ホテルに講師を招いて健康アクティビティを体験できる
ここからは、「北浜ウェルビーイングステイ」のパートナーによるアクティビティを中心に紹介。エクササイズやメディカル、リラクゼーション系はすべて「ホテルニューツルタ」が講師や先生を招いてくれるので、ホテル内で体験できることも特徴です。
まずは大分屈指のボディメイクのプロ集団「ジム・シェルパ」による「セミパーソナル ボディコンディショニング」。体操やストレッチなどの動きに加え、体や筋肉の正しい使い方など、日常生活をより快適に過ごすためのボディメイキングをレクチャーしてくれます。
↑この日は「ジム・シェルパ」のパーソナルトレーナー、今川健造さんの指導で約1時間講習。ボディメイクを通して脳も活性化させ、ウェルビーイングを目指すのがポイントです
エクササイズのプログラムには、手を通せるタオルを使ったユニークなトレーニング「PARTY体操」もあります。こちらは応用健康科学やスポーツ科学などを研究する、新潟大学の「村山研究室」が監修した体操。専用のYouTube動画(4分15秒)を観ながら、だれでも楽しく効果的な筋活動を促せます。
↑タオルを用いることで、より大きな筋活動と、メリハリのある動作運動を得られるとか。このほか「PARTY体操」では、硬い吹き戻しの笛を使った腹式呼吸のエクササイズもあります
次に紹介するのは、「オーソモレキュラー(分子整合栄養医学)メディカルセルフチェック」。古くから湯治の地として栄えた別府市は人口に対する病院の数が多く、高度な医療を受けられることでも知られています。今回は「オリゴスキャン」というヘルステックを使い、健康状態を数値で見ながら先生から食生活などのアドバイスをしてもらいました。
↑別府「向井病院」の向井由姫先生が担当。手にしているのが「オリゴスキャン」です
「オリゴスキャン」は、手のひらを4回「ピッ」とチェックするだけで数値が出ます。筆者はヨウ素が低く、海藻類を積極的に摂ることをすすめられました。また公私でお酒を飲む機会が多いため、「量を減らすことが難しい場合は、一緒に水(チェイサー)を飲むことを心掛けてくださいね」とアドバイス。非常にためになりました。
↑こちらは糖化年齢を調べるための機器。「北浜ウェルビーイングステイ」ではほかにも、市内の専門クリニックとの連携で様々な検査を追加できるそうです
「北浜ウェルビーイングステイ」では、リラクゼーションのプログラムも充実。そのひとつが「ハーブテントサウナ」です。こちらも地元の「フローラハーブス」の協力で、タイの伝統療法である薬草蒸しを体験。筆者は「セミパーソナル ボディコンディショニング」のときに、自分の右手で右肩(左も)を触れないほど体が硬くなっていたのですが、薬草蒸し後には、なんと触れるようになりました。
↑大分県産のよもぎやタイの薬草など約20種のハーブを温泉水に調合してスチーム。浴衣でテントに入り、数十分間鼻呼吸に意識をして自律神経にアプローチしていきます
就寝前に約1時間行ったのが、「動く瞑想/眠れるヨガ」。「Innner peace yoga」主宰のTomoeさんを講師に、「陰ヨガ」のリラクゼーションを体験しました。「陰ヨガ」は座って行うヨガで、1つのポーズを3〜5分と時間をかけてホールドするもの。同時に「フォ~~ン」とシンキングボウルの優しい音色が鳴り響き、倍音と波動がリラックスさせてくれます。
↑立位ポーズが主の「陽ヨガ」は能動的で交感神経に。一方の「陰ヨガ」は受動的で、副交感神経にアプローチするものだとか
なお「北浜ウェルビーイングステイ」では、「スタンフォード式最高の睡眠」の著者・西野精治教授らが開発した“脳が眠る枕”「ブレインスリープピロー」と「ブレインスリープマットレス」を体験することもできます。
↑「ブレインスリープピロー」と「ブレインスリープマットレス」でカスタマイズされたベッド
コミ“湯”ニケーションで組織にイノベーションを!
今回のメディアツアーには、「ONSEN WORK」を手掛けるビッグローブの社員も参加。そこで、プロジェクトのコアメンバーである芳賀康平さんに企画の主旨などを聞きました。
↑ビッグローブで社長室の室長を務める芳賀康平さん。「ヤング」というTシャツは、別府の「鉄輪(かんなわ)温泉」の名所だった「ヤングセンター」にちなんだアイテムです
「当社の宿泊施設予約サイト『BIGLOBE旅行』では、スピンオフとして毎年『みんなで選ぶ 温泉大賞』という投票型の温泉番付企画を行っています。一方で周知の通り、コロナ禍により宿泊施設さんは厳しい状況にあり、なにかお手伝いしたいと。そこで行き着いたのが、企業向けのワーケーションを平日に誘致して盛り上げるプロジェクト『ONSEN WORK』です」(芳賀さん)
企業向けであるなら、エビデンス(検証結果)を伴う相応の効果が大切です。そこで同社では、温泉地におけるワーケーションがどのようなメリットを生むのかの検証を実施。これまで約30社・130名に参加してもらい、データを集めていきました。
↑ツアーの最後にフィジカルとメンタルの健康度合いを再チェックした筆者の結果(左が初日、右が最終日)。健康度80→82点(目安は70点)、自律神経バランス14→8(0が均衡)で改善など、全体的によくなっていました
「今回のようにヘルステックなどを活用したところ、自律神経の安定やストレスの低下などが見られ、またアンケート結果でエンゲージメント(仕事に対するポジティブな心理)も上がっていることがわかりました。そのうえで、ただ温泉地に滞在してワーケーションをするより、当社が宿泊施設などと組んでプランニングしたほうがよりよい効果が出ることも発見。そこで、様々なプログラムをパッケージした形で提供しようと考えたのです」(芳賀さん)
↑別府の「鉄輪温泉」エリアは湯けむりで有名。北浜エリアから車で15分の場所にあり、企業の希望によっては鉄輪を巡るプランも提案可能とか
↑「鉄輪温泉」の名スポットのひとつが「鉄輪むし湯」の蒸風呂。石菖(せきしょう)という薬草を敷き詰めた8畳ほどの石室のなかで、約10分間寝そべってととのえます
今回の「北浜ウェルビーイングステイ」は、2022年の夏ごろを目途に本格販売を予定していると芳賀さん。パートナーの講師を呼ぶ関係などで、参加人数は5名からを想定。2泊3日や3泊4日などでいくつかの基本プランを用意し、申し込んでもらうイメージだと言います。
「健康に留意しながらワーケーションをすることは、仕事の能率を上げることに直結。また、体調を整えることはストレス耐性が上がることにつながるのではないかと考えています。私たち自身がリモートワークをして感じたのは、個人の生産性が上がる一方でコミュニケーション不足によりチームワークのよさを発揮できないことでした。この課題も企業がワーケーションをすることで解決でき、同時に観光産業にも貢献できると思っています」(芳賀さん)
↑こちらは「ホテルニューツルタ」近くのコワーキングスペース「Link」。オフィス環境を求めるならこちらへ。個人でも複数名でも、1日(1名1500円)単位から利用できます
今回筆者は「ONSEN WORK」を体験してみて、同じ組織のメンバーと参加したら実に有意義だろうなと思いました。時間を決めて仕事をしながら、その合間に健康アクティビティを取り入れ温泉でリフレッシュ。働く仲間と観光時間を共有すれば、いい思い出となって結束も強くなるでしょう。企業人のみなさん、「ONSEN WORK」オススメですよ!
【HOTEL DATA】
ホテルニューツルタ
住所:大分県別府市北浜1-14-15
アクセス:電車の場合「JR別府駅」徒歩8分、車の場合「別府IC」より車で約15分
https://workation.biglobe.ne.jp/onsen/newtsuruta/
【フォトギャラリー(画像をタップすると閲覧できます)】
↑本稿の中心となる、別府の「ホテルニューツルタ」。源泉かけ流しでサウナや海を臨む露天風呂もあり、Wi-Fiや貸会議室などワーケーション用設備もそろっています ↑別府・北浜エリアのシンボルともいえる共同浴場「竹瓦(たけがわら)温泉」。「ホテルニューツルタ」から徒歩数分の場所にあります ↑日本健康開発財団協力のもと、指にPCから専用器具をつけて検診。このほかに血圧や柔軟性なども測りました ↑「ホテルニューツルタ」がある北浜エリアは、別府随一の歓楽街。飲食店が多彩に並び、にぎわいをみせています ↑「Beppu“Sake”Stand 巡」の外観。“巡”には、他店も巡って別府を楽しんでほしいという想いが込められています。なんて懐の広さ! ↑「広島 美浄生牡蠣と金柑のキムチ」(800円)と、千葉県産クラフト生マッコリ「White Monday」(800円) ↑「鴨鍋」(一人前1320円)。そばを付けても1540円と、きわめてお得な価格です。地元産の麦焼酎「トヨノカゼ」も、麦チョコ感豊かな風味で絶品でした ↑「火鍋にしだ」は「北浜ウェルビーイングステイ」のパートナー店でもあります。建物は2フロア制。2階は宴会にも適した座敷となっています ↑「火鍋セット 大」は1人前3300円。アナグマは一皿1650円です(写真の肉は豚) ↑「スパイス料理 Norary-Crary」の「ターリー」(1500円)。この日のメインはマトンキーマ、バターチキン、ナブラタンコルマ(野菜カレー)で、サモサ、ターメリックライス、チャパティ、パパドなどきわめて本格派 ↑八芳園のシェフや生産者さんのビデオメッセージを見ながらフードロスを勉強。世界的に求められるSDGsの理念や現場の声を、実際に食べながら学ぶ画期的なプログラムです ↑腸活をテーマにした弁当が3種あり、筆者は「鰤のバルサミコテリヤキソースセット」をセレクト。6種の料理すべての栄養成分や栄養素などが書かれた資料も付いてきます ↑この日は「ジム・シェルパ」のパーソナルトレーナー、今川健造さんの指導で約1時間講習。ボディメイクを通して脳も活性化させ、ウェルビーイングを目指すのがポイントです ↑タオルを用いることで、より大きな筋活動と、メリハリのある動作運動を得られるとか。このほか「PARTY体操」では、硬い吹き戻しの笛を使った腹式呼吸のエクササイズもあります ↑別府「向井病院」の向井由姫先生が担当。手にしているのが「オリゴスキャン」です ↑こちらは糖化年齢を調べるための機器。「北浜ウェルビーイングステイ」ではほかにも、市内の専門クリニックとの連携で様々な検査を追加できるそうです ↑大分県産のよもぎやタイの薬草など約20種のハーブを温泉水に調合してスチーム。浴衣でテントに入り、数十分間鼻呼吸に意識をして自律神経にアプローチしていきます ↑立位ポーズが主の「陽ヨガ」は能動的で交感神経に。一方の「陰ヨガ」は受動的で、副交感神経にアプローチするものだとか ↑「ブレインスリープピロー」と「ブレインスリープマットレス」でカスタマイズされたベッド ↑ビッグローブで社長室の室長を務める芳賀康平さん。「ヤング」というTシャツは、別府の「鉄輪(かんなわ)温泉」の名所だった「ヤングセンター」にちなんだアイテムです ↑ツアーの最後にフィジカルとメンタルの健康度合いを再チェックした筆者の結果(左が初日、右が最終日)。健康度80→82点(目安は70点)、自律神経バランス14→8(0が均衡)で改善など、全体的によくなっていました ↑別府の「鉄輪温泉」エリアは湯けむりで有名。北浜エリアから車で15分の場所にあり、企業の希望によっては鉄輪を巡るプランも提案可能とか ↑「鉄輪温泉」の名スポットのひとつが「鉄輪むし湯」の蒸風呂。石菖(せきしょう)という薬草を敷き詰めた8畳ほどの石室のなかで、約10分間寝そべってととのえます ↑こちらは「ホテルニューツルタ」近くのコワーキングスペース「Link」。オフィス環境を求めるならこちらへ。個人でも複数名でも、1日(1名1500円)単位から利用できます