「ラ飲み」の際は、「アルコールの種類」「長居してもいいか」をチェック
まずは連載の第1回ということもあって、ふだんから「ラ飲み」を頻繁に楽しんでいる田中さんに、飲める店の探し方や、楽しみ方を聞いてみた。
「街中華と呼ばれるような店はたいがい飲めるんで、そういう中華屋さんに行くのが基本ですね。ラーメン店であれば、まず、『アルコールを何種類置いてるか』と、『長居しても迷惑がかからないか』をチェック。そういった店なら、トッピングのチャーシューやメンマを単品で注文して、それをアテに楽しめばいいでしょう。なかには本格的なつまみを用意しているところもありますけど、『金町製麺』ほどハイクオリティな店は希少ですね」(田中さん)
食材の質、調理の多彩さに価格以上のクオリティを感じる
ということで、まずはつまみをオーダーすることに。お品書きを手にすると、一目でクオリティの高さを実感できるラインナップ。しかも、メニューはなんと日替わりで、毎日長尾さんがリストを作っている。しかも驚くほどにリーズナブルなのだ。
まれに400円以上のメニューもあるというが、この日は用意された20種のつまみが390円均一(税込・以下同)。この日は高級魚のノドグロの炙りが390円で提供されていたが、これがまずありえない。聞けば、釣り好きの常連が、その日の釣果に応じて持ってきてくれるという。魚は刺身をはじめ、焼き霜造り、なめろう、肝和えとアレンジも多彩。高品質かつ鮮度抜群な魚介を、様々な調理法で安く味わえるというわけだ。
料理は和洋中とジャンルの幅も広く、客を飽きさせない工夫が随所に感じられる。これには長尾さんの経歴も関係している。長尾さんは調理師学校を卒業後にリストランテや和食店などを経て、「麺や 七彩」グループの「食堂 七彩」へ。現在は出向の形で「金町製麺」を切り盛りしている。なるほど、様々なジャンルの料理を調理した経験が、現在の多彩なメニューにつながっているというわけだ。
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