サムスン電子は8月23日(米現地時間)、「Galaxy Unpacked 2017」を開催。グローバル向けにGalaxyシリーズの最新モデル「Note8」を発表しました。同機はS8/S8+で採用されたインフィニティディスプレイや、同社初となる背面デュアルカメラを搭載。そして、Noteシリーズならではの内蔵スタイラスペン「S Pen」が使えます。本記事では、「S Pen」に焦点を絞り、既存の機能も含めた概要を紹介していきましょう。
Note8を手に持った際、ボディの右下部分にS Penの収納箇所があります。「カチッ」とクリックすることで、ペンの付け根が飛び出るようになっているので、それを引き出します。
S Penのサイズは長さが108mm、厚さが5.8mm。ペン先は直径0.7mmとなっており、細かい文字を書き込む際にも手元が隠れません。スキャンレートは360Hzで、書き心地は非常に滑らか。書き込むディスプレイが6.3インチとコンパクトなこともありますが、遅延は全く感じられません。4096段階の筆圧感知が可能で、アプリによっては筆圧によって描写の濃淡に差が出る仕様となっています。また、ペン自体も防水防塵に対応したので、水周りや屋外でも安心して使用することができます。
Note8本体からS Penを引き抜くと、連携するアプリの一覧(エアコマンド)が表示されます。アプリは最大10個まで設置可能。スワイプすることで、半円状にクルクルとスクロールします。「ペン」のアイコンをタップすることで、アプリ一覧の表示・非表示を切り替え可能。非表示時には、ペンのアイコン自体は画面の左右どちらかに寄せておけます。
では、各アプリで使用できる機能を順にチェックしていきましょう。
「Create note」でメモをとる
S Penを取り出し、「Create note」を選択すると、メモをとれる真っ白な画面が表示されます。紙の手帳に書き込む感覚で使用できる、いたってシンプルな機能です。
ちなみに、端末がスリープ状態の際には、ペンを引き出すだけでCreate noteと同様の画面がディスプレイに表示画面される「Screen Off Memo」が利用可能。その都度アプリを指定して起動せずとも、とっさのメモにも対応できるようになっています。また、Screen Off Memoで書き込んだメモをそのままスリープ時の画面表示(Always On Display)に設定することも可能。常に確認できるリマインダーとして機能します。ちなみに同画面をダブルタップすれば、内容を再編集できます。
「View all notes」でとったメモを確認する
作成したメモは「SAMSUNG NOTES」というアプリに保存されており、同アプリを起動することで確認できます。また、S Penのメニューから「View all notes」を選択することでも同アプリが起動します。
「Smart select」で画面の一部を常に表示しておく
続いて「Smart select」は、画面に表示された一部を指定できる機能。例えば、画面の一部を“覚書”として小さなウィンドウに常時表示させておくことができます。
「Screen write」で表示画面に直接メモを書き込む
一方、表示してある情報にメモを書き込んで保存・共有したいという場合には、「Screen write」が便利。同機能を起動すると、ペンで画面に直接メモを記入できます。普通のスマホなら、キャプチャーしてから編集でメモを書き込むという逆の手順になりますが、S Penを使えばより少ない手順で同様の操作が行えるのです。
例えば、地図に待ち合わせ場所や経路を書き込んで相手に共有する時などに便利ですね。
「Live Message」でGIFアニメのメッセージを作成
今回新機能として登場した「Live Message」では、GIFファイルのアニメーションを作成できます。画面に執筆した文字やイラストがそのままスタンプ代わりに送信・共有が可能です。
なお、SMS(Note8では「Messages」)を起動した際には、キーボードの一部にハートマークのアイコンが表示されます。別途「Live Message」のアプリを起動せずとも、SMSアプリの一機能として活用できました。
「Translate」で文や価格を素早く翻訳
海外旅行などの際、現地のウェブサイトを開いてみたもののよくわからない……という場合には、「Translate」を使用すると便利。かざしたテキストがセンテンス単位で翻訳されるのです。
「Bixby Vision」で画面上にある画像を検索
「Galaxy S8/S8+」同様、このNote8でも、AIを活用して画像検索などが行える「Bixby Vision」をサポート。S Penのメニューからも起動でき、表示中の画像を指定することで、そのまま検索が行えました。
そのほかのアプリのアイコンを表示させたい場合には、一覧にある「+」を選択することで指定可能。「S Pen」の設定項目からエアコマンドをカスタマイズしてもOKです。
Note8のS Penは使い心地が非常に良く、細かい文字も滑らかに書くことができました。ただし、ペン自体が細く小さいので、細かい絵を描写するような作業にはやや不向き。どちらかというと、やはりビジネスシーンでの活躍が期待できそうです。
同機の日本発売についてはいまだ明らかになっていませんが、もし上陸すればNoteシリーズとしては、2014年のGalaxy Note Edge以来となります。グローバルでは9月15日に発売となるので、しばらく要注目です。