エンタメ
2019/1/25 18:00

【ガチ語り】芸能界をひとつの武器で渡り歩く! ダンディ坂野&スギちゃんの“一本槍”芸人論

スマホアプリ『モンスターストライク』と『劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>』のコラボが1月17日よりスタート。それに伴い、ダンディ坂野さん、スギちゃん、小島よしおさんが出演するWeb CMが公開されました。

 

 

Web CMでは、『シティーハンター』の主題歌であるTM NETWORKの「Get Wild」のミュージックビデオに3人が時空を超えて出演。ダンディ坂野さんの「ゲッツ!」、スギちゃんの「ワイルド」、そして持ち前の肉体美で芸能界を「タフ」に生き抜いてきた小島よしおさんが、「Get Wild」の世界に乱入しています。

 

そこで、今回のコラボのPR大使でもあるダンディ坂野さん&スギちゃんに、インタビューを実施。「ゲッツ!」「ワイルドだろぉ?」という“一本槍”を武器に、芸能界をサバイブしている二人にガチの芸人論を聞きました!

 

 

「スーツを着て『ゲッツ!』をやる人」&「ワイルドか聞いてくる人」はいかにして生まれたのか

──お二人は「ゲッツ!」「ワイルドだろぉ?」という強力な“一本槍”を武器に、芸能界を生き抜いています。まずは、その“一本槍”が生まれるまでのお話を聞かせてください。

 

ダンディ坂野(以下ダンディ):僕はどちらかと言うと、松田聖子さんや田原俊彦さんのようなアイドルタレントになりたいと思っていたんです。アイドル全盛期が過ぎ、時代が変わってお笑いブームがきた時に「お笑いをやればテレビに出られて、あこがれのアイドルに会えるんじゃないか」と考え、この業界に入ってきました。

 

だから僕自身は、そこまでお笑いにこだわりがなくて。しゃべりがうまい、ツッコミがいい、リアクションが面白いということもなく、みんなに好かれればいいなという感覚でやってきました。みんなにタレントとして知ってもらい、「『ゲッツ!』が見られてよかったね」と言ってもらえたらうれしい。それでこういうキャラクターになったんですよね。そこからずっと「スーツを着て『ゲッツ!』をやる人」なんです。

 

──ご自身ではお笑い芸人だと思っていないのでしょうか。

 

ダンディ:若手時代からネタを作ってお笑いのステージに立ってきましたが、そこを突き詰めたいかというとちょっと違います。「師匠と呼ばれて寄席に出たい」とかじゃないんです。僕としては、今がいちばんいい感じのポジションかなと思ってます。

 

──「ゲッツ!」と言うフレーズが生まれたきっかけは?

 

ダンディ:もともとは「ゲット」って言ってたんです。でも滑舌がよくなくて早口で「ゲット」と言うと「ゲッツ!」に聞こえる。それならいっそのこと「ゲッツ!」に変えようと。それで、いつの頃からか少しずつ知名度が上がって『爆笑オンエアバトル』に出たり、マツモトキヨシのCMに出たりして。それで「この人はスーツを着て『ゲッツ!』をやる人なんだ」と全国的に広まったんです。だから、僕自身は何にもしてないんです。「ゲット」って言ってたのが「ゲッツ!」になった。それだけなんです。

 

 

スギちゃん:そうなんだー。

 

ダンディ:キンタローちゃんにも「ダンディさんの『ゲッツ!』っていい言葉ですよね。意味もポジティブだし、オリジナルじゃないですか。私の『フライングゲット』はAKB48の歌詞から取っているので、使う時はおうかがいを立てなきゃいけないんです」って言われて。それで初めてオリジナルの強さに気づきました。

 

スギちゃん:「ゲット」じゃダメだったんでしょうね。

 

ダンディ:「ゲット」はいろいろあるじゃない? 「ポケモンゲットだぜ!」とか「GET SPORTS」とか。そこからパクったみたいに思われちゃう。

 

スギちゃん:あれ? 「GetNavi」がダンディさんのパクリだって言いたいんですか?

 

ダンディ:ちがうよ! それに「ゲッツ!」は複数形なのもいいんですよ。「キャット」よりも「キャッツ」のほうがいいでしょ?

 

スギちゃん:それはちょっとわかんないですけど(笑)。

 

 

──スギちゃんの「ワイルドだろぉ?」は、どのようにして生まれたんでしょう。

 

スギちゃん:私もオリジナルの言葉「ワイルド」を生み出しまして……。

 

ダンディ:おい、おかしいぞ。

 

スギちゃん:「ワイルド」だけだと駄目ですが、「だろぉ?」をつけたことでオリジナルの言葉になりましたよねー。

 

ダンディ:僕の発言をパクってるじゃない。

 

スギちゃん:「ワイルド」って言葉に「だろぉ?」ってつけて、ただ聞いただけ。それが流行るなんて、ありがたい話ですよ。

 

──やっぱり「だろぉ?」をつけたのがポイントなんでしょうか。

 

スギちゃん:なんとなくワイルドっぽいことを言って、お客さんにおうかがいを立てるんですよ。言い切らずに、語尾を上げて質問する。それが良かったんでしょうね。言い切られちゃうと、お客さんも「あ、はい……」ってなっちゃう。でも聞かれたら、お客さんも「ちょっと考えようか」ってなりますよね。質問形にすることで、ネタがワイルドでもワイルドじゃなくてもよくなったし。

 

──ネタの発想はどこから来たのでしょう。

 

スギちゃん:最初アイドルのネタをやってたんですけど、そこにワイルドな要素が入ってきて。「アイドルも飽きてきたし、ワイルドアイドル……ワイドルをやろう!」って思ったんです。でもワイルドな要素のあるアイドルをやっても、うまくいかなかった。

 

だから次は、アイドルになってワイルドなことを言ってみた。「ワイルドだろぉ?」って聞いたらお客さんにウケた。次のライブはワイルド一本でやってみた。衣装も変えて、ワイルドっぽいことを言ったらドカンとウケた。そんな感じでタンタンタンッ!といきましたね。

 

ダンディ:すごいじゃん、天才だね。

 

スギちゃん:その頃は、人の意見を全部聞き入れていたんです。それまでは「何言ってるんだ、俺の発想が正しいんだ」って突っぱねてたけど、人の意見をガンガン取り入れて。「前髪をワイルドっぽくしたら?」と言われたら、次の日から前髪を作って。「服装を変えたほうがいいんじゃない?」って言われたら、古着屋に行って。ノースリーブのGジャンを見つけて着たら、うまくいって。人の意見を全部取り入れて、この形になったんです。

 

──それって嫌な言い方になりますが……。

 

スギちゃん:(すごい速さで)やめてください!

 

ダンディ:自分のものがひとつも入ってないってことだよね?

 

スギちゃん:確かに槍をクネクネ曲げましたけど(笑)。でも、そうしたら固くて鋭い槍ができたんですよ! 良い鍛冶屋さんが意見してくれたんでしょうね。私は「これでいける!」と思ってブッ刺してましたけど、「そうじゃない。ちょっと貸してみろ」って曲げてくれて。それからはうまくいきました。

 

 

──以前は突っぱねていたのに、人の意見を聞き入れるようになったのはなぜですか?

 

スギちゃん:前はコンビだったんですよ。コンビ時代は相方の言うことも「何言ってんだ」って突っぱねるのが根付いちゃってたんですけど。でもピンで1年やってみて、耳を傾けることを覚えたんですね。次の一手がないし、自分に限界を感じて不安になるし。それでちょうどその時期、人の言葉を聞くのもいいなと思い始めていたんです。

 

──そして2012年に『R-1ぐらんぷり』で準優勝。大ブレイクしました。

 

スギちゃん:あのタイミングじゃないとダメでしたね。あれを逃していたらと思うと、ゾッとしますもん。1年前でも1年後でもダメでした。

 

──1年前でもダメだったんですか?

 

スギちゃん:2011年は東日本大震災があったでしょう? 自粛ムードでしたから。「震災1年後の暗いムードの中に、イカレたデニムのヤツが現われた。みんなが元気をもらって明るくなった」って誰かが書いてくれたんですよ。「押し付けることもなく、馬鹿なことやって『ワイルドだろぉ?』って聞いてくる」みたいなね。

 

ダンディ:この人、いい意見はすぐ受け入れるんですよ。

 

 

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