先週、「ニュートン」編集部と「ムー」編集部との“知的な”やりとりがTwitter上で取り交わされ、ウェブを中心に話題となりました。いまさら便乗商法! というわけではないのですがGetNavi編集部は、一連のやり取りの詳細を改めて聞きにムー編集部を直撃! 三上丈晴編集長が対応してくれました。
「ニュートンは錬金術師で、オカルティストだと信じております」という切れ味ある回答は誰によるものだったのか? というのは濁されましたが、ニュートン編集部とは旧知の仲だったことなどが明らかに。
でも、自らを「エンタメ雑誌」と語るムーだけあって、もてなしも半端ない! いつの間にか、人工重力装置の話やSTAP細胞のこと、などなど怒濤トーク。むしろ、こっちの話のほうが“ムー”らしかったので、ダイジェストをQ&A形式でまとめました。
「ムーの世界観」を味わいたい方はぜひご一読を!
ムー公式サイト「ムーPLUS」 http://gakkenmu.jp/
ムーTwitterアカウント https://twitter.com/mu_gakken
ムーはあくまでエンタメ雑誌であり、常にマイノリティの味方である
Q:「ニュートン」編集部との一連のやりとりは、編集長自ら切り返したという噂ですが、どなたのものだったのですか?
三上丈晴編集長:……秘密です……。
Q:ニュートン編集部とはもとから知り合いなんですか?
三上編集長:(Twitterの中の方は知らないけど)知り合いというか、イベントなどでご一緒に登壇したことがあります。
Q:そういったイベントは盛り上がるんですか?
三上編集長:実に盛り上がりましたね! ニュートンはツチノコとかネッシーなどのムー的なものは扱いませんから、ムーとは対極にあるように見える。みなさん、マイクバトル的なものを期待しているんでしょう。
Q:改めて、「ムー」と「ニュートン」の違いってなんですか?
三上編集長:ニュートンは「科学雑誌」、ムーは「スーパーミステリーマガジン」ですね。
Q:スーパーミステリーマガジン……普通の人にもわかるように説明すると?
三上編集長:世の中のありとあらゆる現象を扱う。科学もオカルトもUMAもツチノコも古代文明も。ただ、そういった“あやしいもの”をくくる言葉がないんだよね。あえて表現すると“ムー的”な。まじめな言葉でジャンルを定めるなら哲学、ときには科学も扱うってところでしょうか。
Q:ムーで科学を扱うときのスタンスは?
三上編集長:M理論だね。
Q:えむりろん?
三上編集長:この「M」は、色々な意味をもたせるために「M」とされていますが、個人的にはムーの「M」って意味も含めたい。
Q:えっと。。。
三上編集長:ちなみに、一般誌の中でM理論を世間に先駆けて大々的に特集したのはムーなんです。
(あとで調べた注釈:この世を構成する究極の物質はひも(一次元)ではなく、膜(二次元)であるというもの。三上編集長曰く、「詳しくはWikipediaで」)
Q:つまり、最先端の科学分野も先陣を切って紹介すると?
三上編集長:STAP細胞もミステリーですね。ムーは常にマイノリティの味方。ありとあらゆる事象を扱うということは、ありとあらゆる仮説も扱うということ。そして、ムーはあくまでエンタメ雑誌であって、学術雑誌ではない。
例えばだけど、重力があると空間が歪む。重力があるから空間が曲がるということは、重力じゃなきゃ空間は曲がらないのか、という発想になる。空間を曲げるのに重力は本当に必要なのか? 重量がない状態で空間を歪ませることが可能であるか?
つまり、重力以外の力、例えば電磁気力によって空間を歪ませることができないものか? 空間が歪むということは、重力が発生するということだから、電磁気によって重力を人工的に生み出すことができる。つまり重力制御が可能になるわけです。
次に、重力制御ができれば…
(あと10分近く、重力制御の熱弁がなされた)
Q:ムーの中の人はどこまで信じて書いているんですか?
三上編集長:「信じて」は宗教の領域だよね。信じてしまったらそこで終わり。その先にあるものを、実証し続けていかないといけないというスタンス。逆に言うと、「基本的に懐疑的なスタンスを保ちながら企画を考えている」といってもいいかも。
Q:最近、物販に力を入れてますよね。誰かの陰謀ですか?
三上編集長:世界征服のためですね。各国の要人に使っていただければ世も末といえるでしょう。
以上が主なやりとり。一応、「近々の世界滅亡はいつですか?」といった質問も用意したのですが、「それは秘密です」とのこと。この、全然噛み合ってない問答、ムー的な“怪しさ”をプンプン感じたインタビューですが、いつかリベンジしたいところです。