povo2.0は、基本料金がゼロ円からはじまる格安スマホプランで、自分のスタイルに応じて通話やデータの「トッピング」を自由に選べることが特徴です。2024年8月14日、これまで8つだったデータトッピングに、新たに3つが追加されたことで注目を集めています。
本記事では新データトッピングの内容を解説するとともに、他社プランと比較してそのお得ぶりをチェックしていきます。
常設のデータトッピングは3種類増えて合計11種類に
povoのデータトッピングは、動画のサブスクをセットにしたものなどユニークな項目が定期的にリリースされていますが、その多くは期間限定で提供されるものです。一方、「いつものトッピング」と位置づけられる常設のトッピングは8種類。まずは、こちらをチェックしてみましょう。
povo2.0の常設データトッピング一覧
データ量 | 期間 | 価格 | 約1ヵ月あたりのデータ量と価格 |
データ使い放題 | 24時間 | 330円 | 使い放題/9900円(30日間) |
データ使い放題 | 7日間×12回 | 9834円 | 使い放題/約3278円(28日間) |
データ追加1GB | 7日間 | 390円 | 4GB/1560円(28日間) |
データ追加3GB | 30日間 | 990円 | 3GB/990円(30日間) |
データ追加20GB | 30日間 | 2700円 | 20GB/2700円(30日間) |
データ追加60GB | 90日間 | 6490円 | 20GB/約2164円(30日間) |
データ追加300GB | 90日間 | 9834円 | 100GB/3278円(30日間) |
データ追加150GB | 180日間 | 1万2980円 | 25GB/約2164円(30日間) |
※価格は税込(以下同)
データ量・期間が異なるトッピングを幅広くラインナップしており、組み合わせることでさまざまなニーズに合わせた自由な料金プランを構築できます。基本的に期間が長いものほどお得な設定となっており、例えば「データ追加(20GB)30日間」と「データ追加(60GB)90日間」は、双方とも1ヵ月あたりに換算すると20GBですが、前者は月2700円で後者は月約2164円と、期間が長いトッピングの方が安く利用できます。
そして、今回追加されたデータトッピングは下の3種類です。
povo2.0の新規データトッピング
データ量 | 期間 | 価格 | 約1ヵ月あたりのデータ量と価格 |
データ追加1GB | 180日間 | 1260円 | 約166MB/210円(30日間) |
データ追加120GB | 365日間 | 2万1600円 | 10GB/1800円(約30日間) |
データ追加300GB | 365日間 | 2万4800円 | 25GB/約2067円(約30日間) |
まず、「データ追加1GB(180日間)」は、サブ回線に適したトッピングで、1ヵ月あたり210円という格安価格で電話回線を維持することができます。データ量は1ヵ月あたり166MBとわずかなので、不用意に通信を行わないよう注意しましょう。
2つめは「データ追加120GB(365日間)」です。こちらは1ヵ月あたりに換算すると、10GBを1800円で使用することができます。既存のトッピングには1ヵ月あたり10GB程度の項目がなかったので、選択肢が増えてより使いやすくなったと言えるでしょう。
そして3つめが「データ追加300GB(365日間)」です。これは1ヵ月あたりに換算すると25GBで約2067円となります。既存のトッピング「データ追加150GB(180日間)」は1ヵ月あたり25GBで約2164円なので、月100円ほどお得に利用できるようになりました。
以上のとおり、今回追加されたトッピングはどれも期間が180~365日間と長く、全体的に安価な設定となっています。
1ヵ月あたり約10GBプランは価格重視ならMVNOの方がお得
ここからは新プランのうち「データ追加120GB(365日間)」と「データ追加300GB(365日間)」を他社プランと比較してみましょう。
まず、「データ追加120GB(365日間)」を比較するため、1ヵ月約10GBの他社プランをピックアップしました。
毎月約10GBのプラン比較
会社名 | プラン名 | 1ヵ月のデータ量が約10GBの場合の料金 |
povo | データ追加120GB(365日間) | 10GB/1800円(約30日間) |
irumo(docomo) | irumo 9GB | 9GB/3377円(割引適用で2090円) |
LINEMO | LINEMOベストプラン | 3GB超~10GB/2090円 |
楽天モバイル | Rakuten 最強プラン | 3GB超~20GB/2068円 |
mineo | マイピタ 10GB | 10GB/1958円 |
IIJmio | 10ギガプラン | 10GB/1500円 |
NUROモバイル | VLプラン 10GB | 10GB/1485円 |
日本通信SIM | 合理的みんなのプラン | 10GB/1390円(通話5分かけ放題 または月70分無料通話付帯) |
これを見ると、楽天モバイルやLINEMOなど安価なことで知られるサービスよりもpovoの方がお得な価格となっていることがわかります。
ただし、IIJmioや日本通信SIMなど、MVNOの一部はpovoよりも安価なサービスを提供しています。特に安さが際立つのは日本通信SIMです。「合理的みんなのプラン」は10GBで1390円。さらに「通話5分かけ放題」または「月70分無料通話」のいずれかを選べるので、お得度で言えば圧倒的です。
通信品質はpovoの方が良好ですが、価格を重視するのならこうしたMVNOを選ぶといいでしょう。
1ヶ月20~30GBの場合はMVNOと比較しても最安クラス!
続いて、「データ追加300GB(365日間)」を他社と比較してみましょう。こちらのプランは1ヵ月あたり25GB/2067円ですが、他社プランは1ヵ月20GBのものが多く、厳密な比較はできません。そのため、ここでは20~30GBのプランをピックアップして比較していきます。
毎月20~30GBのプラン比較
会社名 | プラン名 | 1ヵ月のデータ量が約10GBの場合の料金 |
povo | データ追加300GB(365日間) | 25GB/約2067円(約30日間) |
ahamo(docomo) | ahamo | 20GB/2970円(通話5分かけ放題) |
UQモバイル | コミコミプラン | 20GB/3278円(通話10分かけ放題) |
ワイモバイル | シンプル2 M | 20GB/4015円(割引適用で2178円) |
LINEMO | LINEMOベストプランV | 20GB超~30GB/3960円(通話5分かけ放題) |
楽天モバイル | Rakuten 最強プラン | 20GB超~無制限/3168円(アプリ利用で通話かけ放題) |
mineo | マイピタ 20GB | 20GB/2178円 |
IIJmio | 20ギガプラン | 20GB/2000円 |
NUROモバイル | NEOプラン 20GB | 20GB/2699円 |
日本通信SIM | 合理的30GBプラン | 30GB/2178円(通話5分かけ放題 または月70分無料通話付帯) |
povoは1ヵ月あたり25GB、他社は20GBとpovoの方がデータ量が多いにも関わらず、povoの方が安いケースが見られます。データ量に対する価格だけで言えば、最安クラスと言ってよいでしょう。なお、20GB程度のプランの場合、他社では5~10分程度の通話無料オプションが付帯することが多くなっています。
仮にpovoで「5分以内通話かけ放題」を別途追加する場合、トッピング代金月額550円が加算されるので、1ヵ月あたり2617円となりますが、それでもなお、ahamoなどより安価に利用することが可能です。
ここまで解説してきたとおり、povoの新トッピングは他社と比較してもお得であることがわかります。MVNOの場合、さらに安いプランも見られますが、価格と通信品質のバランスを考えると、povoの新トッピングは有力な選択肢になると言えるでしょう。