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2021/5/10 20:00

2種のホップが織りなす香りと苦味は、まるでクラフトスタイル!サッポロ×ファミマの新作が良コスパ

発売されるたびに人気を博している、サッポロビールとファミリーマートのコラボレーション商品「ビアサプライズシリーズ」が5周年を迎えました。それもあって、新作はそのサプライズ=驚きをいつもより感じられるはず。ということで、今回は「サッポロ ビアサプライズ至福の香り」を深掘りレポートしていきます。

↑4月20日から全国のファミリーマートで数量限定発売されている「サッポロ ビアサプライズ至福の香り」。350mlが219円、500mlが286円(ともに税込)です

 

アメリカ原産の個性派ホップを2種使用

ビールメーカーがコンビニとコラボレーションする限定ビールは数あれど、シリーズ化されてコンスタントに新作が発売されるのはかなり珍しいケース。それだけ「ビアサプライズシリーズ」は好評ということでしょう。

 

しかも今回で第8弾目。個人的にも「そんなに出てたんだ!」と思いました。サッポロビール×ファミリーマートの限定品は年初に発売された「サッポロ 開拓使麦酒仕立て」もおいしかったので(https://getnavi.jp/cuisine/567730/)、期待をもって試飲に挑みます。

↑2月2日からファミマ限定で発売された「サッポロ 開拓使麦酒仕立て」。デザインが話題となりましたが、個人的にはそれよりもボディ感の豊かなおいしさに驚かされました

 

新作の「ビアサプライズシリーズ」で気になるポイントのひとつが、「至福の香り」という商品名です。過去をさかのぼると「至福の余韻」や「至福の苦味」など、味わいの特徴をあらわしているのですが、今回は香りにフォーカスしているということでしょう。

↑アルコール度数は5%と一般的。2種のホップが醸し出すフルーティな香りが特徴

 

ホップで注目すべきは、「シトラホップ及びモザイクホップ一部使用」という表記です。どちらもクラフトビールで多用される、アメリカ原産の個性が強いホップ。「一部使用」とのことですが、存在感はどの程度味わえるのか。さっそく飲んでみます。

 

セッションIPAに似た“ツンデレ”な風味とボリューム感

グラスに注いでみると、一般的なビールの黄金色。濃くも淡くもないので、使用する麦芽や熟成法などは一般的な造り方なのかもしれません。まずはプシュッと開けてひと口飲んでみます。

↑泡立ちは良好で、日本のビールらしいクリーミーなタッチです

 

缶開した瞬間に「こりゃ普通のビールと違うぞ!」と確信できる鮮烈な香りが漂ってきました。鼻を近づけると、なんともフルーティかつフレッシュでハーバリー。このハーバル感は、グラッシー(草原的な青々しさ)なニュアンスも。

↑香りを存分に楽しむなら、ぜひグラスで。缶でそのまま飲むのはポテンシャルを最大限に感じられず、もったいないです

 

口にすると、このビールの特異性がいっそうわかりました。「シトラ」に「モザイク」と、柑橘やトロピカルな芳香性のホップでアッパーなフレーバーを立てつつ、ビールの味自体はとっつきやすい立ち位置。コクが深すぎずアルコール度数も5%で、ゴクゴク飲めるすっきりとした顔ももっています。

 

香りはかなりアロマティックでホップの苦みもしっかりめですが、そこまでどっしりとしたビター感ではありません。初夏を迎える季節であることも意識したのでしょうか。重すぎず、爽快さも感じられる味わいです。クラフトビールで例えると「セッションIPA」に近いのかなと思いました。

↑クラフトビール好きもきっと驚く、アメリカン寄りなフレーバー。ぜひお試しあれ

 

「セッションIPA」というのは、米国で特に人気のIPA(インディア ペール エール)のアルコール度数が低いタイプ(例:IPAが6%前後のところ、セッションIPAは4.5前後)のこと。IPAらしい柑橘フレーバーや苦味はありながらも、いい意味でガツンとしていなくて酔いにくいビアスタイルです(ただし「サッポロ ビアサプライズ至福の香り」は上面発酵のエールではなく下面発酵のラガーかもしれませんが)。

 

なお、これだけ豊かな香り付けをしていると、それだけホップなどの原材料費もかかるはずですが、「サッポロ ビアサプライズ至福の香り」は350mlで219円と良心的なプライス。期間限定とのことで、ビール好きの人は早めにファミマでゲットしましょう。