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2020/2/24 18:00

なぜ「満寿泉」がシーバスリーガルに選ばれたのか。富山に行ったら謎がすべて解けた

2018年にわずか50本という超限定で発売された「リンク8888」。スコッチウイスキーの名門「シーバスリーガル」と、富山の至宝「満寿泉」(ますいずみ)のコラボによって生まれた日本酒です。

 

それは、シーバスリーガルの樽で数種の満寿泉を熟成させてブレンドするという、ほかに類をみないプロダクト。数量もさることながら一瞬で完売に。その超希少酒が、満を持して復活することとなりました。前回より多いものの、数は約1万本限定となかなかのレアモノです。

 

↑「リンク8888」は、2019年12月2日から発売されています。720mlびんのみで、参考小売価格は税別5500円

 

そんななか、この特別な日本酒の神髄を体感すべく、酒造見学に来ませんか? という興味深い案内が! ということで今回、「満寿泉」の蔵元である富山の桝田酒造店へ。想像以上にアツく、濃かったツアーの内容をお届けします。

 

↑桝田酒造店の酒造場。JR富山駅から富山ライトレールで約15分の「東岩瀬駅」より徒歩5分ほどで到着します

 

吟醸酒のパイオニアが「満寿泉」だ

桝田酒造店、そして「満寿泉」の特徴といえば、華やかな香りが特徴の吟醸酒造りにあります。根底にあるのは、山海の美味に恵まれた富山の酒らしさ。優れた杜氏が多いことで知られる能登杜氏のなかでも有名な「能登四天王」のひとり・三盃幸一さんを迎え、1970年代から、吟醸酒に力を入れてきました。

 

↑酒造の案内をしてくれたのは、桝田酒造店の五代目当主・桝田隆一郎社長。吟醸酒造りに着目した、四代目の桝田敬次郎会長の後継者です

 

一方、当時の日本酒は淡麗辛口が主流で、吟醸酒は普及していませんでした。それでもぶれずに信念を貫き通した同蔵は、いまでは吟醸酒のパイオニアとして称賛される存在に。海外での評価も高く、IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)のSAKE部門での金賞受賞経験をもち、また「満寿泉」のRシリーズはドンペリニヨンの元醸造最高責任者リシャール・ジェフロワ氏の頭文字のRを冠した、ドンペリの酵母で醸した商品です。

 

↑特定の温湿度のなかで種麹(こうじ)をふりかけ、麹菌を発育させる麹室。この米は35%まで磨いた山田錦で、「リンク8888」にも一部使われるものだとか

 

のちに発酵タンクや搾り工程などを見て回り、試飲もさせてもらったのですが、この酒造見学はツアー全体の序章に過ぎませんでした。というのも「満寿泉」を完全に理解するには、仕込み現場を見たりテイスティングをしただけでは足りなかったのです。以前から居酒屋などで「満寿泉」を飲んできた筆者自身が、それを実感することに。

 

 

 

美しくおいしい文化が集まる“梁山泊”がそこにあった

一行は酒造場を出て、周辺の岩瀬のまちへ。すると、ある特徴に気付きます。それは、風情豊かな家屋が多く、まち並みが整っていること。実はこれ、桝田社長が酒造り以外で取り組んでいることのひとつで、事実「岩瀬まちづくり会社」を立ち上げて全体のリノベーションをしているのだとか。

 

↑ガラス作家、安田泰三さんの「Taizo グラスギャラリー」。桝田社長は、売りに出たり取り壊される予定だったりした物件を購入し改修。そこに生業やにぎわいを生み出す事業も行い、岩瀬に新たな息吹を送り込んでいます

 

次の目的地は一見、日本酒とはかけはなれたアートギャラリーやアトリエへ。各作家さんたちは全国的に有名な方々で、商品や作品群は思わず息を飲むものばかり。そして彼らに創作や発表の場を提供したのも桝田社長なのです。

 

↑陶芸家・釋永岳さんの陶芸工房「ギャラリー岳」。食器や酒器が中心に並び、購入もできます

 

↑「木彫岩崎」にて、主人で木彫刻師の岩崎努さんが、作品の解説をしてくれました。岩崎さんの作品は、ミシュランガイドで三ツ星を取り続けるフレンチレストラン「カンテサンス」にも飾られています

 

その後は、「リンク8888」や「満寿泉」をはじめ様々な酒が揃う「酒商田尻本店」、前記安田泰三さんの工房「Taizo Glass Studio」、フレンチレストラン「カーヴ・ユノキ」の3軒が入居する、森家土蔵群へ。

 

↑「酒商田尻本店」。50坪を超える店内の半分(写真右側)は、13度に温度管理された巨大なセラーがあります

 

↑「カーヴ・ユノキ」は一日一組限定で、店内はまるで別荘のような雰囲気。ここでは「満寿泉の純米大吟醸 生酒」とともに富山名産のアオリイカ、メジマグロをペアリングしました

 

界隈にはハイクオリティな飲食店も多数。次に向かったのは、麻布十番にあるミシュラン一ツ星店「ピアット・スズキ」で修業したシェフによるイタリアン「ピアット・スズキ・チンクエ」。ワイン酵母で仕込んだ「満寿泉 Green 生 ワイン酵母仕込み」を絶品料理とともに堪能しました。

 

↑登場した料理はなんと、豪快にグリルした、仔羊と仔ヤギ。このほか、グリル野菜、青唐辛子のペペロンチーノも味わいました

 

 

芸術礼賛の考え方が共鳴して生まれた酒が「リンク8888」だ

美食巡りは続きます。若き職人、下條貴大さんが今年1月にオープンした寿司店「GEJO」、2019年8月にオープンした、桝田酒造店直営のスタンディングバー「沙石」(させき)。そして「沙石」開業のタイミングで岩瀬へ移転してきた、富山の味覚を駆使する日本料理店「御料理 ふじ居」へと。

 

↑「GEJO」の下條貴大さん。白海老や白身のお寿司を「満寿泉 純米大吟醸 スペシャル」とともに

 

↑「沙石」では「満寿泉」を中心に約100種類の日本酒を、富山の魚介を使った燻製や加工品を扱う氷見の名店「つりや」のつまみなどと一緒に楽しめます

 

それぞれの料理に合わせた「満寿泉」や「リンク8888」とのペアリングを味わいながら、桝田酒造店の掲げる“美味求眞”を学びました。それは、“美味しいものを食べている人にしか美味しい日本酒は造れない”という考え。そうしたバックボーンがあるからこそ、桝田社長が世界の一流と友好を深め、「満寿泉」自体も海外から称賛される存在になりえたのだと。

 

↑最後に味わったご馳走は、ブリの名港氷見から届いた10kg超えの特別なブリと、地元のツキノワグマを使ったうどん。「御料理 ふじ居」の藤井寛徳大将の手には、そのロース肉が

 

桝田社長はまた、「お酒は文化とともにある」という考えも持っています。だからこそ優れた芸術家や料理人に声をかけ、かつて北前船の交易で栄えた岩瀬に趣ある風情をよみがえらせ、文化的なまちへと活性化させているのです。

 

↑桝田社長がもつウイスキーラウンジに向かう階段の壁には、このまちの文化をつかさどる“ONE TEAM”の写真が飾られています

 

「リンク8888」誕生のきっかけは、酒をはじめ日本のモノづくりを世界へ発信している中田英寿さんが、「シーバスリーガル」主催のビジネスアワードを受賞し両者を結び付けたことが契機ですが、「シーバスリーガル」にも“アート・オブ・ブレンディング”というDNAが宿っています。ともに芸術性を追求する考え方が共鳴して生まれた日本酒、それこそが「リンク8888」なのです。

 

【「リンク 8888」問い合わせ先】
ペルノ・リカール・ジャパン株式会社
03-5802-2671

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