に浸かっているほどに肌が柔らかくなるのを実感できるという。

 

古道さんぽなら、

飯山温泉『元湯旅館』は、隠れ家的な温泉で、入浴料は3時間(ミニ会席の食事付き)3500円。内湯と露天風呂があり、お湯は強アルカリ泉なので角質がとれて肌がなめらかになるそう。

 

里山さんぽなら、

ふじの温泉『東尾垂の湯』は、病院に併設された源泉の名湯で、入浴料は4時間で平日550円、土日祝850円。もともと患者の治癒に使っていた100%のかけ流し温泉なので確かな効果が期待できそうだ。

 

山さんぽなら、

多摩源流『小菅の湯』は、露天風呂、ハーブ風呂、ワイン風呂が楽しめ、入浴料は3時間600円。マイルドな高アルカリ性単純温泉なので、ぬるめの湯にゆったり浸かるのがおすすめという。

 

この他にも15の温泉施設がセレクトしてあり、どこの入浴料もスーパー銭湯と大差はない。

 

温泉の後には、おいしいものを

本書には、観光スポットや、それぞれの土地のおいしいものも紹介されている。また、都心からのアプローチ時間、交通費、さんぽ時間、さんぽ距離、コースガイド、そして地図もあるので、旅の計画が立てやすい。

 

仕事で連休が取れないから温泉旅行には行かれないと思い込んでいた方、この冬は、日帰りでも充実の温泉散歩に出かけてみてはどうだろう。

(文:沼口祐子)

 

【参考文献】

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関東近郊限定!日帰り温泉散歩

著者:学研パブリッシング(編)

出版社:学研プラス

 

首都圏から日帰りで行けるお散歩コースを厳選25ルートご紹介(ただし温泉付きで!)。特別な道具も必要なく、気が向いたら明日にでも行ける気楽なコースばかり。美しい写真を中心に構成しているので、目で見るだけでも楽しめます。美食情報も満載です!

 

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