黒生は香ばしくて苦みは控えめ。黒ビール入門にオススメ
ここからは黒生を解説します。序盤でも軽く触れましたが、1982年に日本初の缶の黒生ビールとして発売された「アサヒ黒生ビール」が今回の黒生のルーツ。1995年にリニューアルされ、黒麦芽、クリスタル麦芽、ミュンヘン麦芽をブレンドして使用することで、麦芽の香りと苦味が少なくやや甘味を感じるまろやかな味わいに進化しました。
その後、2012年に発売された「アサヒスーパードライ ドライブラック」のヒットを経て2015年に終売。しかも樽生が残ったマルエフとは違い、缶、瓶、樽生もなくなりました。しかし復活を望むファンが多かったことから、今回復刻することになったのです。
ミュンヘンタイプの黒ビールといえば、「ミュンヒナーデュンケル」という下面発酵(ラガー。上面発酵はエール)のビアスタイル。その特徴は香ばしい甘みや控えめな苦みなので、おそらく黒生は「ミュンヒナーデュンケル」をベンチマークしているはずです。ということで、こちらも試飲。筆者自身、黒生はかなり久々で期待大です。
第一印象は「そうそう、この飲みやすさ!」。黒ビールならではの麦のロースト香が豊かな一方、苦みはライトでボディもライト。ベースにカラメル的な甘みがあり、飲み口がまろやかかつ泡もクリーミーなので、黒ビールの入門にオススメなテイストだと思います。
なお、黒生の発売意図には消費者の選択肢を拡大したいという狙いがあるそう。ハーフ&ハーフなどの飲み方も提案していく予定とのことで、マルエフと一緒に試してみました。
飲んでみると、黒生の香ばしいモルトのフレーバーに、マルエフの明るく甘やかな麦のうまみが調和。飲み口のまろやかさはさすがで、軽やかなボディのあとにやさしく爽快な苦みが広がります。うん、これもかなりイイ!
黒生は発売延期となっていますが、11月24日のマルエフの再発売からしばらく経てば、改めて発売日が発表されるはず。まずはマルエフを楽しんで“完全復活”を待ちましょう。
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