グルメ
2021/5/6 11:30

日本の「プラントベースフード」の先駆者イケアの代替肉がかなりウマい!その実力を徹底チェック

いま、ものスゴい勢いで成長しているのが「プラントベースフード」市場。これはもともと海外で支持され、近年日本で爆発的に広がっている新たな食のカテゴリーですが、本稿では特に先駆的な動きを見せているイケアの商品にスポットを当てていきます。

↑原宿店に次ぎ、国内2店舗目の都市型店舗として2020年11月にオープンした渋谷店へ。ともにフードが充実しています

 

人にも地球にもやさしいトレンド食が「プラントベースフード」だ

まずは改めて「プラントベースフード」を簡単に解説します。それは読んで字のごとく、植物由来の食べ物のこと。動物由来のフードよりもヘルシーかつ、環境にやさしく(動物を育てるには植物由来のエサが大量に必要であるため)サステナブルであることなどが礼賛されている理由です。欧米よりベジタリアンやヴィーガンが少ない日本に広まるのはこれからですが、つまり伸びしろは無限大。

 

日本でいま最もホットな話題といえば、4月15日に渋谷などの都内で3店舗同時オープンした「2foods(トゥーフーズ)」でしょう。運営元のスタートアップ企業・TWO(トゥー)はカゴメや世界屈指のプラントベースブランド「オムニミート」と提携し、3年で国内外に100店舗以上の拡大を計画しています。

↑「2foods 渋谷ロフト店」。“ヘルシージャンクフード”がテーマのファストフードで、オンラインショップも展開しています

 

その一方でひと足早く「プラントベースフード」を国内で積極展開しているのが、スウェーデン生まれのイケア。さすが海外ブランドです。ということで、イケアの「プラントベースフード」を買い集めて調理し、特徴や味わいなどをレポートしていきます。

↑「IKEA渋谷」1階のスウェーデンフードマーケット。数種の「プラントベースフード」が売っていました

 

IKEA渋谷の名物ドッグを家で作ってみた

現在、日本のイケアで買える「プラントベースフード」は5つ。ベジタブルホットドッグ、プラントボール2種、プラントベースラーメン2種です。プラントボールが充実している理由のひとつは、イケアの本国・スウェーデンの伝統料理がミートボールだから。

↑これがイケアの「プラントベースフード」。ソーセージとプラントベースボールは冷凍食品でスウェーデン産、カップラーメンは日本国内製造の独自商品です

 

なお筆者が訪れた「IKEA渋谷」は、世界初のベジドッグ専門ビストロがあることでも話題となっていて、多彩なメニューが楽しめます。食品のコーナー「スウェーデンフードマーケット」にもベジドッグ用のパンをはじめ、ケチャップや刻みピクルスの瓶などがズラリ。

↑「IKEA渋谷」入口のベジドッグ専門ビストロ。定番の「SMÅLAND/スモーランド ベジドッグ」は単品価格80円(税込/以下同)と、激安です

 

↑スウェーデンフードマーケットの棚には、イケアのPB(プライベートブランド)を中心に様々なフードが並んでいます

 

筆者もベジドッグ用の食品を数種購入。まずはこれらを使って作っていきます。調理といっても、ソーセージは味付けされた冷凍食品なのでレシピはきわめて簡単。レンチンでもいけそうですが、オーブンかフライパンでの調理が推奨されています。

↑左のパン「KORVBRÖD/ホットドッグバンズ」は10本入り200円。右のソーセージ「KORVMOJ/ベジタブルホットドッグ」は10本入り(460g)で600円

 

筆者はフライパンで。少量の油をひき、中火で10~12分加熱するだけで仕上がります。ウコンやフェンネルなどのスパイスも使われているので、次第にいい香りが。

↑使われている野菜はケール、フライドオニオン、にんじん、トマトペースト、しょうが、キヌアなど

 

ソーセージが焼けたら、あとはバンズに挟んで好みのソースやトッピングをのせれば完成です。筆者はケチャップとピクルスとマスタードでシンプルに仕上げました。

↑「KETCHUP/ケッチュップ」は500gで299円、「GURKA INLAGD/きゅうりのピクルス」は刻まれていて、230g入りの359円。マスタード「SENAP MILD/セーナップ・ミルド」は500gで359円です

 

↑甘めでふっくらとしたバンズに、ほんのりスパイスの効いたうまみしっかりのソーセージがマッチ。肉のホットドッグとは違う味と食感ですが、これはこれでウマい!

 

ソーセージの野菜はケールが最も多く使われていますが、苦味は皆無でうまみ十分。ムニッとした弾力で食べごたえもあり、そのまま単体でもおいしく味わえます

 

ベジボールとプラントボールも期待以上のウマさ

次は2種のプラントボールを調理。これらは裏面にレンジでの調理法も書いてありました。目安としては、700wの場合は5個で約2分です。ラップなどでフタをする必要はありません。

↑右上が「HUVUDROLL/フヴドロル ベジボール」500gで599円、右下が「HUVUDROLL/フヴドロル プラントボール」500gで699円

 

プラントベースボールには、付け合わせ用としてプレミアムマッシュポテト(イケアPBではないものの同店で購入。499円)を。また、オススメらしい「ALLEMANSRÄTTEN/アレマンスレッテン クリームソースミックス」200円も使って仕上げていきます。

↑レンジ調理できるのは嬉しいポイント。マッシュポテトは小さな筒状で冷凍されていて、これもレンチンでOKです

 

ただ「ALLEMANSRÄTTEN/アレマンスレッテン クリームソースミックス」は、調理にコツが要ります。鍋で300mlの水を沸騰させたら、本品と生クリーム50mlを加えて均一になるまで約3分かき混ぜながらグツグツ煮立つまで温めるというもの。

↑本品はパウダー状になっています。生クリームを加えて混ぜていくのですが、ダマになりやすいので丁寧に

 

レンチンしたそれぞれのプラントベースボールに、マッシュポテトとソースを添えて完成。そして「HUVUDROLL/フヴドロル ベジボール」をひと口。おぉ、「KORVMOJ/ベジタブルホットドッグ」よりもねっとりとした食感で、野菜の甘味を感じるおいしさです。

↑「HUVUDROLL/フヴドロル ベジボール」は、ひよこ豆、にんじん、えんどう豆、赤ピーマン、とうもろこしなどが入っていて、野菜の粒感を楽しめるのも特徴

 

もうひとつの「HUVUDROLL/フヴドロル プラントボール」は、えんどう豆たんぱくやじゃがいもなどがベースで、よりむっちりとした弾力になっています。肉を使っていないもののジューシーなニュアンスがあり、満足度は十分。

↑「HUVUDROLL/フヴドロル プラントボール」。より肉々しさを演出した食感と味付けで、ビールなどのつまみにもなりそうなおいしさです

 

3種のプラントベースフードを味わいましたが、クオリティはかなりのもの。また、適度に下味が付いているのでそのまま食べても十分なおいしさがあります。それぞれ味の方向性が違うので、食べ比べてみるのもいいでしょう。

 

ただ1点。イケアは2017年から公式オンライン販売を始めていますが、実は今回の3商品は取り扱われていません。オンラインでも買えたら嬉しいというのが個人的な願いではありますが、もし今度イケアの店舗に行った際は、食品コーナーもチェックしてみてください。なお、本稿は前編ということでここまで。プラントラ―メン2種は、後編で紹介します。

 

【SHOP DATA】

IKEA新宿

住所:東京都新宿区新宿3-1-13 京王新宿追分ビル B1~3F

アクセス:JRほか「新宿駅」東南口徒歩5分

営業時間:11:00~20:00
定休日:1月1日

【URL】www.IKEA.jp