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2019/10/19 19:30

長野県上田の新名所「椀子ワイナリー」で、極上の「日本ワインツアー」を堪能してきた

昨今のワイントレンドのひとつが、日本産のブドウで造られる「日本ワイン」。品種改良や醸造技術の向上で世界的な評価も高くなり、今後ますます目が離せないといわれています。

 

そんななか、最大手の一社であるメルシャンが新たに「シャトー・メルシャン 椀子(まりこ)ワイナリー」を長野県上田市にオープンしました。目玉のひとつが、施設内外の見学や試飲などをできるワイナリーツアーです。また、周辺は観光地としての魅力もたくさんあるということで、取材ついでに巡ってきました。レポートしていきます!

 

↑2003年に開園した「椀子ヴィンヤード」内に、9月21日にオープンしたばかり。高台にあり、360度が畑に囲まれている点も大きな特徴です

 

 

新しいだけでなくワインファン垂涎の特徴も

ツアーは予約制となり、約60分で4種のワインテイスティングもできる1500円の「椀子スタンダードツアー」をはじめ、全4プラン。予約なしでも醸造施設の見学や、一杯からテイスティングなどを楽しむことができ、今回体験したのは約90分で3000円の「椀子プレミアムツアー」です。

 

↑ツアーは「椀子のあわ シャルドネ」の乾杯からスタート。果実味あふれるフレッシュな味わいで、土壌の豊かさを実感できます

 

案内してくれたのは、椀子ワイナリーでマネージャーを務める山田基之さん。1階のメインエントランスで、この地にヴィンヤードが作られた背景や歴史に触れながら、土壌やワインの特徴などを解説してくれました。

 

↑山田基之さん

 

次は外へ出てぶどう畑へ。そう、ヴィンヤードです。開園から徐々に拡張し、現在は29haと広大。筆者らが足を踏み入れたのは建物のすぐそばにあるシラーの畑でしたが、ここには黒(赤ではなく黒ぶどうといいます)白計8種のぶどうが育てられています。

 

↑ツアーでは、特別に1粒食べることができました(収穫シーズン後は試食できないこともあります)。ワイン用なので食用ぶどうとはやや異なる味わいですが、希少な体験ができるのもここならではといえるでしょう

 

畑をあとにして向かったのは、館内の醸造現場。ここでは設備やワイン造りを見学できるのですが、特徴的なのが「グラヴィティ・フロー」を取り入れていること。これは機械を使わず、自然にかかる重力で果実や果汁を移動するシステムのことで、高低差を利用していることが目で見てわかります。

 

↑ワイナリーは斜面を利用して建てられています。畑が近いことは、収穫後にすぐ運べるというメリットも

 

↑選果、処理したぶどうをタンクに入れて搾って、という工程が重力による移動で行えるので、ぶどうの繊細な個性が損なわれず、エレガントで特色のあるワインが造れます

 

このあとは、約1000本の木樽が熟成されているセラーへ移動。樽はフレンチオーク製で、室内温度は13℃とやや低めに設定されていました。そして次はいよいよワイナリーの2階へ。ショップやテイスティングエリアなどが設けられたフロアです。

 

↑温度帯の異なる2つのセラーで、ワインの特性に合わせて育成。1000樽というのは日本最大規模の多さだそうです

 

↑一般見学でテイスティングする場合は1杯300円~。日替わりのおつまみは300円~、地元の食材を使ったワインに合うランチボックス(1500円)も数量限定で用意されています

 

 

“元が取れる”ワイナリーツアーがここにある

待っていたのはお楽しみのワインテイスティング。「椀子プレミアムツアー」では赤白計6種のワインを飲み比べでき、なかには1本5000円以上の銘柄が含まれているという嬉しいサプライズも!

 

↑椀子ヴィンヤード産ブドウから造られたワインも3種含まれています

 

テイスティングではその日にラインナップされたワイン情報がセットに。さらにガイドさん(この日は山田さん)がスクリーンを使って解説をしてくれるので、ワインに詳しくなくても存分に楽しめること間違いなし。舌だけではなく目や耳など、まさに五感を使ってワインの魅力に触れられます。

 

 

↑この日は赤2、白4本。ワイナリーでの販売価格が7200円の「北信左岸シャルドネ リヴァリス」という高級品も

 

↑今回は特別に、ランチボックスも堪能。個人的にはイカ天と「椀子シャルドネ」のマリアージュが特に好みでした

 

「椀子プレミアムツアー」は、このテイスティングで終了。その後はショップ内でワインを買いました。雑貨なども売っていて、特に注目したのは有田・波佐見焼の有名ブランド「KIHARA」とのコラボ豆皿。

 

↑Château Mercian×KIHARAの豆皿は5種類あり、1枚800円。絵柄のなかにシャトー・メルシャンのロゴが描かれています

 

ツアーは60分から、最長のもので150分となり、ワイナリー自体の見どころも十分ですが、せっかく訪れたなら観光地も巡りたいですよね。ということで、同ワイナリーがある上田市の有名スポットも巡ってきたので、紹介したいと思います。まずは名湯。別所温泉エリアにある安楽寺と、周辺の温泉街へ。

 

↑安楽寺にある国宝「八角三重塔」と、信州最古の温泉である別所温泉郷の街並み。階段の上には厄除のご利益で知られる北向観音があります

 

↑「別所温泉駅」は「上田駅」から上田電鉄で約30分。界隈には自由に入れる足湯があり、ひと休みするのにうってつけです

 

次はドラマ「真田丸」の舞台になった上田城の城下町であり、宿場町としての街並みも味わい深い「北国街道柳町」を散策しました。ここは「上田駅」から徒歩15分ほどの場所にあり、上田城からも徒歩15分程度でアクセスできます。

 

↑昔ながらの建物を生かし、江戸時代の風情を感じさせる柳町(左)。地元紙「うえだNavi」の運営元が手がける「柳町屋」(右)。名物は、ブランドりんご「真田REDアップル」を使った「アップルたまごタルト」(200円)

 

ここでぜひ味わいたい逸品が、ご当地グルメの「美味だれ焼き鳥」。美味だれは「おいだれ」と読み、すりおろしにんにくが入った醤油ベースのタレでいただくのが特徴です。もちろんビールやワインとの相性も抜群!

 

↑「北国街道柳町」でこの焼鳥を食べるなら、朝10時から飲める「隠れ家 えん」へ。テイクアウトでき、街歩きにも最適です。焼鳥は4本500円~、「キリン 一番搾り」は600円

 

↑「美味だれ焼き鳥」は、上田駅内の立ち飲み店「やきとり番長 上田駅ナカ店」でも堪能できます(1本150円~、クラフトビールは500円~)。観光以外で訪れた際はぜひここへ!

 

行楽の秋であり、食欲の秋でもある今日このごろ。また11月の第3木曜日は、ボジョレーヌーヴォーの解禁日であり、1年で最もワインが盛り上がるシーズンです。できたばかりの「シャトー・メルシャン 椀子ワイナリー」で、おいしい休日を過ごしてみてはいかがでしょう!

 

 

【SHOP DATA】

シャトー・メルシャン 椀子ワイナリー

住所:長野県上田市長瀬146-2

アクセス:<電車の場合>しなの鉄道「大屋駅」からタクシーにて約10分、JR北陸新幹線「上田駅」からタクシーにて約25分

<車の場合>上信越自動車道「東部湯の丸」ICより約10分
営業時間:10:00~16:30(テイスティングカウンター ※ラストオーダー16:00)
営業日:11月30日(土)までは毎日営業 ※その他の定休日は「シャトー・メルシャン」ブランドサイトにてご確認ください

 

 

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