飲食店限定で提供されていたサントリーの焼酎「大隅 OSUMI〈麦〉」(1320円/税込)が、今春より一般発売を開始。さらに新たなフレーバーとして「香る大隅〈麦とジャスミン〉」(1320円/税込)が登場しました。最大の特徴は、炭酸割り専用であるということです。
そこで筆者が参加した、オンライン説明会で聞いた商品特徴や開発の狙いを紹介するとともに、実際に飲んだ味わいのレポートをしていきます。
家飲みでは瓶酒を飲む人が増えている
「大隅 OSUMI」は鹿児島・大隅半島で2004年に設立され、2014年にサントリーの子会社となった「大隅酒造」が仕込みや蒸溜を担当。飲食店において焼酎はビールの次に飲まれているカテゴリーであるという市場データを背景に、2019年に誕生しました。
焼酎は製法などによって甲類と乙類(本格焼酎)のほか、双方をブレンドした混和焼酎の3カテゴリーがあり、「大隅 OSUMI」は乙類にあたります。ブランドに共通する味の特徴は、洋酒のリーディングカンパニーであるサントリーとのシナジーから生み出された「香り厳選蒸溜」という独自の製法による、甘くフルーティなアロマ。新作にもしっかりと受け継がれています。(「香り厳選蒸溜」について詳しくはこちら)
新作の発売背景には、家飲みシーンの増加に伴う瓶酒のニーズ拡大と、炭酸割りの需要増があるとか。家で飲む機会が増えたため、より贅沢感のあるものを飲みたい気持ちから瓶酒を手に取る機会も増加。また、コロナ禍によるストレスをリフレッシュさせたいマインドから、炭酸割りのニーズが拡大したという調査結果により、「香る大隅〈麦とジャスミン〉」を開発するに至ったそうです。
なお、「香る大隅〈麦とジャスミン〉」の一般販売に伴い、飲食店限定だった麦焼酎の「大隅 OSUMI〈麦〉」を、720ml瓶の新容量パッケージで家庭向けに発売。飲食店では900ml瓶仕様だったものを、家庭用として手に取りやすいサイズになっています。
ということで、「香る大隅〈麦とジャスミン〉」と「大隅 OSUMI〈麦〉」を、それぞれを飲んでいきましょう。
麦×ジャスミンがここまで合うとは驚きだ!
そのままグラスに注いで味わってみると、繊細で清らかなテイスト。香りがじんわりと広がりますが、これを炭酸で割ることによって、よりいっそう香りを感じることができるのでしょう。
炭酸で割ると、上品で爽やかなフレーバーが鼻孔をくすぐります。香りは最初に麦が来て、その後ジャスミンが広がり両者が調和していくニュアンス。麦にジャスミン茶葉という組み合わせは想像できませんでしたが、ここまで合うとは驚きです。
説明会では、なぜいくつもの素材があるなかでジャスミンを選んだのかを聞きました。すると、レモン、梅、緑茶など様々な食材を試した中で一番麦焼酎にマッチしたのがジャスミンだったから。販売前の消費者テストでも、ジャスミンが最も好評だったそうです。
次は「大隅 OSUMI〈麦〉」を、まずはひと口。こちらは、バナナを思わせるフルーティな香りとキレのある後口の両立が特徴。ストレートでも、甘く華やかな風味が印象的でした。
飲み方のアレンジはロックで試してみました。バナナ香は小麦由来の白ビールでもよく語られるフレーバーですが、「大隅 OSUMI〈麦〉」の感じ方はやや違います。焼酎らしいキリッとしたタッチに麦の甘味が加わり、そのうえでバナナのブライトなフルーティさが寄り添うニュアンス。
どちらも新時代の焼酎であることを感じさせる、香りが個性的ながらスイスイ飲みやすい味わいだと思いました。飲み方が多彩なうえ、和食を中心に料理とよく合い、常温保存もできる扱いやすさが焼酎の魅力でもあります。焼酎好きの人はもちろん、入門としてもオススメなのでぜひお試しを。