デジタル
2019/1/21 19:02

快適な追従性に驚き! VR酔いが心配なプレイヤーが最新一体型ヘッドセット「Oculus Quest」を体験したら…

OculusといえばVRヘッドセット。2018年5月に発売された、パソコンやスマホとの接続が要らないスタンドアローンの一体型モデル「Oculus Go」も好調ですが、2019年春にはアップグレードされた上位モデルの「Oculus Quest」が登場します。筆者は、先日ラスベガスで開催された世界最大のコンシューマーエレクトロニクスショー「CES」の取材中に、Oculusのプライベートイベントに参加。Oculus Questをいち早く体験してきました。

 

↑Oculusが春に発売を予定している、最新スタンドアローン型VRヘッドセット「Oculus Quest」

 

Oculus Questは、昨年の秋にOculusの開発者会議で発表された新製品です。すでにその概略はWebサイトなどで明らかにされています。価格は64GBモデルが399ドル(約4万3000円)を予定。32GBモデルが2万3800円から購入できるOculus Goに比べると少し値段は上がっていますが、最大の違いはヘッドセット本体を装着した状態で体を動かした時の追従性が向上していることです。たとえば立ったりしゃがんだりする動作もVR空間の中の動きに反映される「6DoF(6自由度)」対応なので、ゲーミングの楽しさがさらに広がりそうです。新しいOculus Quest専用のゲームタイトルは本体の発売と同時に50作品以上が揃うことになりそうです。なお発売時期についてはまだ今春としかアナウンスされていませんが、近く日程の発表があるかもしれません。

 

Oculus Questにはハイエンドモデルの「Oculus Rift」にも採用されていた、左右の手で操作するモーションコントローラー「Oculus Touch」が1ペア付属します。

 

↑5つのボタンを搭載するOculus Touchコントローラー

 

身に付けた時にリングが前方ではなく後方に向くデザインとして、プレイ中に人やモノにぶつからないよう配慮されています。このモーションコントローラーに内蔵されているセンサーの信号を、ヘッドセットのフロントパネルの4隅に内蔵した広角センサーでトラッキングしながら、正確でストレスのない操作を実現しています。

 

↑ヘッドセットと左右の手に装着するリモコンのほかに、VRゲームを楽しむために必要なものは何もありません

 

ユーザーはこの3ピースのセットを装着するだけで、ほかに室内に外部のセンサーユニットを設置する必要はありません。Oculusが独自に「Insight」と呼ばれる高精度なトラッキングテクノロジーと、室内のプレイ空間を測定して、範囲をはみ出しそうになった際にアラートを促す「Guardian」の機能によって、安全で快適なVRゲーミングを楽しめます。

 

筆者も今回、Oculus Questでテニスのゲームを遊んでみました。自宅ではOculus Goを使っていますが、装着感は一段と良くなっている気がしました。キャップをかぶるように頭に乗せて、頭頂のバンドでフィット感を調節。

 

↑フィット感の調節もとても簡単。頭頂と側面を支えるバンドで固定するだけ

 

液晶ディスプレイの両目の表示は、Oculus GoよりもOculus Questの方がわずかに解像度がアップしていて、精細感のある鮮やかな映像だと感じました。何よりも体を激しく動かしても映像が乱れることなく追従するので、10分ほどの短い時間ではありましたが、いわゆるVR酔いで疲れる感覚もありませんでした。うん、これは欲しい!

 

ゲームコンテンツをプレイする場合、ヘッドセットに内蔵するスピーカーの開口部がバンドの側面あたりに設けられているので、大きな音を出さなくても明瞭な音が聴き取れるのもポイントです。夜中に大音量でゲームを楽しみたい時はヘッドホンやイヤホンを装着して、心置きなくボリュームをあげることもできるので安心です。Oculus Questの日本上陸がますます楽しみになってきました。首を長くして待ちましょう。

 

↑イヤホンを装着した時のボリュームレバーは本体の下側に搭載しています

 

↑ちょうどこめかみの位置ぐらいにスピーカーの開口部があります。音質もクリア

 

↑いただいた試遊時間をオーバーしていることに気がつかずVRゲームに没頭する筆者。今回は広々としたスイートルームで体験したが、狭い我が家でも十分に楽しめそう