PFUは、高性能コンパクトキーボード「HHKB(Happy Hacking Keyboard)」シリーズ3種類「HYBRID Type-S」「HYBRID」「Classic」、全16モデルをPFUダイレクト限定で、12月10日に発売しました。
HHKBは1996年の発売以来、“Hacking”という名前の通り、プログラマーやエンジニアなど技術職のユーザーを中心に支持を集め、数多くの愛用者がいるキーボードです。無駄を削ぎ落とす“ミニマライズの理念”の下に、基本コンセプトである合理的なキー配列とコンパクトサイズは20年以上変えずに、技術や環境の変化に合わせたキータッチやマルチプラットフォームに対応。2019年度のグッドデザイン「ロングライフデザイン賞」を受賞しています。
そんなHHKB Professional HYBRID Type-Sですが、実は筆者も新作モデル登場を機にデビューしました!
上の写真ではわかりにくいですが、無刻印ではありません。最初は本体が小さすぎて、キー配置に迷ったり、テンキーがないことに焦ったり、その他どうすればいいかわからず戸惑うこともありましたが、約1週間この仕事で使い込んだところ、このサイズ感にすっかり慣れてしまい、無駄がなくスッキリとした、ミニマライズなデザインがとても愛おしく感じました。あぁ、こんなにチマッとしたキー構成でいいのか…と。
しかしながら、小さすぎるとかえって疲れそうな気もしましたが、キーそのもののサイズは今まで使っていたキーボードと変わりません。むしろ手が疲れにくい、“スッとした”押し応えで、使っていてニヤニヤしました。それでいて、あまり打鍵音もうるさく感じない(押した時に高音が出ない)のが、さらに好印象! 誰が使ってもうるさくなるようなキーボードもありますが、これはきっと誰が使ってもあまりうるさくならない、“気配り”のできるキーボードだと思います。1週間の感想を一言でまとめると、なんとなく“使ってて楽しくなる”キーボードですね!
さて、今回発売となった新モデルのうち、HYBRID Type-SとHYBRIDは、USB接続とBluetooth接続の2種類どちらかを選べるようになり、文字通り“ハイブリッド”な利用が可能になっています! USBはType-Cで、抜き差しのストレスが軽減された作りです。
個人的にキュンときたのは、簡単にBluetoothマルチペアリングができること! 私がGetNavi web編集部に来たばかりのころ、諸事情あって編集部のMacBook Proと、自前の8インチノートPC(Windows)の2台を使うことになり、US配列とJIS配列、しかも大きさの全く違うキーボードを交互に使っていると、脳が軽く混乱しました。
MBPは机の正面に置いて使っていましたが、ノートPCは机正面から少し離れた場所に置いていたので、体を傾けてタイピングするか、MBPを一旦どかして使うかのどちらかになり、けっこう手間になりました! しかし、このマルチペアリングがあれば、わざわざPCやキーボードを動かしたり自分がPCに寄ったりしなくても、3つのキーだけでサッと切り替えられるんですよ!
このように、やむを得ない理由で、1人で複数台のデバイスを使う時に、キーボードの配置を全く変えずに、先述の“スッとした”気持ちの良い押し心地はそのままで、すぐに切り替えられるのは便利! ちなみに4台まで設定できます。
キーボードを変えるとキー感覚も変わるので、集中力が切れやすくなっちゃうんですよね。だから、周りにデバイスを並べるだけで、キーボードもデバイスも大きく動かさずに、マルチに作業ができる…うーん、私が編集部に仲間入りした10月以前に発売していれば……(笑)
…と思いましたが、Macを使っていない今でも社内でマルチペアリング活用の場面はけっこうありました。普段は机に置いてある自席PCとペアリングしていますが、会議や打ち合わせで席を立つ時は、スマホとペアリングさせて、スマホで淡々とメモを取り、自分の席に戻ったら、再び自席PCとペアリングさせるという。コンパクトで場所も取らないので、ノートPCより取り回しが良い、“持ち歩きたくなる”キーボードです!
また、マルチペアリングの他に、キーカスタマイズ機能も進化しており、「DIPスイッチ」による制御キー・文字キーのカスタマイズだけでなく、Windows限定で、設定ツールをダウンロードすることで、キーの設定をかなり自由に行なうことができます。(設定はキーボード本体に保存されます)
例えば、eスポーツで使う時に、「使用頻度の高いキーを最適に反映したい」「特定のキーは無効化したい」といったカスタマイズができます!
上述の例のほか、PCゲーム愛好家にはお馴染み“WASD移動”(※「W」で前進、「A」で左移動、「S」で後退、「D」で右移動…等々、PCゲームによくあるキャラクターの移動方法)ですが、慣れない人はいつまで経っても慣れないらしいし、もっとベストな移動方法があると考えている人もいるかもしれません。そこで、“自分がしっくりくる”場所にWASDの配置を散らす…ということもできそうですね!
また、ゲーム以外では、筆者が約1週間使ってて感じたことですが、1週間使っていたらもう慣れるんじゃないかと思っていたのにどうしても慣れなかったものが……それはズバリ“かなと半角英数の切り替え”です! 左下の「HH」で切り替えるのですが、うっかり「Esc」を押した回数は数知れず…! そして、「Ctrl」は「A」の左隣ではなく、やっぱり左下の方がいいかな…と思ったので、EscキーとHHキー、CtrlキーとFnキーの位置を入れ替えてみようかな? と考えています。
ちなみにBluetoothマルチペアリングにキュンときた理由を挙げるなら、この発表会で流れた動画です。その動画では、「アメリカ西部のカウボーイは、馬が死んでも鞍は手放さない。なぜなら馬は消耗品で、鞍は自分に馴染んだインターフェースであるから」と、PCを馬(=消耗品)に、キーボードを鞍(=生涯使えるインターフェース)にたとえていたものでした。
確かにキーボードって使用感がダイレクトに仕事のノリに反映されるから、先ほどのようにコロコロ変えていると、集中力も削がれてしまうんですよね…カウボーイのたとえは目から鱗でした。なお、西部劇風の動画でしたが、撮影は千葉で行なわれたとのことです(笑)
筆者は技術職でも何でもないただのギークですが、本製品は一度触ってみたらもう手放したくなくなってハッピーになれる、そんな愛着の持てるキーボードだと思いました!
Happy Hacking Keyboard Professional HYBRID Type-S SPEC●モデル:英語配列、無刻印、日本語配列 ●色:墨、白 ●インターフェース:Bluetooth Ver4.2LE Class2、USB Type-C(ケーブルは付属しません) ●無線操作距離:最大10m ●カスタマイズ機能:DIPスイッチ、キーマップ変更機能 ●キー数:US配列60キー、JIS配列69キー ●キー仕様:静電容量無接点方式、キーストローク3.8mm、押下圧45g ●サイズ:W294×D120×H40mm キートップ上面まで ●重量:540g、550g(いずれも電池含まず) ●電源:単3形乾電池×2本、USBコネクターからの給電 ●動作時間:アルカリ乾電池使用時の目安…約3か月 ●税込価格:3万5200円
Happy Hacking Keyboard Professional HYBRID SPEC●モデル:英語配列、無刻印、日本語配列 ●色:墨、白 ●インターフェース:Bluetooth Ver4.2LE Class2、USB Type-C(ケーブルは付属しません) ●無線操作距離:最大10m ●カスタマイズ機能:DIPスイッチ、キーマップ変更機能 ●キー数:US配列60キー、JIS配列69キー ●キー仕様:静電容量無接点方式、キーストローク4.0mm、押下圧45g ●サイズ:W294×D120×H40mm キートップ上面まで ●重量:540g、550g(いずれも電池含まず) ●電源:単3形乾電池×2本、USBコネクターからの給電 ●動作時間:アルカリ乾電池使用時の目安…約3か月 ●税込価格:3万250円
Happy Hacking Keyboard Professional Classic SPEC●モデル:英語配列、無刻印 ●色:墨、白 ●インターフェース:USB Type-C(Type-C – Type-Aケーブル付属) ●カスタマイズ機能:DIPスイッチ ●キー数:US配列60キー ●キー仕様:静電容量無接点方式、キーストローク4.0mm、押下圧45g ●サイズ:W294×D110×H40mm キートップ上面まで ●重量:530g(ケーブル除く) ●税込価格:2万5300円
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