ウイスキーと聞くと、30代以上の大人のお酒というイメージが強いと思いますが、なかには若者に人気の銘柄もあります。そのひとつがロングセラーバーボンウイスキー「アーリータイムズ」。2018年は販売量が前年比115%と好調でしたが、そのうえで今年4月にデザインを一新し、若年層からより高い評価を得ています。
そんな同ブランドが人気にいっそう拍車をかけるべく、意欲的な取り組みを今夏より開始。若き起業家やビジネスパーソンを応援するというものですが、なぜお酒が起業家と? 背景や取り組みの中身を深掘りするべく、発表会に行ってきました。
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「アーリータイムズ」には開拓精神が込められている
本題にいくまえに、まずは「アーリータイムズ」の基本情報を。蒸溜所は1860年、アメリカのケンタッキー州で設立されました。名称の由来は、“Early Times Method”(昔ながらの製法)でウイスキーをつくるという信念から。また、「アーリータイムズ」には開拓時代という意味もあり、創業当時のフロンティアスピリットへの想いも込められています。
従来からのフロンティアスピリットは、新たに掲げられたコンセプトにも通じています。そのブランドメッセージは「時代を拓く挑戦者」。この挑戦者が若き起業家やビジネスパーソンにあたり、彼らを応援するプロジェクトに至ったのです。
そこで「アーリータイムズ」を販売するアサヒビールがタッグを組んだのが、起業家支援企業であるプロトスター社。手始めに、同社が運営する起業家支援メディア「起業LOG」内に、次世代を担う起業家を紹介する「アーリータイムズ」の特集ページを開設。新規事業の内容や、挑戦する起業家の思いを紹介しながら、「アーリータイムズ」のブランドメッセージを伝える記事を配信するとのことです。
併せて、同内容は7月に創刊される日本初の起業家向けライフスタイルフリーマガジン「JUMPSTART JAPAN」内にも掲載。また、最近のスタートアップにはバーを設けている企業が多いことから、そこにアーリータイムズを提供して社内交流促進を支援していくそうです。
ITを駆使する老舗のリンゴ農家がスゴい!
会のなかでは、プロトスターの支援する起業家のひとりが登壇。青森県でリンゴなどを栽培する、もりやま園の森山聡彦代表を交えたトークセッションが行なわれました。
森山さんは100年以上続くリンゴ農家である一方、ITを駆使してアプリを開発。農作業の効率化をはかる画期的なシステムを構築しました。ユニークさや、着眼点の鋭さに感銘を受け、プロトスターも支援するに至ったそうです。
「リンゴって、様々な品種が混在して栽培されているんですが、木を見ただけではなかなか区別できないんですよ。なので、畑を管理している人が現場にいないと、人に任せての作業も難しいんです。そこで、各木に固有番号とQRコードを記したタグを付け、アプリで管理できるようにしました。これを使えば、だれがどの木にどんな作業したかがわかるんです」(森山さん)
ある程度、蓄積したデータを分析した結果、なんと75%の時間はほとんど捨てる作業だったことが判明。これは剪定や摘果(てきか:育ちの悪いリンゴを摘み取り、残ったリンゴがよりよく育つようにする作業)といった、おいしさのためには必要ながら、もったいない一面も。なんとかできないかを考えた結果、摘果の際に間引かれるリンゴの活用を発案しました。
そこから生み出された商品が、「テキカカジュース」と「テキカカシードル」。どちらも摘果リンゴの特徴を生かした甘さ控えめな味わいで、爽快感が引き立つおいしさです。
プロジェクト発表の終了後には、「アーリータイムズ」も試飲。甘やかなフレーバーは干しリンゴとの相性もよく、個人的には青リンゴとシナモンのフレーバーが香る「アーリータイムズ ブラインド アーチャー」を思い出しました。
「アーリータイムズ」はハイボールで飲んでも絶品。イエローとブラウンでキャラクターが分かれていながらも同価格で選びやすく、比較的リーズナブルなのも魅力です。バーボン初心者の人はもちろん、しばらく飲んでいなかったというお酒好きも、リニューアルしたこの機会にぜひ!
【ギャラリー(本サイトからご覧いただけます)】