仕掛けられたトリックをやられる前にやり返す痛快コメディ・ミステリー『探偵が早すぎる』が、2018年の連続ドラマ、2019年末のスペシャルドラマに続き、三度目の映像化。W主演の滝藤賢一さんと広瀬アリスさんが、劇中の関係を彷彿とさせる楽しい掛け合いで最新シリーズ『探偵が早すぎる ~春のトリック返し祭り~』(4月14日スタート 読売テレビ・日本テレビ系 毎週木曜23:59~)の見どころを語ってくれた。
【滝藤賢一さん、広瀬アリスさんの撮りおろし写真】
ゲストの方にも思う存分、遊んでほしいですね(滝藤)
──まず、シーズン2が決まった時の率直な感想からお願いします。
滝藤 うれしかったですね。この『探偵が早すぎる』というドラマはやりたい放題やらせてくれる、私にとってご褒美のような作品ですから。
広瀬 撮影は規則正しい生活はできないことも多いし、大変なこともあるんですけど、『探偵が早すぎる』はふざけて、大笑いして、スッキリして帰る感じなので。またそんな楽しい日々が送れると思うと、ゾクゾクしています。何より続編ってそうそうできることじゃないので、素直にありがたいと思っています。
滝藤 なぜシーズン2ができるのか、不思議でしょうがないです。主演でこんなことを言うのもなんですが、そんなに人気あったんかなぁこのドラマ(笑)。
広瀬 アハハハ(笑)。
滝藤 プレッシャーも全く感じておりませんので、伸び伸び楽しみながらやらせていただいております。
──シーズン1やスペシャルの撮影を振り返って、印象に残っていることは?
滝藤 一番笑いが止まらなくて涙流して笑ったのは、夏祭りのシーンで、“吹き戻し(ピロピロ笛)”のおもちゃをアリスの顔に当て続けた時だなぁ。
広瀬 あのシーン、一番NG出した気がします。
滝藤 あとはいきなり「ウーパールーパー」って言ってみたり。
広瀬 ……振り返ってみると、めちゃくちゃなことばかりですね(笑)。
滝藤 本当だよな。こんなぶっ飛びまくっている広瀬アリスは他にないもんね。
広瀬 兄が『探偵が早すぎる』を観て、私がずっとふざけているシーンが気に入ったみたいで。わざわざ動画を撮って、送ってきたんです。兄の楽しそうな笑い声入りで(笑)。いまだに時々、観返してるみたいなんです。
滝藤 (笑)。でもそれ、うれしいよね。
広瀬 そうですね、家族が喜んでくれたのはよかったと思いました。
滝藤 事務所には注意されたけど。
広瀬 自分を解放し過ぎだって(笑)。ただ、あれから4、5年経ちますし、今回は大人として、うまくギリギリを攻めていけたらいいなと思ってます。
滝藤 まぁ、そうはさせませんけどね。
──シーズン2はどんな作品になりそうですか?
広瀬 台本を読む限り、テイストは大きく変わらないと思います。相変わらず、ずーっとふざけてますし(笑)。
滝藤 僕らが今まで作り上げたアドリブが、既に台本に反映されていて。ああ、これはもうふざけていいんだって確信しました(笑)。ゲストの方々にも思う存分遊んでいただき、我々とのセッションを楽しんでもらえたらうれしいです。
広瀬 私たちを見て、引かないでほしいですよね。
滝藤 それはそれで気持ちい良いけどな(笑)。
大人になった一華の、ラブシーンも見どころです(広瀬)
──犯罪防御率100%だが偏屈な性格の探偵・千曲川(滝藤)と、再び彼に護衛してもらうことになる一華(広瀬)。改めて2人をどう演じようと考えていますか?
滝藤 スペシャルはこれでもかというくらい、ちょけまくったので、今回はちょっとかっこいい千曲川も見せられたらいいなと。
広瀬 それは壊していこうと思います。
滝藤 でしょうね。これでもかというくらいぶっ壊されると思います(笑)。
──先ほど話に出て来た“吹き戻し”のような小道具は滝藤さん自ら発注していると聞きましたが、今回も小道具を発注されたんですか?
滝藤 もちろんです!
広瀬 持ち道具のスタッフさんと連絡先交換して、個人的にやりとりしてるらしくて。
滝藤 毎日のように連絡してます(笑)。もはや、小道具とアリスのツッコミなしでは千曲川は成立しませんから。何をやっても全てアリスが拾ってくれるので、安心してボケまくってます。
──広瀬さんは一華をどう演じようと考えていますか?
広瀬 シーズン2の一華は社会人になっているので。今までと違う一面も出せたらいいなと思っています。
滝藤 あのおてんば娘だったアリスが、この3年で素敵な女性になられて……ドキドキしましたよ。
広瀬 親戚のおじちゃんですか(笑)。
滝藤 イケメンといいムードになるシーンもあるでしょうし。
広瀬 そうなんですよ、恋愛のシーンが今回多くて。
滝藤 ……オレも、あるかもよ。
広瀬 ないですよ。今のうちハッキリ言っときますけど、ないです!(笑)
──実際、千曲川や一華みたいな人をどう思いますか?
滝藤 一華はとても魅力的な女性ですよね。惹かれます。
広瀬 ちょっと意外ですね。
滝藤 正直で分かりやすい(笑)。正義感の強いところも、メンタル強そうに見えてとても繊細だったりするところも、フォークとナイフの使い方がパーフェクトなところも、とにかく興味深い女性です。
──アリスさんに通じる部分もありますか?
滝藤 もはやアリスなんじゃないのってぐらい重なるところは多いですよ。
広瀬 確かに、ウソついてもすぐバレるんですよ、私。
滝藤 なんか、そんな感じするわ(笑)。
広瀬 でも滝藤さんも、千曲川さんと似てると思います。ちょっと種類は違うけど、2人とも変わり者ですし(笑)。あと、たまに見せる少年っぽいところとか。
滝藤 あー、なるほどな。
広瀬 通じるところがあると思います。だから私、千曲川さんとも仲良くなれる気がしていて。大事なことからどうでもいいことまで、いろんなこと言い合えそうです。
──探偵と依頼人という立場を抜きにして、千曲川と一華の距離感をどう捉えていますか?
広瀬 私、家族にしか見えなくて。
滝藤 そうかもしれないね。千曲川は何かに付けて一華の家で食事をご馳走になっているし。側から見たらもう家族ですよ。
──父親と娘みたいな感じですか?
滝藤 見た目はそうだけど、精神年齢は兄妹に近いかもしれないですね。けんかばかりしている子どもを、家政婦の橋田(水野美紀)が母親のように温かく見守っている感じですかね。千曲川は、その関係性に居心地の良さを感じているような気がします。
植物好きとして、見たことないような花を咲かせる木を植えたい(滝藤)
──ロケが多い『探偵が早すぎる』の撮影ですが、個人的なロケの必需品はありますか?
滝藤 ガスコンロですね。今年に入ってから極寒の撮影が続いたので、温かいもの食べないと体調を崩すかもしれないという危機感を感じまして。山の中のロケセットで毎日料理してました。
広瀬 せっかくだから、何か作ってほしいです。
滝藤 もう、ぜひぜひ。
広瀬 じゃ、お肉持っていこ♪ ほかにも焼いてほしいもの、持ってっていいですか?
滝藤 焼いて、勝手に。ガスコンロ置いとくから。
広瀬 焼きそばや豚汁もいいですね。
滝藤 最高! ウチのマネージャーさんにオーダーしたら何でも作ってくれますよ。アリスは何か持ち歩いてるもの、ある?
広瀬 汗拭きシートですね。私がやたらと汗を拭きたがるのを知ってるから、マネージャーさんやスタイリストさん、メイクさんも持っててくれて。もう、すぐ拭けます(笑)。
滝藤 冬も使うの?
広瀬 使います。だからドラッグストアで不思議な目で見られて(笑)。冬は商品も少ないから、お気に入りのがなかったりするんです。
──では、プライベートで使っている、オススメのアイテムはありますか?
滝藤 マッサージガンかな。アタッチメントを付け替えるだけで、足の裏から首まで、いろいろ使えたりするんで。必ず持ち歩いてますね。
広瀬 私も使います。なんか疲労が分散されて、筋肉が柔らかくなるみたいで。
滝藤 いいよね? すごく気持ちいいんですよ。
広瀬 私は脚用のEMS運動器ですね。ヒールを履く役だった時、足裏が痛かったり重かったりしたので買ったんです。これはマットに足を乗せれば勝手に動いてくれるから、テレビを観ながらできて。
滝藤 シックスパッドみたいなもの?
広瀬 そういったものの脚バージョンです。最近、防水のEMSを見つけたから、それも買っちゃいました!
──お話を聞いていると、2人とも健康グッズや疲労回復グッズが好きなんですか?
滝藤 疲れが溜まってますからね。休みがないんですよ、僕たち売れっ子なんで(笑)。そうだ、アリス、足のマッサージ、いいとこ知らない?
広瀬 知ってます。全身、めっちゃ痛いとこ。
滝藤 いや、痛いとかじゃなく(笑)。
広瀬 でも、本当にほぐれるんですよ。
滝藤 じゃ今度、紹介して。
──体のケアグッズ以外で今、欲しいなと思っているものはありますか?
滝藤 家具が欲しいですね。
広瀬 私もダイニングテーブル欲しいです。
滝藤 ネットで探すの? 店行くの?
広瀬 ネットでいろいろ見てから、お店に行きます。
滝藤 そうなんだ。“うお! かっこいい”と思うのは、めちゃくちゃ高いんだよ。
広瀬 探せば全然、ありますよ。私は家の中に曲線が欲しくて、白の丸いダイニングテーブルを探しています。
滝藤 丸いテーブルいいよねぇ。憧れるわ。あと、僕は木かな。日本の庭木や街路樹も素晴らしいけど、海外の見たことないような花を咲かせる木を植えたいんですよ。そして見事な枝ぶりに仕立てたい。休みがあればヤバい木を探しに方々に飛び回っております。
広瀬 植物オタクの滝藤さんらしいですね(笑)。
連続ドラマ『探偵が早すぎる ~春のトリック返し祭り~』
2022年4月14日スタート 読売テレビ・日本テレビ系 (木)後11・59~
(STAFF&CAST)
原作:井上真偽「探偵が早すぎる」(講談社タイガ)
脚本:宇田学
演出:瑠東東一郎、湯浅弘章、本田隆一ほか
出演:滝藤賢一、広瀬アリス、萩原利久、塩野瑛久、木下彩音、新條由芽、和田正人、MEGUMI、ソニン、永野宗典、宮崎美子、水野美紀ほか
(STORY)
莫大な遺産を相続した一華(広瀬アリス)だが、自由に引き出すことができず、相変わらず家政婦の橋田(水野美紀)と生活を続けていた。一方、犯罪を未然に防ぐ敏腕探偵・千曲川(滝藤賢一)は美津山財閥の会長・秋菜(宮崎美子)から依頼を受ける。秋菜は2人の孫に遺産を相続させたいと考えていたが、息子や娘たちはそれを面白く思っていないらしい。そんなある日、なぜか橋田が一華を美津山邸に連れてきて……。
撮影/干川 修 取材・文/小山智久