ご当地餃子のなかでも有名な宇都宮、浜松、博多。現地の老舗の味は、実はお取り寄せで楽しめます。また、各地の特産を使った変わり種も存在します。各3つずつ計6種の絶品餃子をフードアナリスト・中山秀明さんが吟味しました!
【Part.01 名店餃子編】
餃子の街といわれる宇都宮と浜松。そしてひと口餃子の文化が根付く博多。各地の老舗の味は、安定感のあるうまさです。餃子通でなくても知る有名店なので、差し入れや贈り物にも喜ばれるはず!
【その1】
野菜豊富でにんにくは控えめ、あっさりしていて食べやすい!
地域:宇都宮 餃子 宇都宮みんみん
冷凍生餃子5人前(30個) 1188円
1958年創業の、宇都宮でも屈指の名店。白菜をふんだんに使った野菜たっぷりの餃子は、にんにく控えめのあっさり系で食べやすいです。「野菜の食感がシャキっとして甘味も感じられる、丸みを帯びたようなやさしい味。皮は厚すぎず薄すぎずの好バランス型で、お手本のような餃子ですね」(中山さん)
【その2】
元祖と呼び声の高い、こだわり具材の逸品
地域:浜松 石松餃子
石松餃子(20個×3袋) 3240円
1953年に創業し、浜松餃子の元祖といわれています。季節ごとに産地を選ぶキャベツ、東海地方産の豚肉の旨味、滑らかな薄皮が特徴です。「野菜ベースですが肉の旨味も濃くて、食べ飽きない普遍性があります。これで同店発祥といわれる茹でもやしを添えれば、より本場の味を再現できますね」(中山さん)
【その3】
小ぶりな自家製の皮に国産素材の旨味が凝縮
地域:博多 中洲餃子の店 鉄なべ
生餃子 916円〜
1963年に屋台でスタート。ひと口サイズが特徴で、豚挽き肉、キャベツ、ニラ、ネギ、にんにくなどすべて国産を使用しています。皮も自家製です。「あんにしっかり味が付けられているうえ、皮がサクサクで香ばしさもあり。サイズは小さいですが味のインパクトは大で、酒に合うというのも納得です」(中山さん)
【Part.02 変わり種餃子編】
生地に唐辛子を練り込んだり、米粉の皮にレモンを使ったあんを閉じ込めたりと、全国には地元食材を使った変わり種餃子も存在します。どれも個性的だが実は激うま! そんな餃子を紹介します。
【その1】
2種の唐辛子をブレンドし生地に練り込んだピリ辛味餃子
地域:秋田 餃子の餃天
情熱の赤餃子(12個) 1188円
国産唐辛子と韓国産唐辛子を絶妙に混ぜ、皮に練り込んだピリっとした味が特徴です。秋田県産の豚肉ほか野菜も豊富で中身も芳醇です。「辛さが後から追いかけてくる不思議な余韻で、技ありなおいしさです。具に甘味やコクもあって、タレがなくてもイケますし、ご飯や酒にもベストマッチ!」(中山さん)
【その2】
自ら育てた豚と国産野菜の豊かな旨味をたっぷり凝縮
地域:千葉 サンライズファーム
黒豚ジューシー生餃子 1080円
自社農場で飼育した純系六白黒豚の肉を使い、特に豊かな脂の旨味を凝縮。さらに野菜は国産だけを用い、その甘味を生かしています。「香りからして豚肉の濃厚な甘味が際立っていてジューシー。ただ、肉だけだとパンチが強すぎる部分を野菜由来のやさしいダシが補い、見事な一体感ですね」
【その3】
実力派皮メーカーの意欲作!米粉のヘルシーレモン餃子
地域:広島 ひろしま餃子226
米粉の皮の塩レモン餃子 1190円
西日本シェアNo.1の餃子皮メーカーによる、地元広島名産のレモンを使った意欲作です。小麦より吸油率の低い米粉の皮なのでヘルシーです。「レモンの皮かニラか、爽やかな苦みがありシャキシャキした食感の野菜と相まって抜群の清涼感!粉が多めで羽根も作れ、クリスピーな食感もうまいです」(中山さん)
【解説してくれた人】
フードアナリスト 中山秀明さん
内食、中食、外食とフード関連の取材執筆を多数手掛けるライター。餃子も得意分野。