今シーズンも各社から多くのPCが発売されていますが、最近はリーズナブルな約5~7万円クラスの人気が高まっています。そこで、今回はこのゾーンに絞って注目4モデルをピックアップ。処理性能やディスプレイなど、手ごろな価格帯だからこそ本当の実力が気になる5項目をチェックしました。特に、実売価格6万円強ながら高性能CoreシリーズのCPUを搭載し、抜群の処理性能を誇るPavillion 15に注目!
【比較項目】
一、パフォーマンス
PCの最も重要なポイントはやはり処理性能。CPU性能とグラフィック処理性能を中心に確かめました。
二、ストレージ
ストレージは、種類よってレスポンスの良さが大きく変わります。容量だけでなく、アクセス速度も加味して評価。
三、ディスプレイ
液晶パネルのサイズと解像度は、使いやすさに直結します。2つの要素のバランスを考慮しながら実力を確認。
四、ポータビリティ
家庭内利用でもノートPCは可搬性が重要。サイズ、質量、バッテリー駆動時間の3要素を見極めます。
五、キーボード/ペン
購入後に気になるのがキータッチやペン入力の精度といった入力の快適さ。入力性能を総合的に判定しました。
上質なディスプレイ&スピーカーでエンタメを美しく表現!
日本HP
Pavilion 15-au100
実売価格6万3720円(i3搭載モデル)
15.6型液晶を採用したミドルクラスのホームノートPC。CPUにはCore i3を搭載しており、3Dゲームも滑らかに動くほどの処理性能を備えています。また、光学ドライブも備えるなど搭載機能も充実しています。
DVDスーパーマルチドライブも装備。音楽CDの取り込みもスムーズです。
1920×1080ドット表示で、ながら作業も快適にこなせます。
B&Oの音響技術を採用するデュアルスピーカーを搭載。
【各20点満点採点!】
一、パフォーマンス 20点/20点
4製品のなかでは、唯一、CoreシリーズのCPUを搭載しており、抜群の処理性能を誇ります。
二、ストレージ 12点/20点
500GBのHDDを搭載。フラッシュメモリやeMMCに比べて大容量な点が魅力です。
三、ディスプレイ 16点/20点
15.6型サイズの液晶パネルで、解像度はフルHD。精細感がほどよく作業しやすいです。
四、ポータビリティ 8点/20点
サイズ、バッテリー駆動時間を鑑みると、家の中で場所を移動する程度が精一杯か。
五、キーボード/ペン 20点/20点
キーピッチに余裕があり、タイプしやすい。またタッチパットはクリック感も良好です。
【総評】三拍子揃った格安実力派
性能・機能・品質すべてハイレベル。高価ですが、おトク度は非常に高いです。
15・6型の大画面にブルーライト低減機能を備え“長期安定”使用を実現
日本エイサー
Aspire
ES1-571-N14D/K
実売価格4万9760円
CPUにコストパフォーマンスに優れたCeleronシリーズを採用した、A4クラスのエントリー機。USB3.0(1基)やHDMI出力、SDメモリーカードスロットといった実用的な仕様をキッチリ用意します。
5万円を切る手ごろな価格ながら、DVDスーパーマルチドライブを搭載。
USBを合計で3基装備。ほかにSDメモリーカードスロットも備えます。
ディスプレイにブルーライト低減機能を搭載。4段階で設定できます。
【各20点満点採点!】
一、パフォーマンス 12点/20点
モバイル機用のCPUで省電力性に優れるがA4クラスの処理性能としては物足りません。
二、ストレージ 12点/20点
Pavilion 15と同様に500GBのHDDを採用しており、性能的にはほぼ同等。
三、ディスプレイ 12点/20点
ブルーライト低減機能で負担が少ないのが◎。解像度が1366×768ドットなのが残念。
四、ポータビリティ 8点/20点
4製品中、最もバッテリー駆動時間が短く、完全にデスクトップPCの代替機。
五、キーボード/ペン 12点/20点
テンキーを備え、数字の入力は快適。タッチパッドは設計がチープで操作しにくいです。
【総評】リースナブルが最大の武器
バッテリー駆動時間など弱点はありますが、5万円弱で大画面、DVDドライブ搭載などは見事。
文字入力にもペン入力にも対応する“変幻自在”のタッチキーボードを搭載
レノボ・ジャパン
YOGA BOOK with Windows
実売価格5万7024円~
ペン入力パッドとして使えるフラットタイプのタッチキーボードを搭載する2 in 1モデル。QWERTYキーはLEDで表示し、入力時に振動します。Windows版と、Android版(実売価格4万2984円)を用意。
ディスプレイがリングノートのように回転してタブレットになります。
インターフェイスにはmicroUSBとmicroHDMIを用意しています。
表示されているキーボードをタップすることで文字を入力できます。
ペンマークをタップするとキーボード表示が消えペン入力に。
ペン入力モードでは付属ノートを重ねて、その上から書き込めます。
【各20点満点採点!】
一、パフォーマンス 12点/20点
Atomシリーズですが、ミドルクラスを採用し、グラフィック処理性能がやや高いです。
二、ストレージ 16点/20点
フラッシュメモリでデータの読み込み速度が早い。ただし容量は64GBと少なめです。
三、ディスプレ 16点/20点
10.1型で解像度は1920×1080。100%表示では文字が極小になるほど超高精細です。
四、ポータビリティ 20点/20点
10.1型サイズで厚さは9.6㎜。しかも重量は約690gと超軽量。抜群の携帯性を誇ります。
五、キーボード/ペン 8点/20点
平らなキーボードの入力は慣れが必要。ペン入力はペンタブレットのような感覚です。
【総評】独特の入力性は慣れが必要
抜群の携帯性を実現しているものの、平面に表示されるキーボードは慣れが必要です。
着脱キーボードでスタイルを変化! 機略縦横の才にあふれる軽量モデル
ASUS
ASUS TransBook T101HA
実売価格4万2984円
ディスプレイ部分がキーボード部から分離して、タブレットPCとしても使える、2 in 1スタイルの10.1型機。ピュアタブレットで使えるのがTransBookの特徴。T101HAは分離すると、厚さ9㎜、質量580gになり、携帯性がグッとアップします。ミントグリーンのほか、メタルグレー、ピンクゴールドのカラーを用意。
フルサイズのUSBを装備。USBメモリなどを直接挿せて便利です。
キーボードドックを分離すると、いわゆるピュアタブレットの状態。
ドッキング部分。ディスプレイを反転して合体することもできます。
【各20点満点採点!】
一、パフォーマンス 8点/20点
YOGA BOOKと同世代のCPUだがワンランク下でグラフィック処理がやや弱いですね。
二、ストレージ 20点/20点
読み込み、書き込みともアクセスが速く、全体的な処理速度をアップしています。
三、ディスプレイ 8点/20点
1280×800ドットと低めで、“ながら作業”で複数の要素を表示するには力不足。
四、ポータビリティ 16点/20点
キーボードドックありでも約1㎏と軽量。分離時は約580gと携帯性がさらに向上します。
五、キーボード/ペン 16点/20点
10点マルチタッチで細やかなタッチ操作に対応。キーボードのキータッチは良好です。
【総評】軽い作業には申し分なし
グラフィック処理性能の弱さをストレージでカバー。PCとしての完成度が高いですね。