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2024/10/7 20:00

ドンキの新MVNO「マジモバ」、一部プランは最安クラス? 実力を比較でチェック

総務省のデータによると、大手通信事業者から通信回線を借りてサービスを運用する「MVNO」の数は、2023年末で1890社に上ります。さまざまな業種の企業がMVNO事業に参入するなか、2024年9月13日、新たにドン・キホーテなどを運営する株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)が、エックスモバイルと提携した新MVNOサービス「マジモバ」をリリースしました。

 

あの”ドンキ”が繰り出すMVNOとして注目を集める本サービスを徹底解説するとともに、他社のMVNOサービスとも比較しながら、そのおトクぶりを探っていきます。

 

料金の安さに加えて特典がアツい!

マジモバのサイトから

 

「マジモバ」としてリリースされたのは、SIMサービスとWi-Fiサービスの2つですが、ここではSIMサービスについて解説をします。まずは、プラン概要を一覧で見てみましょう。

 

マジモバプラン概要

プラン名データ容量月額料金特典
驚安プラン3GB770円UCSカード支払いでポイント5倍
最驚プラン15GB2508円・UCSカード支払いでポイント5倍

・商品の無料クーポンを毎月提供

25GB3278円
50GB6050円

※価格は税込

 

マジモバのSIMカードが使用しているのはNTTドコモの回線で、プランは全部で4種類用意されています。このうち、3GBのプランが「驚安プラン」で、15GB・25GB・50GBのプランが「最驚プラン」と位置づけられています。770円(税込、以下同)からという月額料金も気になるところですが、マジモバで特に注目したいのは、関連サービスとの連動でよりお得になる2つの特典です。それぞれ細かく見てみましょう。

 

①月額料金をUCSカードで支払えばポイントが通常の5倍

マジモバのサイトから

 

全プランに共通する特典が、「UCSマークが付いたクレジットカードで月額料金を支払うと、ポイントが通常の5倍付与される」というものです。

 

例えば、ドン・キホーテの電子マネーmajicaと一体になったクレジットカード「majica donpen card」の場合、通常還元率は0.5%(200円で1ポイント)ですが、マジモバの月額料金分は5倍の2.5%還元となります。

 

②商品の無料クーポンを毎月提供する「#今月のおごり」

PPIHのプレスリリースから

 

15GB以上の最驚プランで利用できる特典です。最驚プランに加入した上でmajicaアプリの登録をすれば、商品と無料で交換できるクーポンを毎月受け取れます。

 

クーポンは3種類の中から1つを選ぶことができ、食料品やお菓子、日用品などさまざまなジャンルの商品がラインナップされています。好きなものを選べるので、不要なクーポンを付与されることはほぼなく、家計の節約に役立ってくれそうです。

 

通話を多用する人は要注意

一方、マジモバを契約するうえで注意しておきたいのは、通話に関する仕様です。

 

他社プランの場合、5~10分程度の通話定額がプランに組み込まれていることもありますが、「マジモバ」は月額料金を抑えるために通話定額はカットされています。

 

通話料金は30秒21.89円なので、通話を多用する人はかけ放題オプションに加入するほうが良いでしょう。また、キャッチホンや留守番電話が有料オプションであることにも注意が必要です。

 

マジモバの通話関連オプション一覧

オプション名月額料金概要
かけたい放題ライト880円10分までの通話が何度でも無料
かけたい放題フル1980円通話無料
キャッチホン330円
留守番電話440円

※価格は税込

 

全プランを他社MVNOと徹底比較!

ここからは、3GB、15GB、25GB、50GBの各プランを、他社のMVNOプランと比較してお得度をチェックしていきます。

 

3GBプラン価格比較

会社名プラン名データ容量月額料金
マジモバ驚安プラン3GB770円
エキサイトモバイルFitプラン690円
HISモバイル自由自在2.0プラン770円
NUROモバイルVSプラン792円
LIBMOなっとくプラン980円

※価格は税込

 

月3GBのプランがあるMVNOは膨大な数にのぼるため、ここでは特に安さが際立つ5社をピックアップして比較しました。

 

最安値こそエキサイトモバイルに譲っていますが、マジモバはそれに続く価格となっており、HISモバイルと同額となっています。数あるMVNOの中でもトップクラスの安さと言って良いでしょう。

 

15GBプラン価格比較

会社名プラン名データ容量月額料金
マジモバ最驚プラン15GB2508円
NUROモバイルVLLプラン1790円
IIJmio15ギガ1800円

※価格は税込

 

15GBちょうどのプランを提供しているMVNOは少なく、NUROモバイルやIIJmioなど一部に留まります。

 

この3社で比較すると、マジモバは約700円ほど高価な価格設定になっています。上で解説した通り、マジモバの最驚プランにはクーポン付与などの特典があるため単純な比較はできないものの、あくまで価格だけで見た場合は他社のほうが有利です。

 

25GBプラン価格比較

会社名プラン名データ容量月額料金
マジモバ最驚プラン25GB3278円
エキサイトモバイルFlatプラン2970円
ロケットモバイルS(SoftBank)プラン ニコニコプラン25.2GB2948円

※価格は税込

 

25GBちょうどのプランを提供しているMVNOも多くはありませんが、エキサイトモバイルやロケットモバイルが該当し、価格は双方とも2900円台となっています。

 

マジモバとの価格差は300円程度なので、前述のクレカ特典やクーポン特典などを上手に活用すれば、最安値クラスで使用できると言ってよいでしょう。

 

50GBプラン価格比較

会社名プラン名データ容量月額料金
マジモバ最驚プラン50GB6050円
日本通信SIM合理的50GBプラン2178円
イオンモバイル50GB3608円
IIJmio50ギガ3900円
Nifmo50GB6050円

※価格は税込

 

近年、MVNO各社では取り扱うプランのデータがどんどん大容量化しており、50GBプランを提供する会社も増えてきました。

 

ここでは5社をピックアップして比較していますが、中でももっとも目を引くのは日本通信SIMです。2024年9月30日、これまでの「合理的30GBプラン」から価格はそのままの「合理的50GBプラン」が登場したことにより、他サービスと比較しての圧倒的な安さが際立っています。さらにこのプランには、「通話5分かけ放題」または「月70分無料通話」が付帯するので、お得度では他社を圧倒する内容と言えるでしょう。

 

その他サービスに関しては、IIJmioやイオンモバイルがマジモバよりも2000円以上安価となっています。マジモバの特典を最大限に活用したとしてもなお、他社サービスを選ぶほうがお得だと言えるでしょう。

 

3GBと25GBは最安値クラス!

ここまで解説してきた通り、マジモバの価格を同等の他社MVNOサービスと比較すると、3GBと25GBは安価な部類である一方、15GBと50GBはそこまで安くないことがわかりました。特典を使える場合はよりお得と言えるので、ドンキをよく使う人やUCSカードユーザーなら、3GBと25GBは有力な選択肢となるはずです。

 

ただしMVNOの場合、必ずしも通信品質が良好とは言えない場合もしばしばあります。通信品質は時間帯やエリアによって左右されるので、SNSなどでユーザーの口コミをチェックしたうえで最適なものを選ぶようにするといいでしょう。