「ウイスキー=おじさまのお酒」というイメージはもはや過去のもの。ドラマ「マッサン」の放送からウイスキーブームに突入し、最近ではローラさんがジム・ビームのCMに出演、居酒屋ではハイボールの種類が増加……と、気づけば年齢問わず愛されるお酒に。とはいえ、ウイスキーが苦手という方もいるでしょう。今回は、そんな方におすすめのウイスキーが発売されるのでご紹介します。
商品の紹介に入る前に少しウイスキーのお話をしておきましょう。みなさんは、ウイスキーと聞いてどこの国を思い浮かべますか? ウイスキーの主要な生産国は5か国あり、それらの国で作られるウイスキーは世界五大ウイスキーと呼ばれています。それは、スコッチ(スコットランド)、アメリカン(アメリカ/ジム・ビーム)、カナディアン(カナダ)、アイリッシュ(アイルランド)、そしてジャパニーズ(日本)。
なかでも、ウイスキーの中心生産地といえばスコットランド。12世紀のアイルランドでも麦芽を蒸留したお酒が飲まれていたそうですが、ウイスキーの存在が確認できる公式の文献は、15世紀のスコットランドが最古と言われています。「マッサン」の主人公が、ウイスキー作りを学びに行った国でもありますね。
そして今回ご紹介するのは、そのスコットランドの老舗ザ・グレンリベットの新ライン「ザ・グレンリベット ファウンダーズ・リザーブ」(11月8日に日本で新発売)です。
ザ・グレンリベットとは、イギリス政府公認蒸留所第1号に認められたスコットランドの蒸留所。1年を通じて気温が安定している、良質な澄んだ水がある、日照時間が長い、というウイスキーづくりに欠かせない自然条件を揃えたスペイサイドという地域にあります。
また、ファウンダーズ・リザーブは、創業者ジョージ・スミスが約200年前の創業時に描いていた理想的な製法・レシピを忠実に再現したシングルモルトウイスキーのことです。
シングルモルトとは、大麦麦芽(モルト)のみを原料とし、単一の蒸留所で作られた原酒をボトリングしているため、個性が出やすいのが特徴。地酒のようなものですね。そのなかで、ザ・グレンリベットはいい意味で尖っていないバランスのいいシングルモルトとして知られています。
そのバランスのよさに、オレンジのような柑橘と洋梨、キャラメルでリンゴを包んだタフィーアップルという果実の香りが加わり、より飲みやすい仕上がりなのがファウンダーズ・リザーブです。
このフルーティーな香りとマイルドでクセのない味わいが、ウイスキーデビューにぴったりなんです。もちろん上品なスモーキーさもあるので、スコッチらしさも楽しめますよ。
ウイスキーは、ストレートやソーダ割り、ロックなど様々な楽しみ方ができますが、新商品発表会ではダレン・ホージーさんおすすめの「トワイスアップ」という飲み方を紹介してくれました。
これはウイスキーのブレンダーがテイスティングするときの飲み方で、お水とウイスキーを1:1の割り合いで混ぜて作ります。水もウイスキーも常温がオススメだそう。
加水によりアルコールが薄まるので、ストレートで飲むときよりもウイスキー本来の香りがはっきりと感じられるのが特徴です。口当たりと喉ごしがソフトになり飲みやすさも増しますよ。
それでも強いという方は、カクテルにして飲んでみましょう。発表会では、2種類のカクテルを試飲できました。
ひとつめは、オレンジビター、アロマビター、ラベンダーハニーシロップを使った「ハイランド ミスト」。柑橘の香りが強まり、よりフルーティーさを楽しみたい女性向けという印象でした。
もうひとつは、ガムシロップとジンジャービアで割った「ザ・バックホース ブリッジ」。ジンジャーがピリッと効き飲み口がすっきりしているので、食事中に飲むのによさそうです。
ここまで初心者におすすめとご紹介してきましたが、このファウンダーズ・リザーブは、毎年イギリスで開催されるIWSCという、ワイン、ウイスキー、スピリッツのコンペティションで2016年の金賞を受賞しているウイスキー。すでにウイスキーを飲みなれた方も満足できる1本です。
日本での販売会社であるペルノ・リカール・ジャパンの代表取締役社長、ティム・ペックさんが「上質ながらも、カジュアルに自宅で家族や友人と楽しめるものに仕上がっている」と話すとおり、格式張ったウイスキーというよりも、日常飲みしやすいウイスキー。年末など人が集まるときに飲んでみてはいかがでしょうか。