スナック菓子メーカーの最大手であるカルビー。看板商品のポテトチップスをはじめ、実に様々な商品を発売していますが、今夏オンライン限定で、きわめてユニークかつハイスペックなポテトチップスが登場しました。既存商品との食べ比べを交えながら特徴や味わいをお伝えしたいと思います。
特別な製法で熟成させた「きたあかり」のポテトチップス
「CHIPS NEXT (Original)」最大の特徴は、あえて味付けをしていないこと。なぜかというと、素材自体の味に自信があるため、味付けをしないことがそのおいしさを最大限に生かせるからです。
その素材はもちろんじゃがいもですが、やはり銘柄は特別なもの。北海道のホクレン農業協同組合連合会(ホクレン)が開発した、「CA貯蔵」という特別な手法によって糖度を上げた「よくねたいも」というシリーズの、きたあかりを使っています。
本商品は、カルビーとホクレンが北海道農産物の振興に向けて連携協定したことから生まれた第1弾商品で、今後の展開にも注目です。ということで、中身をチェックしてみました。
通常のポテトチップスでは、カットしたあとにすぐに揚げたり、焦げないようにあえて糖度を抑えたじゃがいもを使用しますが、「CHIPS NEXT (Original)」はその逆。ホクホク食感を生かすために揚げる前にこだわりのひと手間を加え、糖度が高いじゃがいもでも焦げないようにじっくりと丁寧に時間をかけて揚げているとか。
ザクザクでホクホク。甘くてリッチ。
いよいよ試食というところですが、今回はより違いを分かりやすく伝えるために、カルビーポテトチップスの大定番である「ポテトチップス うすしお味」と食べ比べることにします。まずはパッケージから比較。
「CHIPS NEXT (Original)」はパッケージからして独特の世界観。あえて中身の写真などは押し出さず、ボタニカルなデザインイメージが印象的です。なお、この植物はじゃがいもの花をイラストにしたものだそう。
また、袋の素材がマットな質感になっているのもポイントです。通常のプラスチックフィルムではなく、紙素材も採用した特殊な加工技術によるフィルムを使い、石油の使用を低減。また、植物由来原料のバイオマスインキとバイオマス度100%の素材を外装の一部に使用した、エコな包装となっています。
「CHIPS NEXT (Original)」から食べてみます。食感からして別次元で、ザクザクッとした噛み応え。厚みがあるので、チップスの断面が自然と舌の上にのるのも特徴です。この、舌先で感じる味わいからしてすでに甘く、リッチなおいしさ。味付けがないぶん、じゃがいものうまみがダイレクトに感じられます。これはスゴい!
また、クリスピーで硬さもあり、食べごたえが抜群。自然とそしゃく回数が多くなり、噛むごとにじゃがいものうまみと甘味がホクホクと口いっぱいに広がります。口どけもほっくりしていて、余韻は長くまろやか。どこかさつまいものようなニュアンスも感じます。
同商品のコンセプトのひとつが“ゆっくりと味わって⾷べる幸せ”とのことですが、これはゆっくり食べたくなる奥深い味。百貨店などで販売されているプレミアム品「グランカルビー」を初めて食べたときの“ご馳走感”もありますが、「グランカルビー」が豪華なフレンチだとしたら、「CHIPS NEXT (Original)」は懐石料理のようにシンプルな素材の極み。よりピュアでリッチなポテトチップスだと感じました。
一方の、「ポテトチップス うすしお味」を食べてみると、方向性の違いが明確にわかります。「ポテトチップス うすしお味」も安定のおいしさですが、こちらは塩むすびのようなストレートなおいしさ。食感はパリパリでサクサク、ほどよい塩味がじゃがいものうまみとバランスよく調和して、ライトなタッチがまたすぐ次の一枚を食べたくなるおいしさです。
“やめられないとまらない”はかっぱえびせんのキャッチコピーですが、「ポテトチップス うすしお味」にもその魅力はあり、新作の「CHIPS NEXT (Original)」はゆっくり噛みしめながら味わうタイプのスナックですが、やはり夢中にさせるおいしさがあると思います。さすがにそこは“よくねた”いも。ポテトチップス好きな人はマストバイの一品です。
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