米カリフォルニアで現地時間6月5日10時(日本時間6日午前2時)より開始されたアップルの開発者向けイベントWWDC(World Wide Developers Conference)。例年、ソフトウェアやアプリ関連の発表が中心となっていますが、今回はiPad ProやiMac Proなど多数の新機種も発表されました。
今回発表された新情報のなかで、特に注目したいのは以下の4点です。
1.iOS 11が今秋登場
2.新iPad Proは10.5型と12.9型の2種類に
3.スマートスピーカー「HomePod」が登場(日本発売未定)
4.MacBook ProやiMacなどPCのラインナップが刷新
順番に見ていきましょう。
iOS 11はSiriに注目
iPhoneやiPadに搭載されるiOSが、現在のiOS 10からiOS 11にバージョンアップされます。100以上もの新機能が搭載されるとのことですが、なかでも注目は音声操作機能のSiri。ユーザーに応じた最適化が行われるほか、より自然なイントネーションの実現、さらに英語からドイツ語やイタリア語、中国語などへの翻訳機能が追加されます。残念ながら発表段階では日本語の翻訳対応はアナウンスされませんでしたが、対応言語は今後増えていくとのことですので、日本語から各言語への翻訳も期待できそうです。
このほか、カメラ機能の強化や端末間のiMessageの共有、カーナビ利用中の通知をオフにする「DO NOT DISTURB」モードなども追加されます。
iPad Proがリニューアル
iPad Proはリニューアルされ、従来の9.7型と12.9型の2種から、10.5型と12.9型の2種類にラインナップが刷新されます。9.7型からひと回り大きい10.5型に変更されたのは、フルサイズキーボードへの親和性を高めるためとのこと。
また、タッチやスワイプなどの操作への応答性を高める「ProMotion」機能を搭載。画面のリフレッシュレートが最大60Hzから最大120Hzにパワーアップし、コンテンツに応じてリフレッシュレートを最適化できるようになりました。
64bitの「A10X Fusion」チップを採用しており、処理性能を強化。ディスプレイの解像度は、10.5型が2224 x 1668ドット、12.9型が2732 x 2048ドットとなっています。
Appleからもスマートスピーカーが登場
Amazonの「Echo」など、音声認識機能を備えたスマートスピーカーが今年のトレンドとなっていますが、Appleからもスマートスピーカー「HomePod」が登場します。ワイヤレス音楽再生機能はもちろん、Siriによる音声対話機能を備え、音声で様々な操作が可能。HomeKitとの連携により、家の中のIoT家電を操作することもできます。
iPhoneにも採用された「A8」チップを搭載しており、複雑な計算処理や操作にも対応できるとのこと。残念ながら、当初はアメリカ、イギリス、オーストラリアのみでの発売となり、日本での発売は未定です。
PCのラインナップを刷新
PCは、MacBook Proがインテル第7世代CPU「Kaby Lake」を搭載してリニューアルされるほか、デスクトップ型のiMacもスペックを刷新。また、プロ向けにグラフィック面などを強化したiMac Proの発売もアナウンスされました。
このほか、各OSもバージョンアップ。Apple WatchのOSがwatchOS 4になるほか、Apple TVのtvOSがアマゾンのビデオサービス「プライムビデオ」に対応、macOSがSierraからSierra Highになるなど、盛りだくさんの内容となりました。
例年通り、9月に発表されると見られる新iPhoneへの期待も高まるWWDCとなっています。