グルメ
2024/12/23 20:30

ウイスキーもワインも欲張る“ハシゴ酒旅”! サントリーのワイナリー&ウイスキー蒸溜所めぐり

「食欲の秋」は過ぎ去ったが、冬から春にかけて旬を迎える食材は多い。美味に加え、美景も求めて旅をするなら山梨はいかがだろう。先ごろ施設の充実度をアップさせた、サントリーのワイナリーとウイスキー蒸溜所の各見どころをお届けする。

 

日本ウイスキーのパイオニアが新たに挑むものづくりを体感

2023年はジャパニーズウイスキー100周年。「サントリー白州蒸溜所」も50周年を迎えたが、次の時代をつくる第一歩として、パイオニアの新たな挑戦は始まっている。その現場を体感できるツアーが、今秋からスタートした。

↑1923年に建築着工した山崎蒸溜所に続く拠点として、半世紀を経た1973年に竣工。この建物は1979年に完成した「ウイスキー博物館」で、シンボリックな屋根はかつて山崎蒸溜所にあった麦芽乾燥塔「キルン」を模したデザインだ

 

アクセスは、小淵沢駅から無料の送迎バスで行くのがオススメ。ここは「サントリー天然水 南アルプス白州工場」を併設し、両方見学できるのも特徴だ。なお、ともに内部へ入場するには事前予約が必要となるので覚えておこう。

 

目玉となる有料ツアーは抽選制で、ふたつのプランがある。ひとつは、仕込、発酵、蒸溜、貯蔵といった一連の工程を学んだ後にテイスティングを楽しめる「白州蒸溜所ものづくりツアー」(3000円)。もうひとつが、旧蒸溜棟や古典的な製造工程を見学しながらつくり手と交流ができ、その後は希少なウイスキーや地元食材とのペアリングも味わえる、この9月に開始した「白州蒸溜所ものづくりツアー プレステージ」(1万円/曜日限定)となっている。

↑施設内には大小様々な樽貯蔵庫があり、合計でその数は18棟にもおよぶ。ここはそのひとつで、180Lのバーボンバレルを230Lに組みなおしたホッグスヘッド樽が最も多い

 

なお、ツアー以外にも魅力は満載。新生のレストラン、世界のウイスキー文化や白州の歴史を知れる博物館、蒸溜所限定の希少な商品を買えるギフトショップなど充実している。ぜひいますぐ予約し、至福の酒旅に酔いしれよう。

↑ギフトショップでは、ロゴ入りのグラスやアパレルといったグッズのほか、ウイスキーなどのお酒も販売。運がよければ限定銘柄や、「シングルモルトウイスキー白州」も購入できる

 

ココが最新

↑現代の精麦は機械式が主流だが、ここでは非効率ながら狙った酒質を得られる古典的な「フロアモルティング」を一部導入。プレステージ版のツアーで見学できる。

 

↑9月に開業した「白州テラス」。地元食材を使った料理を、「白州 森香るハイボール」(700円)ほか様々なドリンクと楽しめる。名物は「白州フォレストピザ」(2200円)。

 

サントリー
白州蒸溜所

 

海抜約700mの高さにあり、東京ドームの約17倍という広さを誇る、世界でも稀な“森の蒸溜所”。南アルプスの麓で暮らす野鳥や草木と共生しながら育まれるウイスキーは、大自然のたくましさとやさしさを両立した味わいとなり、国際品評会で何度もアワードを受賞している。

住所:山梨県北杜市白州町鳥原2913-1
時間:9:30~16:30(最終入場16:00)
休み:年末年始、工場休業日、その他臨時休業あり ※2024年の最終営業日は12月24日。2025年1月8日より営業
交通:JR小淵沢駅より無料シャトルバス運行 ※ビジターセンターより先の建物への入場は要予約

たわわに実ったぶどうも見られる、サントリーのワイナリーツアー

日本屈指の名水の里であり、ぶどうの名産地でもあるのが山梨だ。サントリーは同県に美酒の生産拠点をふたつも構え、それぞれ見学ツアーも実施している。アクセスは東京からなら、新宿駅などから特急「あずさ」が最速。JR中央本線で山に向かえば、甲斐市ではワイナリー、北杜市ではウイスキー蒸溜所が待っている。

↑1909年に登美農園として開園。以降、南に富士山を仰ぎ、眼下には甲府盆地を望むこの地で100年以上ぶどうとワインがつくられてきた。ショップ2階の「富士見テラス」では絶景を自由に堪能できる

 

県庁所在地でもある甲府の駅前から、週末や休日は無料送迎バスが運行しているのが「サントリー登美の丘ワイナリー」だ。日本ワインに100年以上携わってきた同社は2022年、その魅力をより広めるべく“ぶどう畑を起点としたお客様接点の強化”を掲げ、新ブランド「SUNTORY FROM FARM」を発足。ワイナリーの設備やコンテンツをリニューアルし、ツアーも刷新(要予約/1000円~)した。それぞれ、ぶどう畑、熟成庫、その両方を見学できる行程で、すべてテイスティング付きなのもうれしい。

↑ワインショップにはテイスティングカウンターを併設。ぶどうの産地は山梨をはじめ長野や東北など、常時20種前後の多彩なラインナップから選んで有料試飲ができる

 

敷地は東京ドームの約32倍という広さで、多くはぶどう畑。それを約50の区画に分け、各環境に適した品種を育成しているが、なかでも注力しているのが日本固有の「甲州」だ。公式サイトをチェックしよう!

↑要予約の有料ツアーで見学できる熟成庫。夏でも16℃前後、湿度60%程度という涼やかな石造りの空間に、200以上の樽が並ぶ。別室には瓶熟成の巨大な棚も

 

ココが最新

↑ショップの目玉ワインといえば、このワイナリーなどでしか買えない限定銘柄だ。なかには9月10日に発売されたばかりの新作もあり、「登美の丘 甲州 2022」(ボトル5940円)は期間限定で有料テイスティングも可能。お土産や、旅の思い出としてもぜひ購入したい

 

サントリー
登美の丘ワイナリー

甲府駅からバスで約30分。雄大なぶどう畑の先には、甲府盆地や富士山の絶景が広がる。予約不要で自由に散策できる畑があったり、テイスティングができるショップや、軽食とワインとのマリアージュを楽しめる見晴らし抜群のテラスがあったり、エントリー層でも気軽に楽しめる充実ぶりだ。

住所:山梨県甲斐市大垈2786
時間:10:00~17:00(最終入場16:30)
休み:水曜、年末年始、その他臨時休業あり ※2024年の最終営業日は12月22日。営業再開日は公式サイトを参照のこと
交通:JR甲府駅南口より無料シャトルバス運行 ※シャトルバスは週末と祝日の運行