サムスンのフラッグシップ機・Galaxy S23シリーズには、クアルコム製の「Snapdragon 8 Gen 2 for Galaxy」が搭載されています。このチップは、通常のSnapdragon 8 Gen 2の最大クロック3.20GHzから最大3.36GHzに強化されたもの。「Snapdragon最速だ」とうたわれ、サムスンの独占と見られていました。
しかし、最近になって違う見方が浮上。同じチップがこれから他社のゲーミングスマホ「Red Magic 8S Pro」に採用され、「Snapdragon 8+ Gen 2」と名前を変えながら各社のスマートフォンに搭載される可能性があります。
Red Magic 8S Proは、日本でも販売されているRedMagic 8 Proなどの次期モデルにあたるもの。そのAnTuTuベンチマーク結果を有名リーカーのDigital chatter氏が中国SNSのWeiboでシェアしています。
前モデルとなるRed Magic 8 Pro+(Snapdragon 8 Gen 2搭載)は、AnTuTu総合スコアで130万点以上を記録していました。 しかし、同じベンチマークを実行したところ、Red Magic 8S Proは170万点以上のスコアを獲得しています。
その搭載チップとされるのが、Snapdragon 8 Gen2の強化版。クアルコムが「SnapDragon 8 Gen 1」の強化版を「SnapDragon 8+ Gen 1」と名付けたように、「SnapDragon 8+ Gen 2」という名前になるのではないか? サムスンの独占期間が終わり、他社のAndroidスマホにも使われるようになるのではないかと推測されています。
また、Digital chatter氏はRed Magic 8S Proにはアクティブ冷却ファンが搭載され、AnTuTuスコア向上に貢献したとも主張。このファンが標準装備なのか、別売りのアクセサリーかは不明ですが、ともあれ「Snapdragon 8+ Gen 2」が実在している可能性は高まりました。
しかし、クアルコムは2023年10月24日に新製品イベント「Snapdragon Summit」を開催し、次期チップ「Snapdragon 8 Gen 3」を発表すると予想されています。それ以降はSnapdragon 8 Gen 3を積極的に売り込んでいくはず。
そのため、Snapdragon 8+ Gen 2の発表を急ぎ、今後数か月のうちに同チップを搭載するAndroidスマートフォン、特にゲーミングスマホが続々と登場する可能性が考えられます。