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2020/7/6 21:30

ソニー「Xperia 10 II」レビュー! カメラ、ディスプレイ、音のどれをとっても4万円台とは思えないコスパ

4月にアップルが4万4800円(税別)から購入できる「iPhone SE」を発売したことで、4〜5万円台のミドルレンジクラスのスマートフォンがまた脚光を浴びています。新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、テレワークが円滑に進められる高性能でお手頃なスマホに買い換えを検討するユーザーが増えていることも影響しているかもしれません。

 

Android陣営では、2019年からNTTドコモなどが取り扱う「Xperia Ace」や、auなどのラインナップに加わった「Xperia 8」など、ソニーのXperiaシリーズのミドルレンジスマホが人気を集めています。2020年夏には上位モデルのエッセンスを継承するハイスペックな「Xperia 10 II(エクスペリア テン マークツー)」が発売されました。シリーズの最新ミドルレンスマホの実力を試してみたいと思います。

↑ソニーの新しいミドルレンジクラスのスマートフォン「Xperia 10 II」

 

↑参考までにNTTドコモ版「SO-41A」をオンラインショップで「36回払い」を選択して新規購入すると、価格は4万1976円(2020年7月上旬時点)。MNP乗り換え購入の場合は、さらに1万6500円の端末購入割引が適用されます

 

テレビの画作りで培った有機ELディスプレイの高画質

Xperia 10 IIにはシネスコサイズの映画とアスペクト比がほぼ同じ「21対9」のワイドディスプレイが採用されています。解像度はフルHD+の有機ELになります。

↑アスペクト比21対9、解像度フルHD+の6.0型有機ELディスプレイを搭載

 

ワイドな画面をフルに使うコンテンツ表示の没入感は一際高く、NetflixやAmazonプライム・ビデオで配信されている映画のほかに、「Call of Duty: Mobile」など最新のモバイルゲームが21対9のワイド表示で楽しめます。対応するコンテンツは今後も増えそうです。

↑Netflixなどの映像配信サービスに21対9のシネマワイド体験が満喫できる映画などが揃っています

 

6インチ台の大型有機ELディスプレイを搭載するスマホは今では数多くありますが、丁寧な「画作り」の技術とノウハウの有無は画質の差として表れます。

 

Xperiaにはソニーのテレビ「ブラビア」シリーズの開発により培われてきた、ディスプレイの高画質化技術「トリルミナスディスプレイ for mobile」が活きています。自然で鮮やかな発色と素直な精細感に富んだ立体的な映像が6インチの有機ELディスプレイの上に再現されます。

↑ディスプレイの画質設定は色鮮やかなスタンダードモードと、オリジナルの色味を忠実に再現するオリジナルモードを用意。ホワイトバランスの細かい調整も行えます

 

特にミドルレンジのスマホの中には色合いのバランスがズレていたり、明暗のムラが目立つ製品が多くあるように感じます。映像の自然な一体感はエンタテインメント系コンテンツを視聴する際の目の負担も和らげるでしょう。Xperia 10 IIの場合は、さらに有機ELの特長を活かした引き締まった黒色の再現力により、平面であるはずのディスプレイの映像に奥行きを与えることに成功しています。店頭の展示機などで見比べてみると、Xperia 10 IIにユーザーが求めるべき「スマホの高画質」の基準がわかるはず。これは上位機である「Xperia 1 II」と、他のスマホの画質比較においても同じことが言えます。

 

カメラにもα/サイバーショットの技術が活きている

Xperia 10 IIはシリーズのミドルレンジスマホとして、初めてトリプルレンズカメラを搭載しています。

↑背面にトリプルレンズカメラを搭載

 

超広角/標準/望遠という焦点距離が異なる3つのレンズを、デジタル一眼レフカメラの「レンズ交換」を楽しむ感覚で使い分けながら、雰囲気のある写真が簡単に撮れます。また旅先で撮りたい風景写真や、勢いのあるポートレートなどを手軽にスマホで撮れるようになる点で、超広角レンズがあるのは大きなメリットです。

↑プレミアムおまかせオートで撮影したリンゴ。派手すぎず落ち着いた色彩再現が特徴的です

 

↑料理を撮っても忠実な色のバランスが美味しそうな雰囲気を引き立てます

 

Xperia 10 IIが搭載する「プレミアムおまかせオート」撮影機能が優秀でした。カメラが被写体を料理に人物、夜景にマクロ(接写)など全13種類のシーンから自動的に識別。加えてスマホの状態を「固定状態」「歩行中=手持ち撮影」など4つのパターンに当てはめて、最適な設定を瞬時に選択します。ユーザーは画面で構図をプレビューしながら、シャッターアイコンをタップするだけでキレイな写真が撮れます。

↑いくつかの特殊撮影機能をモードとして用意しています

 

↑ナイトモードで夜景を撮影。雨に濡れるアスファルトに反射する光の煌めき感もキレイに撮れます

 

↑クリエイティブモードを選択すると、料理の写真をより色鮮やかにしたり、プレビューを見ながらシャッターを切る前にエフェクトを付けて撮影ができます

 

↑プレミアムおまかせオートを選択すると、プレビュー画面の左下に選択されたシーンと、現在のカメラのコンディションが表示されます。黄色く囲った箇所に表示されるアイコンを見るとシーンは「低照度」、コンディションは「固定」を選択

 

筆者のまわりにいるミドルレンジのスマホユーザーは特に「カメラの性能」に不満を感じることがあるそうです。カメラは多くのユーザーが頻繁に使うものなので、画質と使いやすさを吟味しながら良いスマホを選ぶべきだと思います。

 

ソニーにはαやサイバーショットに代表されるデジタルカメラを長年に渡って手がけてきた経験と実績があります。自社で開発するイメージセンサーの特徴を知り尽くした上で、画質を機種ごとに丁寧にチューニングしています。迷うことなく使えるユーザーインターフェースも好感触でした。

 

オーディオはソニーの真骨頂。ウォークマンと同じ高音質化技術を搭載

Xperiaのサウンドはオーディオメーカーでもあるソニーの底力が最も発揮される部分です。他社のスマホと聴き比べてみると、誰の耳にもわかるほど情報量の差が浮き彫りになります。

 

内蔵スピーカーは横向きにしたディスプレイ側の左右に、ユーザーと正対するように配置されています。Netflixで見る映画やドラマの役者のダイアローグがとても聞きやすく、効果音による豊かな包囲感も味わえます。

 

最近は本体をスリムにするために省略されることも多い3.5mmアナログイヤホンジャックがXperia 10 IIに搭載されています。間に変換アダプターを装着しなくても、3.5mmオーディオ端子を持つ有線タイプのイヤホン・ヘッドホンを直接つなげます。例えばハイレゾ音源がそのままの高音質で楽しめたり、モバイルゲームコンテンツを楽しむ際には、ワイヤレスイヤホンを使うよりも映像と音声の遅延を低く抑えられるメリットが得られます。

↑3.5mmアナログイヤホンジャックを搭載。有線タイプのイヤホン・ヘッドホンが接続できます

 

↑シュアのイヤホン「AONIC 5」でハイレゾ音源を再生。余韻のきめ細かさ、音像の立体的な表現力がXperiaシリーズのハイレゾ対応スマホの魅力です

 

Xperia 10 IIにはハイレゾ相当のワイヤレス再生が楽しめるLDACや、ハイレゾ未満の音質のコンテンツもハイレゾ相当に変換するDSEE HXなど、ソニーが音楽プレーヤーの”ウォークマン”で培ってきたノウハウも詰め込まれています。自然な音楽の空気感と広がりが味わえるサウンドは長時間聴いていても疲れにくいので、映画やゲームを楽しむ際にも魅力を実感できました。

 

21対9の大画面をスマートに使えるUI

21対9のワイドディスプレイに2つのアプリを同時に分割表示できる「マルチウィンド」機能はとても便利です。それぞれの画面を左右にスワイプするだけでアプリを切り換えられる「マルチウィンドウスイッチ機能」がXperia 10 IIから加わりました。

↑21対9のワイドな画面を分割して、同時に2つのアプリをマルチタスクで利用できる「マルチウィンドウ」機能がXperia 10 IIにも搭載されています

 

↑マルチウィンド表示のアプリを素速く切り換えられる新機能「マルチウィンドウスイッチ」も便利

 

最適化された高速CPUやメインメモリを積んでいるため、アプリの起動や文字の入力操作が機敏にこなせます。約3600mAhのバッテリーは、セルの劣化を抑えるXperia独自の「いたわり充電」機能により寿命も長持ち。横幅69mm、質量は約151gという手のひらになじむ心地よいサイズの本体はIPX5/IPX8、IP6X相当の防水・防塵対応も万全です。男女のユーザーがメイン機として選べる落ち着いたカラーバリエーションが揃っています。

 

国内では今年から5G通信サービスがスタートしました。ところがまだ5G対応が絶対に必要なコンテンツが揃っていません。4G通信の安定感を備えつつ、映像と音楽再生、カメラによるクリエーションの「クオリティ」にこだわったXperia 10 IIは、これから長くユーザーの手元で活躍できるスマホであると言えるでしょう。

 

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