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2021/5/3 20:15

特撮ファン歓喜の「ウルトラマンのサブスク」超個人的に観てほしい名作&迷作3選

映画『シン・ウルトラマン』公開を控えるウルトラマン55周年、円谷プロによる公式定額制デジタル・プラットフォーム・サービス「TSUBURAYA IMAGINATION(ツブラヤ イマジネーション)」がスタートしました。

 

 

動画見放題サービスを軸にした、通称“ウルトラ”サブスク。ウルトラマンシリーズ約1,200エピソードが見放題となるスタンダードプランは月額500円(税込550円)と、ライトユーザーにもやさしい価格設定です。

 

そのサービス発表&配信開始となった2021年3月17日、多くの円谷ファン・特撮ファンが動画の見放題ラインナップに歓喜。「こんなのまであるのか!」という驚きの声が多く聞かれました。筆者もそんな中の一人だったりして……。

 

他にはないレア作品をまとめて観られる最高の機会に

55年にわたり幅広い世代に親しまれる『ウルトラQ』『ウルトラマン』から、最新作『ウルトラマンZ』まで、テレビシリーズ・映画・ビデオ作品などを取りそろえる「TSUBURAYA IMAGINATION」。

 

 

名作だらけのウルトラマンシリーズの有名どころが網羅されていることは大前提として、ここでは同サービスのスタンダードプランで観られるものの中から「他のサブスクではなかなか観られない」個人的名作(あるいは迷作)ベスト3を紹介したいと思います。

 

3位『ウルトラファイト』(テレビシリーズ/1970~71年放送)

 

ウルトラマンと怪獣との戦闘シーンだけを、実況ナレーションをつけて放送した異色のテレビ5分番組。シリーズ初期は『ウルトラマン』『ウルトラセブン』の劇中シーンを再利用した内容でしたが、話数を重ねるにつれ中期以降は次第と新撮エピソードに。その超低予算感漂うチープさはある意味必見で……巨大さのまったく感じられない怪獣プロレス、どんどんクタクタに劣化していく着ぐるみなど、初見の方は衝撃を受けること間違いなし。全196話。

 

2位『アンドロメロス』(テレビシリーズ/1983年放送)

 

ウルトラマンのテレビシリーズが途絶えていた時代に放送された外伝的作品で、こちらも尺が短め(10分枠)の番組。コスモテクターとよばれる鎧を身につけたウルトラ戦士たちと、過去の怪獣・宇宙人がパワーアップした姿で登場します。水木一郎が「♪アンドロメロォス~ メロォス~ メロォス~」と歌う主題歌(これが妙に耳に残る)だけは知っていたのですが、作品の特殊な立ち位置から観られる機会が少なく、見放題配信は非常にありがたい。全45話。

 

1位『ウルトラマン超闘士激伝』(OVA/1996年発売)

 

鎧を身につけたウルトラ戦士その2。実はアニメ版も昔からけっこう作られているウルトラマンシリーズですが、こちらはOVAとして販売されていた一本です。原案:瑳川 竜(『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』でも有名な三条 陸の別名義)による熱いストーリーは、言わば「修行したウルトラマンたちによる天下一武道会」。頭身がアニメ向きにデフォルメされたウルトラマンたちが熱いバトルを繰り広げます。キャストがかなり豪華なこともあり、アニメファンにも一見の価値あり。OVAの1話のみですが、続きもののテレビシリーズでもガッツリ観てみたかったと思わせる内容です。

 

『ウルトラマン超闘士激伝』は1990年代中期にガシャポン・カードダス・漫画を中心に展開されたシリーズで、30代後半の筆者はそのドンピシャ世代。しかしOVAは当時テレビ放送されなかったことから、やはり今回初めて観ることができました。なにげに「TSUBURAYA IMAGINATION」のPV(※当記事の冒頭に掲載)にも一瞬映っていることから、実はこのサブスクの隠れた目玉作品なのかも?

 

年額19,800円の異例「プレミアムプラン」も

魅力的な作品ラインナップをそろえる「TSUBURAYA IMAGINATION」。TSUBURAYAアカウントとdアカウントを取得すれば、ドコモ以外の携帯電話キャリアからでも利用できます。

 

なお、同サービスでは月額500円(税込550円)のスタンダードプランのほかに、年額19,800円(税込21,780円)のプレミアムプランを用意したことも話題になりました。両者の違いはおもに「見放題で楽しめる作品数」となっており、プレミアムプランでは『怪奇大作戦』『マイティジャック』『ジャンボーグA』『ミラーマン』など、ウルトラマンシリーズ以外を含む円谷作品の約500エピソードも見放題作品に追加されます。

 

このほか、同サービスにはウルトラマン関連イベントのチケット先行予約など「ファンクラブ」としての機能もあるため、プレミアムプラン会員はその中でもっとも優遇されるという位置づけも大きいようです。

 

使い勝手はやや特殊も、今後の展開に期待

「TSUBURAYA IMAGINATION」は、専用のアプリではなくWEBブラウザベースで作られているのが特徴的です。つまり一般的な動画サブスク(見放題サービス)とは異なり、PC、スマホのChromeやSafariでブックマークに入れておき観るといった使い方に。

 

また動画の視聴画面では、これから観たい作品を「お気に入り」リストに追加する際に、1シリーズ(1番組)ごとではなく、1エピソード(1話)単位でリストに入れるという作りも普通のサブスクと違ってクセが強め。今後はこのあたりが万人向けに使いやすく改善されていけばうれしいところです。

 

特撮もののサブスクといえば、東映が先行している“TTFC”こと「東映特撮ファンクラブ」(月額960円/税込)も仮面ライダー、スーパー戦隊ファンにかなり支持されているようです。平成末期~令和にかけてウルトラマンシリーズが再び注目を集めるなか、“TTFC”に近い性質のサービスが円谷プロで始まったのは必然という気も。『シン・ウルトラマン』の公開も含めて2021年の飛躍を期待したいと思います。

 

(C)円谷プロ