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Apple
2022/6/10 14:00

M1 iPad ProでMacのアクセサリーを使えるようになる? 周辺機器メーカーがドライバを作れるように

アップルは今週、iPadOS 16を発表しました。特にM1チップ搭載のiPadではウィンドウを重ね合わせたりサイズを変更できたり、外付けディスプレイのサポートも強化され、より「Macに近づいた」といえます。

 

それに伴い、周辺機器メーカーが新たな「DriverKit」APIを使って、独自にiPad用のドライバ(PC等に他の機器をつないで使えるようにするソフトウェア)を作ることが初めて可能になったことが明らかとなりました。

 

このDriverKitは、もともとMacのために作られたフレームワークであり、周辺機器メーカーが自社製品をmacOSで問題なく使えるドライバを開発できるようにするものです。それが新たにiPadOS 16にも導入され、サードパーティの周辺機器メーカーも自社製品をiPadと互換性を持たせられるドライバを作れるようになったしだいです。

 

記事執筆時点では、iPadOS 16用のDriverKit APIは、USB、PCI、オーディオデバイスをサポートしています。このAPIはMacでも利用できるため、Appleシリコン(M1チップ等)に対応したmacOS用ドライバーを作成した開発者は、簡単にiPadに移植できるとのこと。ドライバは通常のアプリとしてApp Storeで配布できる格好です。

 

たとえば「DriverKit」で作ったドライバさえあれば、iPadは(今まで使えなかった)Thunderboltオーディオインターフェイスにも接続できるようになります。また、USBマイクのような比較的シンプルな機器や複雑でないデバイスにも対応する見通しです。

 

iPadOSに新しいドライバをインストールした場合は、設定アプリで手動で有効にする必要があります。ドライバのオン/オフはユーザがいつでも切り替えでき、各ドライバは外付け機器がiPadに繋がれている間のみ動作する(それ以外はメモリ等を消費しない)とのことです。

 

ただしアップルによれば、DriverKitはM1チップを搭載したiPadが必須となります。つまりiPadOS 16を入れても、古いiPadやA15チップを搭載したiPad mini(第6世代)では動かないことになります。

 

今後はiPadだけでも様々な周辺機器を繋いだり、あるいはMac用のアクセサリー類を流用することも出来るようになるはず。M1 iPad Proは高性能を持て余している感もありましたが、いよいよ実力を発揮しやすくなりそうです。

 

Source:Apple
via:9to5Mac