先月、全世界でWindowsのブルースクリーン障害を引き起こしたCrowdStrikeは、重大なセキュリティ上の失敗に贈られる「Pwnie Awards」を受賞しました。
この表彰式は欠席するのが恒例ですが、同社のマイケル・セントナス社長は出席し、「最も壮大な失敗(Most Epic Fail)」賞を自ら受け取っています。
年次ハッカー会議Def Conで授与されるPwnie Awardsは、セキュリティ研究者およびセキュリティコミュニティの功績および失敗を表彰するものです。セントナス社長は受賞スピーチで「今回のようにひどく間違ったことをした場合は、それを認めることが非常に重要だ」と述べています。
CrowdStrike accepting the @PwnieAwards for “most epic fail” at @defcon. Class act. pic.twitter.com/e7IgYosHAE
— Dominic White 👾 (@singe) August 10, 2024
さらにセントナス氏は、この賞をCrowdStrikeの本社に持ち帰り、「目立つ場所に飾るつもりだ。なぜなら、出社する社員全員に見てもらいたいからだ」と付け加えています。
この「最も壮大な失敗」は、CrowdStrikeが全世界のWindowsマシンにセキュリティソフトのアップデートを行ったところ、ブルースクリーンを発生させた上に再起動を繰り返す結果を招いたことで起こったものです。
一時は病院や銀行、交通機関や医療機関などの主要サービスを停止させ、米デルタ航空やユナイテッド航空などの全便が地上待機をする羽目となっていました。マイクロソフトによれば、約850万台のデバイスに影響を与えたとのことです。
CrowdStrikeは、今回の不具合はテスト用ソフトウェアのバグが原因だと主張しており、テストとエラー処理の手続きを改めるとともに、今後同じような問題が起きないようアップデートを段階的に行うと約束しています。二度と同じ失敗を繰り返さないためにも、社長があえて賞を受け取りに出向いたのかもしれません。
Source:The Verge,TechCrunch