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2022/3/14 15:00

キリンが「ビール」で目指す、これまでにない新しいおいしさ。「ビールが、もう一度始まる。」とは?

3月14日、とある決意表明広告が出現した。「ビールが、もう一度始まる。」という意味深なメッセージである。定番のお酒として長く愛され続けるビール、それが「もう一度始まる。」とはどういうことなのか? メッセージの裏側にある思いをお伝えしよう。

 

ビールのおいしさの選択肢を広げる。 ビールの未来への決意

日本でビール産業が産声を上げてから約150年。その一翼を担ってきたメーカーがキリンビールだ。同社のスタンダードビールといえば「一番搾り」だが、同様に注力しているカテゴリーがクラフトビールである。キリンビールは、クラフトビールを「おいしさにこだわった造り手の感性と創造性が楽しめるビール」と位置付けており、その手間暇をかけたこだわりのおいしさには、ビールがもっと魅力的になる可能性が凝縮されていると考えている。 

 

「ビールが、もう一度始まる。」というメッセージからも、伝統と革新の両軸を重んじる姿勢がうかがえる。そして今回、メッセンジャーとして白羽の矢が当たったのが、日本を代表する俳優・吉永小百合。スケール感とキリンビールの本気度が伝わってくる。

 

この決意表明がなされた3月14日、キリンビールの堀口英樹社長は語った。ビール離れなどと言われて久しいが、ワクワクさせる何かが弱まっているのではないか。作り手がおいしさの新たな可能性を追求しきれず、消費者がビールへの興味を失ってしまったのではないか。一番愛されているお酒だからこそ、一番大胆に進化する必要がある。そう力強く訴えた、ビールの未来への決意表明ともいえるものだった。 

 

そして、その中核を担う存在がキリン渾身のクラフトビール、「スプリングバレー 豊潤<496>」である。

 

構想に10年かかった新時代のクラフトビール

「スプリングバレー」とは、キリンビールのクラフトマンシップを代表するブランドだ。素材や手間などに妥協せず、培った技術の粋を結集してクオリティのみを追求する。名称は1870(明治3)年に設立され、日本で初めて商業的に成功したビール醸造所「スプリングバレー・ブルワリー」に由来。

 

新生「スプリングバレー」の構想は2011年にスタート。そこから10年かけて誕生した、新時代のクラフトビールが「スプリングバレー 豊潤<496>」である。飽くなき探求の末、行われた試験醸造は250回(※1)。麦芽は、1888(明治21)年から愛飲される「キリンラガービール」の1.5倍もの量を使用。さらに海外の醸造家から「クレイジー」とも評された独自技術「ディップホップ製法」を採用している。

※1:この商品の特長である製法の開発にかかった試験醸造の回数

 

幾多の困難を乗り越えて生み出された味わいは、クラフトビールならではの1杯で満足できる豊潤な味わいを追求しながら、さらにもう1杯飲みたくなるおいしさが特長だ。ユーザーからの評価も高く、昨年のクラフトビールブームの火付け役となって市場は約2倍(※2)に拡大。また、同商品を筆頭に「スプリングバレー」ブランドのクラフトビールは、国内外のビアコンペティションで計69個のメダルを獲得(2021年年間 ※3)している。

※2:20211-12月期、20221月キリン調べ。インテージSRI+(業務用酒販店含む)。クラフトビール市場について:大手5社以外の国産ビールに加えて、大手5社でクラフトビールと訴求している国産ビールをクラフトビールとして商品選定を行っています。
↑「スプリングバレー 豊潤<496>」は、ベルギーで開催される国際的なビアコンペティション「ブリュッセルズ・ビア・チャレンジ 2021」での金賞をはじめ、数々の栄冠を獲得
※3:受賞歴の詳細はこちら

 

進化した「スプリングバレー 豊潤<496>」の秘密を試飲レビューとともに解説

独自の「ディップホップ製法」を採用していることは前述したが、ホップは“ビールの魂”とも呼ばれるほどに重要。ハーブの一種であり、ビールの鮮度を保つとともに苦みや味わいをも左右する原材料である。

 

昨年の発売当時、「スプリングバレー 豊潤<496>」では、フルーティーでフローラルな品種を中心に、4種のホップを組み合わせて風味づけていたが、新たに「IBUKI」を追加。これは希少な日本産ホップであり、上品で穏やかな香りを特長としている。

↑「スプリングバレー 豊潤<496>」に使われる「IBUKI」は、貴重な日本産ホップ

 

計5種のホップを組み合わせるうえで、その香りをより印象づけるのが前述のディップホップである。具体的には、発酵過程で酵母とともにホップを同時に投入する製法だ。一般的な製法よりも豊かに香り立つうえ、クセやトゲのない、温和かつ個性的な香りづけが可能に。さらに、泡の安定化や保存性も高めてくれる。

 

また、5種のホップの配合割合を最適化し、トップからラストまで味と香りのバランスを向上。こうして「スプリングバレー 豊潤<496>」は、さらに洗練された豊潤な香りと味、スッキリとした余韻の飲み飽きないおいしさに進化した。

 

↑飲む前から鼻孔をくすぐる、甘香ばしくフルーティーなアロマ。シルキーでボリューミーな泡も貫禄十分だ

 

筆者も新生「スプリングバレー 豊潤<496>」を試飲。開封した瞬間にアロマティックな香りがあふれ、グラスに注ぐといっそう濃密な芳香を感じられる。

 

「スプリングバレー 豊潤<496>」を飲むたびに抱く感想は、“フレンドリーなおいしさ”。クラフトビールは総じて個性的であり、それが魅力でもあるが、ものによっては個性が強すぎる場合もある。その点「スプリングバレー 豊潤<496>」はバランスがよく、ドリンカビリティ(おかわりしたくなる飽きないおいしさ)が抜群なのだ。そして、この新生「スプリングバレー」は、さらにそのバランスが突き詰められている。

 

日本産ホップ「IBUKI」は、上品に華やぐフラワリーな柑橘感も魅力である。もともと「スプリングバレー 豊潤<496>」には華やかさやジューシーな風味があったが、「IBUKI」の追加でよりエレガントな香りに磨きがかかった印象も。だれが飲んでもおいしいと思える、わかりやすいクラフトビールだとあらためて感じた。

↑コク深いが重すぎず、苦みはあってもキツすぎず、余韻はすっきりしていてキレもしっかり。全体のまとまりがよく、ついつい杯が進んでしまう味わいだ

 

2021年春の発売からわずか半年で100万ケースを突破(※4)し、クラフトビール市場を約2倍に拡大させた(※5)ブームの火付け役が「スプリングバレー 豊潤<496>」。リニューアルも伴って、2022年はますます存在感を増すはずだ。ビールが、もう一度始まる。その決意にふさわしく、多くのビールファンに驚きと感動をもたらすだろう。

※4:キリンビール出荷実績(20213-9月大びん換算)2021年10月キリン調べ
※5:20211-12月期、20221月キリン調べ。インテージSRI+(業務用酒販店含む)。クラフトビール市場について:大手5社以外の国産ビールに加えて、大手5社でクラフトビールと訴求している国産ビールをクラフトビールとして商品選定を行っています。

 

キリン 「スプリングバレー 豊潤<496>」

 

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取材・文/中山秀明 撮影/湯浅立志(Y2)