グルメ
2017/9/15 10:00

【まもなく30周年!】歴代フルグラのフレーバーを徹底紹介! 担当者の七転八倒のブランドストーリーを添えて

フルグラは来年で27周年! 1988年にカルビー グラノーラを発売、1991年にはフルーツグラノーラ(現フルグラ)を発売し、2011年にブランド名がフルグラとなり現在に至っています。いまでこそ朝食の定番として認知されているフルグラですが、実はブレイクまでは長い道のりがありました。

 

本稿ではそんなフルグラのおいしさと栄養バランスを追求してきた歴史を、フレーバーを切り口に紹介。「このパッケージ懐かしい!」、「この味はこのときからあったんだ」と昔を振り返りながら、苦難とチャレンジの歴史をブランド担当者の解説とともにお送りします。

 

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↑カルビーのフルグラ事業本部 企画部部長の網干(あぼし)弓子さん

 

 

まずは現行のラインナップから。期間限定を含めると全9種類が展開されています。

 

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レギュラーの「フルグラ」、定番味替わりの「黒豆 きなこ味」「4種の実りメープル味」「チョコクランチ&バナナ」「糖質25%オフ」「マイグラ プレーン味グラノーラ」、「ざく切りいちご」、期間限定の「ざく切りさつまいも」「3種のベリーミルクテイスト」。共通する魅力はザクザクとした食感や自然な甘み、各素材がバランスよく調和していることなどが挙げられますが、そのおいしさは27年の進化を経てたどり着いたもの。記念すべきデビュー作から、栄光の歴史を紐解いていきましょう!

 

【商品詳細はコチラから】

カルビー「フルグラ」公式ページ:https://www.calbee.co.jp/frugra/

カルビーフルグラオンラインショップ:
http://shop.calbee.jp/granola/shop/a/a170903/

 

【その1〜すべてはここから始まった〜】

 

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カルビー グラノーラ
1988年8月8日発売

 

アメリカの食卓に定着していたシリアルに着目して開発がスタート。オーツ麦やライ麦などの穀物をベースに、日本人向けの味わいを目指して誕生しました。

 

【網干さんの解説】

カルビー10年に一度の新カテゴリは徹底的に日本人向けを研究

「弊社の代表作『かっぱえびせん』は1964年、『ポテトチップス』は1975年と、約10年に1度、新カテゴリを誕生させてきました。80年代の例が『カルビー グラノーラ』ですね。日本人向けの味わいとして注目したのは食感です。アメリカのグラノーラはボソっとしていたのですが、サクサク、パリパリとしたスナックで培った技術をもとに、徹底的に食感を研究し、焼き方や配合を模索。ザクザクとした噛みごたえと、のど越しや食べやすさを工夫したと聞いています」(網干さん)

 

 

【その2〜フルーツが入った第2弾】

 

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フルーツグラノーラ
1991年3月発売。

 

クランベリー、パイナップル、レーズン、かぼちゃの種が加わり、現在に近いフルーツミックスタイプに進化した一品。

 

【網干さんの解説】

お皿に入れたときの華やかさを重視

「当時、プレーンなタイプはあったのですが、フルーツを入れたものは珍しかったそうです。フルーツを入れる発想は、おいしさや栄養価のほか、日本人が好む“見た目の華やかさ”という狙いもありました。ただ、実は当時はプレーンタイプ、フルーツタイプともに目標まで届かず、売り上げが10億円未満のことも。不遇の時代といえるでしょう」(網干さん)

 

 

ラインナップの統廃合でフルーツに一本化し第一次ブームへ

受難ではありながらも「絶対おいしいからウケるはず!」と社内にファンが多く、なんとか存続の危機を乗り越えている状況だったとか。やがて90年代なかばになるとある決断が下り、さらに中味にも変革のときが訪れることに。そのひとつが1996年末のグラノーラ終売や、フルーツの変更(1995年5月にパイナップルがリンゴへ、1997年2月にクランベリーがパパイヤへ)です。

 

「グラノーラが終売になったことで、事業的には『フルーツグラノーラ』に一本化されました。これによって、マーケティングを集中させることに成功。店頭で目立ちやすくなるとともに若い女性を中心に火が付き、社会的にも少しずつ注目されるようになったのです」(網干さん)

 

ついに飛翔の時を迎えたフルグラは、1997年ごろにはいわば第1次ブームといえるトレンドに。そして2000年代に入り、ついにあのフルーツが仲間入り。売上的にも30億円規模へと伸長していったのです。

 

【その3〜いちごが入ってリニューアル】

 

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フルーツグラノーラ
2002年3月リニューアル。

 

いまとなっては欠かせない、いちごが加わりました。パッケージもより華やかになった印象です

 

【網干さんの解説】

いまに近いレシピが特徴

「現行の定番商品に近いレシピですね。いちごが加わったことで、色味もより鮮やかになりました。なお、グラノーラ生地のほうは初代のときからほとんど味や製法を変えていないです」(網干さん)

 

【その4〜フルーツなしのグラノーラ】

 

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かぼちゃとあずきのグラノーラ
2002年11月より期間限定発売

 

知る人ぞ知る、かぼちゃとあずきを使ったグラノーラ。

 

【網干さんの解説】

秋冬の素材で違うイメージを演出

「フルーツが入っていない、秋冬の素材で作られたタイプです。商品ロゴも和風調の、珍しい商品といえるでしょう」(網干さん)

 

フレーバー、容量ともにバリエーションが生まれた時代

2000年代の商品のなかには、いまに通じるフレーバーも。たとえば2004年4月~8月に発売された「南国デザートグラノーラ」は、その後「トロピカルココナッツ味」(春夏限定のため、現在は終売)へ。そして2008年8月~2009年3月に発売された「フルーツグラノーラ森のめぐみ」は「フルグラ 4種の実りメープル味」へとつながっています。また、2015年からはヘビーユーザーの熱烈な声があり、大容量タイプのラインナップとして定着しています。

 

【その5〜ココナッツにフォーカスしたバリエーション】

 

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フルグラ  トロピカルココナッツ味
期間限定発売(現在は終売)

 

 

【その6〜みんな大好きメープル味のバリエーション】

 

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フルグラ 4種の実りメープル味
2016年8月発売

 

【網干さんの解説】

レギュラーにはない味わいや素材が人気

「南国系のフレーバーは、ココナッツ好きな方が増えているという背景もあって好評です。また、メープル味にはさつまいもやくるみといった素材も使用。ほっこりした味わいが人気ですね」(網干さん)

 

 

ブランド名を刷新して第二次成長に突入

定着はしたものの、2004年以降は大きな伸びがなかったフルーツグラノーラ。ただ、2010年代に入ると、内外で大きな変化が。内的なものでいえば、ブランド名の刷新です。

 

【その7〜フルーツグラノーラからフルグラへ】

 

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2011年2月 フルグラ(名称変更)

 

【網干さんの解説】

20周年を記念に愛されていた名称に変更

「『フルーツグラノーラ』は一般名称であり、他メーカーの商品と間違えやすいというお声をいただいていました。そこで発売20周年の節目を迎えた2011年、以前から社内外で呼ばれていた愛称『フルグラ®』に変更したのです」(網干さん)

 

 

シリアルから朝食にドメインを移す

一方、外的な要素といえば朝食ブームです。パンケーキやフレンチトーストとともに、お洒落な朝食として大ブレイク。結果、2012年度は63億円、2013年度は95億円、2014年度には一気に143億円代と、第2次成長が巻き起こります。

 

「このころからは、シリアルとしてだけではなく朝食として毎日ご利用いただくヘビーユーザーの方も増加。手軽においしく、栄養バランスにも寄与できる食品として広がっていきました。ただ、フレーバーがさらに増加するのは2015年からですね。お客様の層をより拡大するべく、様々な商品が生まれています」(網干さん)

 

【その8〜人気の素材に注目】

 

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フルグラ 大きめいちご
2015年3月より関東先行発売、同年7月全国発売

 

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フルグラ 大きめマンゴー
2015年3月より関東先行発売、同年7月全国発売

 

【その9〜大きめから「ざく切り」に進化】

【NEW】

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フルグラ ざく切りいちご
2017年9月11日発売

 

【NEW】

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フルグラ ざく切りさつまいも
2017年9月11日より期間限定発売

 

 

【網干さんの解説】

「両者とも、よりトッピングを強調したシリーズです。もっと手軽にフルグラに親しんでいただきたく、200gパッケージで発売しました」(網干さん)

 

【その10〜新たなトライアル、でも苦労も大きかった一作】

 

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フルグラ 黒豆 きなこ味
2015年8月発売

 

【網干さんの解説】

初回生産ギリギリまで粘りました

「シニアの方にもフルグラに親しみを持って頂きたいと生まれたのが、和の素材による商品です。色味や味のバランス的に和のフルーツを、ということで柿を入れたのですが、フリーズドライ化が難航しましたね。試行錯誤の末、ピューレにして固めるという技術を採用しました」(網干さん)

 

【その11〜アーモンドをリッチに使った一品】

 

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フルグラ リッチテイスト
2016年12月発売(現在は終売)

 

【網干さんの解説】

はちみつもプラスしています

「グラノーラ生地に通常のフルグラの2.5倍アーモンドを練り込み、定番のトッピングのほかにはちみつキューブをプラス。コクと香りが引き立った、ほんのりリッチな味わいです」(網干さん)

 

【その12〜糖質が気になる人向け】

 

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フルグラ 糖質25%オフ
2017年1月発売

 

【網干さんの解説】

糖質はオフでも味はオフしていません

「 グラノーラ生地には豆乳、トッピングにはアーモンドやくるみを使うことで、甘さ控えめながらも香ばしく、飽きのこない味わいに。ヘルシーなことでも好評です」(網干さん)

 

【その13〜フルグラに次ぐ人気味に】

 

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フルグラ チョコクランチ&バナナ
2017年3月発売

 

【網干さんの解説】

お子様にもフルグラを!

「お子様にもフルグラに親しんでいただきたいと考え開発し新発売したのですが、幅広い層で人気となりました。定番のフルグラに注ぐ人気商品です」(網干さん)

 

【その14〜自分でトッピングする新機軸】

 

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マイグラ プレーン味グラノーラ
2017年5月発売

 

【網干さんの解説】

フルグラからフルーツを抜きました

「『自分好みにトッピングをしたい 』、『フルーツが苦手』、『料理にも活用したい』といったお客様の声にお応えした新商品です。さながら初代のプレーンが復刻したような形ですが、食が多様化した現代ならではのフレーバーですね。予想以上に好評です」(網干さん)

 

【その15〜3種のベリーを集結した華やかな味わいのフルグラ】

 

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フルグラ 3種のベリーミルクテイスト
2017年8月より期間限定発売

 

【網干さんの解説】

フルグラで人気のベリー系が集結

「ほのかに甘いミルクテイストに焼き上げた5種類の穀物に、3種のベリーを加えました。ザクザクとした抜群の噛みごたえや、爽やかな酸味のハーモニーが楽しめます。トッピングとして新規にブル―ベリーを採用しました」(網干さん)

 

 

 

【まとめ】

こうして振り返ると、1998年の誕生から約10年は長い不遇の時代、1997年~2003年は第1次成長といえる跳躍の時代、そしてまた約10年の停滞期を経て、2012年に第2次成長を迎え、朝の定番となる時代が到来。

やがて2015年ごろからフレーバーの多様化が進み、若い女性向けの「フルーツグラノーラ」から、老若男女に愛される朝食の定番「フルグラ」に至るという歴史が見えてきます。

すっかり身近なフードですが、今度見つけたら改めてじっくり吟味したり、オフィシャルショップからおトクなお試しセットや定期便を注文してみてはいかがでしょうか!

【商品詳細はコチラから】

カルビー「フルグラ」公式ページ:https://www.calbee.co.jp/frugra/

カルビーフルグラオンラインショップ:
http://shop.calbee.jp/granola/shop/a/a170903/