移動型バーでいただく本格的モクテル
ーーオープンから1か月以上が経ちましたが、利用された方の反響はいかがですか?
篠﨑 渋谷という立地もあり、若いお客さんはもちろん多いですが、ご年配の方もいらっしゃいます。幅広い年齢層の方にご利用いただいていますが、バーとしての機能はチャラチャラした感じにはしていません。例えばグラス一つにしても簡易的なものではなく、良質のものばかりを採用しています。
ーーまた、気になるのがメニュー構成です。価格を見ると、数百円からと安めですが、どんな飲み物を出されているのですか?
篠﨑 普通のお酒とカクテル、モクテル(ノンアルコールカクテル)などですね。1杯数百円から用意していますが、もちろんすごく高いメニューもあります。そこは利用される方のニーズに幅広くお答えしたいと思っています。前述の神泉に出すはずだったお店のコンセプトを引き継いでいるのですが、「安くても本格的な飲み物を出す」ということには、すごくこだわっています。
例えばジントニック。皆さんが普段飲まれるジントニックって、ジンにトニックウォーターを割ったものだと思いますが、うちのモクテルでは、ジンの原料となるジュニパーベリーという実や、カルダモンなど複数のスパイスを、お客さんの目の前で鉢ですり潰して入れています。目の前でジュニパーベリーの実がはじけた香りはかなりフレッシュです。アルコールは入っていないのに、ジントニックの味がするモクテルです。
ジントニック(モクテル)の制作行程をチェック!
ーーたしかに「ただ注いだ」というわけではなく結構な手間がかかっていますね。
篠﨑 ありがとうございます。この他にも本格バー同様のメニューを取り揃えています。
ーーそれではそのこだわりのカクテルを何杯か実際に飲ませていただきたいと思います。
篠﨑 ぜひお試しください。
というわけで、実際にBAR TRUCK MEDIA TLUXで飲んでみた!
【その1】ジントニック(モクテル)600円(税込)
まずは先ほど作っていただいたジントニックのモクテルをいただきます。篠﨑さんが言う通り、一口だけでジュニパーベリーの芳醇さがまず口の中に広がり、後から炭酸のシュワシュワがアタックしてくる感じ。初めて飲む味わいでした。
【その2】フルーツレモネード(モクテル)600円(税込)
レモンジュースとシュガーシロップに加え、木苺とブルーベリーとエルダーシロップという花のシロップを加えたもの。ベリーはその日の入荷によって変更されることもあるそうですが、甘さと酸味が複雑に絡み合うフレッシュな風合い。女性に喜ばれそうな一杯でした。
【その3】モヒート(モクテル)600円(税込)
ハーブを丁寧に洗い、軽く叩いて氷に風味を移した後、シロップを入れライムを絞り炭酸を注いだもの。ハーブの青臭さもなく、とにかくスッキリの味。夏場に飲むのはもちろん、ちょっとお酒を飲み過ぎたとき、リセットする一杯にも良さそうに思いました。
【その4】モスコミュール(モクテル)600円(税込)
モスコミュールは本来、銅製のマグカップでいただくもののようで、BAR TRUCK MEDIA TLUXでも同様のものを採用。ドライなジンジャーエールの刺激に加え、さらに細かくカットした生姜、ローズマリーを添えたもの。スパイシーで刺激的な一杯です。
【その5】ほうじ茶のカクテル(裏メニュー)800円(税込)
篠﨑さんの知人のお茶屋さんが作ったほうじ茶のシロップを採用したカクテル(裏メニュー)。ウォッカとイタリアのリキュール・ガリアーノをシェイクしたもので、口の中に広がる複雑な甘味により、つい何度も口をつけたくなる病みつき感がありました。