覗けば深い女のトンネルとは? 第53回「言われたことをやったのに、妻や彼女に怒られる謎」
言われたことをやったのに、妻や彼女に怒られる……。という経験がある男性はいませんか。
以前、こんな愚痴を言っていた男性がいました。
「彼女に『合コンに行っていい?』と聞いたら『いいよ』と許可をもらったので行ってきたら怒られた」
聞いた瞬間、爆笑してしまった。すみません。
「許可をもらったから行ってきたのに、なんで怒るんだ!」という気持ちもわかります。でもたぶん、彼女の心理はこうです。
「合コンに行っちゃダメなんて狭量なことは言いたくない。だからあなたも、私の気持ちを推し量って、行かないでほしい」
いま流行の、忖度しろってことです。
そもそも「合コンに行くのはマズい」と思うから確認したわけですよね。でも、行くか行かないかは最初から自分で判断すればいいんです。わざわざ聞くということは判断を彼女に委ねて、責任逃れをしようとしているんです。そんなの、返事しづらいに決まってるじゃないですか。例え「イヤだと言ったから断った」と言われても「だったら最初から断ればいいのに」ってモヤモヤしそう。
女は基本的に、男性にはこちらがとやかく言わなくても、自発的に自分を大切にする行動をとってほしいんです。だから、女に「もういいわよ、やらなくて」「帰ってよ」などと言われても、ぶれることなく誠意と愛情を示さなければいけません。
ところで、少女マンガと少年マンガの違いのひとつに「ト書き」があります。フキダシに入っていない、登場人物の心の声ですね。これが少女マンガにはやたら多いです。
フキダシ「もういい! 帰ってよ!」
ト書き(うそ……ホントは帰って欲しくないの。戻ってきて)
ト書き(いいの……? ホントに私でいいの……?)
みたいな。で、男性の方はト書きに返事したりします。
フキダシ「帰らないよ。僕には君しかいないんだから」
みたいな。
少女マンガの主人公は口では感情的になったり、相手が望むだろうと思う返事をすることが多いですが、本音は違う。この本音の部分が話の根幹なわけです。口でなにを言おうが、大事なのは行動だし、心の声です。で、普段から女子たちはこれを実践してるんですな。
そして女は、男性の行動をひとつひとつチェックして、心のなかでマル/バツのリストをつけてます。例えばこんな感じ。
合コンに行っていいか聞かれた・・・×
合コンに行った・・・×
で、結果バツ2つ、みたいな。合コンに行かなくても、聞いたこと自体がバツならプラマイゼロですね。
「合コンに行くこと」自体は、バツかどうかは関係次第だけど、マルであることはまあないでしょう。「合コンに行かない」は、マルかどうかは関係次第だけど、バツの可能性も低い。
じゃあ黙って合コンに行って、あとでバレたとしますよね。昔付き合ってた男性に「先週、先輩と飲みに行ってた」と言われたことがあります。が、聞いているうちにそこに女子がいたことがわかり、結局は合コンだったことがありました。「先輩だから断れないんだよ」と言われました。「断れないから」「本当は行きたくないんだけど」は、保身のつもりかもしれませんが、逆効果です。めちゃくちゃカッコ悪いし、バツがいっぱいつきます。こんな感じです。
「この人は、マズいと思うことは、隠れてやる人なんだな」・・・×
「自分の判断で行動したことなのに言い訳するんだな」・・・×
↓
「浮気とか不倫とかも『仕方なかったんだ』って言って隠れてするかもな」・・・仮想×
「すべての行動は自分の決断の末に行うものなのに、『誘われたから』とか責任逃れするんだな」・・・×
↓
「じゃあ私と付き合ったこともそのうち『断れなくて』とか言い出すかもな」・・・仮想×
隠し事って、静なるウソですよね。端的に言えば「信頼できない人」です。1番最悪な選択をしちゃいましたね。どんな理由であれ、合コンに行くなら、それ自体マルの可能性が低いのだから、あとはどれだけバツがつかない行動をするかが大事です。
バツを貯めて信頼を損なうと、相手はどんどん小うるさくなるだろうし、すぐ機嫌が悪くなって怒るようになるかもしれません。「彼女が面倒くさい」なんて思ってる方は、きっとあなたにバツがいっぱいたまってるんですよ。
女は、別れた男性に未練がないことが多いですが、それもこのバツのリストをしっかり保持しているからです。もちろんこのリスト化は、合コンに限った話じゃありません、念のため。
基本は「女に対する誠意は、自発的・積極的に見せる」です。どうすればいいか聞いたり、言われたからやると、バツの可能性が高いですよ。