デジタル
2017/6/16 18:58

「水中ドローン」ブーム到来の予感! 価格破壊が進み、一般人でも水中VR体験が可能に

【水中ドローン(すいちゅうどろーん)】とは、水中で遠隔操作できる小型無人探査機の総称です。「ドローン」の語源は「雄のミツバチ」で、本来は空中を飛行する小型無人機の呼称ですが、イメージしやすいため水中の無人探査機も“ドローン”の名で呼ばれるようになりました。

 

2016年の「OpenROV」の登場で水中ドローンが身近な存在に

いままでの水中探査機といえば、ROV(Remotely Operated Vehicle= 遠隔操作無人探査機)と呼ばれる数百万~数千万円の高価なモデルが主流でした。そんな流れを変えたのが、米国発、2016年2月に発売された水中ドローン「OpenROV」です。こちらは、水深100mまで対応し、搭載カメラで撮影した映像をリアルタイムで視聴することも可能。オープンソース(材料や作り方、ソフトウェア等が公開されている)となっており、価格も本体のみの組み立てキットなら11万8800円、受注制作の組立調整済み製品なら37万8000円と、従来のROVに比べて格段に安い価格を実現し、話題となりました。

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↑OpenROVの使用イメージ

 

中国メーカーが4K動画が撮れる「PowerRay」を発売

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まだ発展途上の水中ドローンというジャンルですが、2017年5月に中国のPowerVision社が、マリンレジャー用に水深30mまで潜れる「PowerRay」の日本発売を発表。6月上旬に発売され、話題となっています。

 

サイズはW270×D465×H126mm、水中の最大前進速度は秒速2m。搭載のカメラは4K動画にも対応しています。販売価格は、エントリーモデル「EXPLORER」が16万8000円(税別)、魚群探知機がセットになった中位モデル「ANGLER」が20万8000円(税別)、魚群探知機やツァイスVRグラスなどがセットになった最上位モデル「Wizard」が21万8000円(税別)です。

 

上位2モデルには魚群探知機「PowerSeeker」が搭載され、光で魚を集めて、手持ちのスマホで水中を見ながら釣りをすることも可能です。

↑中位モデルと上位モデルには釣り餌投下機を装備。前方下部に見える球体が魚群探知機「PowerSeeker」です
↑中位モデルと上位モデルには、釣り餌投下機を装備。前方下部に見える球体が魚群探知機「PowerSeeker」です

 

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↑魚群探知機「PowerSeeker」の情報を表示するアプリ画面イメージ。魚群情報、水温、水深、地形が観測できます

 

PowerRayは釣りシーンで活躍しそうな機種ですが、VRヘッドセットに対応しているのも魅力。飛行ドローンと同様、今後、水中ドローンの価格がこなれてくれば、気軽に水中散歩のVRが味わえるガジェットとして、ブームになる可能性を秘めています。

 

【一言まとめ】

水中ドローンは、水中で遠隔操作できる小型無人探査機。カメラを搭載し、地上にいながら簡単に水中の映像が楽しめる。

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