演劇、文筆、俳優とさまざまなジャンルでマルチに活躍する松尾スズキさんが、生誕60年の節目に初の個展「松尾スズキの芸術ぽぽぽい」を開催。幼少期より絵を嗜んできた彼が魅せるアートの世界。さらに会期中には伝説のひとり芝居「生きちゃってどうすんだ」の上映会や、同年代の演劇人とのトークセッションなどスペシャルな企画もめじろ押し。そこで今回はGetNavi web独占で作品の一部を紹介いただくとともに、絵に対する想いもたっぷりと語っていただいた。
【松尾スズキさん撮り下ろし写真】
絵は僕のすべての活動の原点
──初めに、今回個展を初開催することになった経緯を教えていただけますでしょうか?
松尾 きっかけはコロナ禍でした。緊急事態宣言が出されたことで、することがなくなってしまったんですよね。体は元気なのにずっと部屋の中にいましたし、“暇”というのは心を殺してしまうので、それで、殺風景な部屋が気になり始めたこともあり、部屋に飾る絵を描こうと思ったんです。描きかけの絵が自分の部屋にあることを思い出し、そこにはヘンテコな漫画みたいな絵が描かれていたんですが(笑)、それを塗りつぶして創作したのが、チラシにも載っているイラスト(※1)です。そしたら、どんどん絵を描くのが楽しくなっていきましてね。いくつか描いてはメールマガジンなどで発表していたのですが、事務所の社長から「それだけあるなら個展をやりましょう」と提案され、それで今回開催する流れになりました。会場は小さいところでよかったんです。でも、どうせなら還暦祝いのイベントを絡めたり、トークショーなんかも一緒にやったらいいんじゃないかという話になり、気づいたらスパイラルホールなんていう大きな会場になっていました(笑)。
──松尾さんは作家、演出家、俳優、映画監督、エッセイストなど、いくつもの顔をお持ちですが、イラストを描くことはご自身にとってどんな位置づけなのでしょう?
松尾 絵は物心ついた頃から描いていました。といっても、落書き程度のものですけどね。漫画が好きだったので、いろんなキャラクターの模写から始まり、ウルトラマンの怪獣なんかも描いたりして。小学生の頃からコマ割りした漫画も描いていましたね。そうやって、キャラクターたちにセリフを言わせたり、演出をつけたりという作業は、のちの演劇活動に繋がっていると言えます。映画を撮り始めたのも、知り合いの監督から、「松尾さんは漫画を描いていたんだから、カット割りもできますよ」という言葉に背中を押してもらったからなんです。ですから、絵は僕の原点とも言えますね。
──大学は芸術学部に進学されていますが、どういった経緯で演劇活動を始めることになったのですか?
松尾 上京して印刷会社でサラリーマンをしていたんです。でも、長続きしなくて。漫画の持ち込みなんかもしていたんですが、編集者に「よく分からない」と言われ(苦笑)、僕のストーリーはダメなんだなと思ったんです。それで、学生演劇をしていたこともあり、劇団を作ってもう一度演劇に懸けてみようと思い、大人計画を旗揚げしました。その頃、ちょっとだけ絵とは断絶していましたね。ただ、落書きだけは好きで、ずっと続けていました。今でも僕の台本は落書きだらけですよ。演出を考えている振りをして、俳優の似顔絵を描いていたりして(笑)。時には、そこからアイデアが浮かぶこともありますしね。
──また、プロフィールを拝見すると影響を受けた作家として赤塚不二夫さんを挙げていらっしゃいますね。
松尾 ええ。僕は赤塚さんのドタバタコメディも好きなんですが、キャラクターの身体性に惹かれるんです。イヤミの《シェー》とか、爆発して首だけ飛んでいくような描写とか。残酷なんだけど、どこかかわいらしさがあるのがよくて。とはいえ、赤塚さんに限らず、モンキー・パンチさんや松本零士さんも好きで、いろんな漫画に影響を受けていますけどね。
──では、画家で影響を受けた方はいらっしゃいますか?
松尾 僕が美大生だった頃、ちょうど横尾忠則さんがファインアート宣言をしたんです。それまでポスターを描いている人だという認識だったのに、絵を見たらすごく発想が入り乱れていて。カオスで。まるで“宇宙”のような表現だと感じたんですね。そのインパクトが大きくて、よく真似をしてコラージュ作品を造ったりしていましたね。
──今回の個展でもその影響を受けた作品が見られるのでしょうか?
松尾 (影響を)受けたいなぁとは思うんですけど、横尾さんのようなしっかりした絵が僕には描けませんからね(笑)。僕は僕で、漫画と絵画の中間みたいな世界で攻めようかなと思っています。
──ちなみに、イラストを描く際はいつも物語や完成形をイメージされているのでしょうか?
松尾 そこはまさに横尾さんの影響と言いますか、アドリブで描くことがほとんどですね。一箇所を描き始め、周囲にできたスペースにどんな続きを描いていこうかなという感じで。最初に入念なスケッチをして仕上げていくことができないんです。
──では、絵画だからこそ伝えられるものにはどんなことがあると思いますか?
松尾 自由に物語を想像できる余白があることじゃないでしょうか。というのも、僕は背景や風景にはあまり興味がないんです。イラストで描いているキャラクターたちも、自分がこれまで書いてきた物語をどこかしらベースにしつつ、そこに登場しなかった架空の人物や生き物などをテーマにして表現していることが多くて。ですからお客さんにも、キャラクターたちがどんなバックボーンや物語を背負っているのかということを自由にイメージしながら見てもらいたいんですね。それが一枚絵の強みだとも思っていますから。
──とはいえ、今回の展覧会では松尾さん自身による音声ガイドもあります。
松尾 そうなんですよね。どうしましょうかね。適当な嘘ばっかり言おうかな、なんて思っています(笑)。絵についての説明とか、解説するようなことが本当に何もないので(笑)。
──嘘の解説というのもむしろすごく興味をそそります(笑)。そんなお話をうかがった後で聞くのも野暮ですが、今回のインタビューに際して、掲載用にご提供いただいた3点のイラストについて少しだけお話をいただけますか?
松尾 メインのイラスト(※1)は自分なりの屏風を表現してみたかったんです。もし自分が屏風を描くなら、まず雲は外せないだろうなというところからスタートしました。
──雲がお好きということですか?
松尾 好きですね。以前、舞台の美術セットにも自分が描いた雲を飾ったことがあります。日本画や屏風絵を見ていると、ヒュ〜っとした雲のような絵がよく描かれていますよね。あれが実際に雲なのか、それとも風を表現したものなのかは分かりませんが、あの様式化された感じが面白いなと思っていて。それで自分の作品にもよく雲を登場させたりしているんです。今回の絵に登場させているのも、雲のようであり、煙のようでもあるので、ご覧になった方が自由に想像していただければと思います。
──3人の女学生が登場しているイラスト(※2)はいろんなストーリーを想起させられます。
松尾 これは以前、自分が撮った映像作品の中に女の子たちが逃げているシーンがあり、それを見ながら勝手に描いた絵ですね。最初に3人の子を描き、何から逃げてるんだろうと考え、“そうだ、おばけを描こう”と思って(笑)。これに限らず、僕の絵にはよくモンスターが登場します(笑)。
──また、先ほど「背景にあまり関心がない」というお話がありましたが、もう一点のイラスト(※3)は背景が細かく描き込まれています。
松尾 “キング・クリムゾンを見せつけているこの女性は一体何なんだ!?”という感じですよね(笑)。この絵は、昔見た日本画の絵はがきの構図を借りて描いたものなんです。それがずっと頭の中に残っていたんですよね。そうしたら、先日たまたま観に行った甲斐庄楠音さんという日本画家の個展にまさにその絵があったんです。“俺はこの人の絵に感化されていたんだ”と偶然の再会にすごく驚きました。もちろん、その絵ではキング・クリムゾンを見せつけていませんでしたけどね(笑)。
──普段からよく美術展や美術館は行かれるんですか?
松尾 行きますね。雑食なので何でも見ますよ。浮世絵も好きですし、西洋の油絵も見ます。少し前はデイヴィッド・ホックニー展にも行きました。好んで見るのは、様式化されたような絵ではなく、作家がどういう眼鏡で物事を見ているのかがこちら側にも伝わってくるような作品が多いですね。“この絵を描く数秒前に、この作家に一体何があったんだろう?”とストーリーを感じさせられる絵。ですから、抽象画はあまり見ないです。ただ、今回の展覧会に向けて、一枚ぐらいは描いてみてもいいかなと、漠然と思っています。よくホテルの壁に飾ってあるようなやつを(笑)。
60歳を迎え、チェーホフを手にしつつ、下衆なネット記事も変わらず読んでいます(笑)
──展覧会の期間中にはトークイベントも開催されます。ゲストの片桐はいりさん(12月13日)やKERAさん(ケラリーノ・サンドロヴィッチ/14日)とのトークセッションはどのような内容を予定されているのでしょう?
松尾 これはどこまで話していいのか分かりませんが……今のところほぼ白紙です(笑)。ただ、お2人とも同じ還暦仲間ですし、歳をとった者たちが陥りがちなノスタルジックな会になるんじゃないかなっていう気はしていますね(笑)。20代の頃からの知り合いですから、当時の僕たちのことを知らない人に向けた話もできたらなって。
──それぞれどんな話題が生まれるのかとても興味があります。
松尾 はいりさんはストイックなイメージがありますけど、人生を楽しんでいる方という印象もありますよね。生まれ育った街の映画館で今もたまに“もぎり”をされていたり。それに、常識人でありながら、表現に対してはある種の厳しさをきっとお持ちだと思うんです。じゃないと、あれほど面白いお芝居はできませんから。今はダンス公演に出たりといろんな挑戦もされているので、これからどのような方向性を考えているのかも聞いてみたいです。
──KERAさんについては?
松尾 どうしてあんなにいっぱい新作を書くんだろうっていうのは聞いてみたいですね(笑)。だって書きすぎじゃないですか? 僕はもう、あそこまで書けないですよ(笑)。それとやっぱり笑いについては話してみたいです。あと、KERAさんと一緒に歌うのも初めての経験なので楽しみにしています。
──なお、トークセッションの最終日(15日)には池津祥子さんと伊勢志摩さんが立会人で、劇団員が選ぶ、松尾さんの10大事件を語る企画もあります。自選と多選では事件の重大さが異なるでしょうから、どんなものが飛び出すのか期待してしまいます。
松尾 あの2人は本当に空気を読まない発言をするから恐ろしいんですよ。何を聞かれるのかと戦々恐々としていますので、そんな狼狽する松尾の姿をぜひお楽しみください(笑)。
──(笑)。また、10年前に開催したひとり芝居『生きちゃってどうすんだ』の上映に合わせて、江口のりこさん(12月11日)と、宮藤官九郎さん(12日)とのスペシャルトークも行われます。
松尾 宮藤は大人計画の中で一番しゃべれる人間なので呼びました(笑)。多分、この頃の僕は疲れ切っていると思いますから(笑)。宮藤とこうしてトークショーするのは、同じくスパイラルホールで開催した5年前の『30祭(SANJUSSAI)』(松尾スズキ+大人計画の30周年イベント)以来になるので楽しみですね。江口さんについては、お会いするたびに「『生きちゃってどうすんだ』をまたやらないですか?」と尋ねてこられるんです。ですから、どこがそんなに好きなのかを聞いてみたいなと(笑)。それに昨年の舞台『ツダマンの世界』にも出ていただきましたけど、コロナ禍で食事にも行けなかったので、この機会にお互いの劇団の話なんかもできればいいなと思っています。
──今回の『生きちゃってどうすんだ』の上映もファンにとってはうれしい企画になっていますね。
松尾 これは社長のアイデアです。もともとこのひとり芝居は、当時あがた森魚さんが一人で日本中をツアーしているドキュメンタリーを見たのがきっかけで。その身軽さみたいなところに憧れて、50歳になった時に自分も一人でやってみようと思ったんですよね。でも欲張りすぎて、一人なのに2時間近い作品になってしまって。本当くたびれて“二度とやるまい”と思ったので、その意味でも貴重な映像だと言えます(笑)。
──その『生きちゃってどうすんだ』から約10年が経ちましたが、50歳から60歳になり、ご自身の中で作品の変化を感じることはありますか?
松尾 以前は、自分のやりたいことばかりをやっていればいいという思いで生きていましたけど、お客さんが自分に対して何を望んでいるのかをより考えるようになりましたね。やはり、お客さんありきの世界ですから。今回の個展の作品数についても、関係者の中には「50点もあれば十分だと思いますよ」と言ってくれる方もいるんです。でも、もし自分が客の立場だったらもっと多くの絵を見たいと思うはずで。そもそも私はプロの画家ではありませんから、それなら量をお見せするしかない。そういった“お客さんの視点”で物事をよく考えるようになりましたね。
──そう思うようになったのは、何かきっかけがあったのでしょうか?
松尾 やはり一人で芝居をしてみて、人前で表現することの厳しさを身に沁みて感じたというのがあります。また、Bunkamuraシアターコクーンで芝居を上演することが増えていき、同劇場の芸術監督にもなり、自分の中で“商業演劇をやっているんだ”という意識が強くなってきたのもあります。そもそも大人計画だってチケットを売っている以上、商業演劇になるわけで。そうした意識の変化は日増しに感じるようになりました。もしかしたら、またいつか昔みたいな傲慢な人間に戻るのかもしれませんが、今はそういうモードになっています。
──では、還暦を迎えられたことで心境の変化はありますか?
松尾 昔は60歳ってすごく大人だなと思っていましたけど、自分を見返してみるとダメだなって感じることばかりです(笑)。ダメっていうか、両親を見送り、喪主も務めて、その意味では大人の振る舞いができたかなと思うところもありますが、いよいよすがるものが何もない中で、いまだにふわふわしてしまっていて。“これでいいのか……”という思いはあります。それで、最近は自分の中で何かが変わろうとしているのか、チェーホフとかを読み始めたりして(笑)。その一方で、ネットのしょうもないニュースとかを相変わらず読んじゃうんです。これを読まずにいられたらもっと大人になれるのかなって思ったりしながら(笑)。先日も、新幹線で岡山から戻って来る時に、手持ち無沙汰で下衆いネット記事を読んでいたんですね。そしたら、姫路からずっと隣に別の乗客が座っていて、勝手にその視線を感じて、“俺が下衆な記事を読む、この自由な時間を奪うんじゃねえ!”と思ったりしていました(笑)。60歳になっても、いまだにそうした地面を這いずり回っている感はありますね。でもまあ、これを大人と呼ぶのなら呼べと思いますが(笑)。
──(笑)。また、大人計画としては今年35周年を迎えました。これまでを振り返り、ターニングポイントとなった作品を挙げていただくと……?
松尾 1994年の『愛の罰~生まれつきなら しかたない~』ですね。初めて本多劇場に進出する時に、このままじゃダメだと思ってものすごく稽古をしたんです。普段だと1か月か1か月半のところを2か月以上かけて稽古して。新人しかいなかったので徹底的に練習をして、その公演が結果的に支持されたんですよね。劇団員全員のモチベーションがすごく上がっていたという意味でも、ターニングポイントだったかなと思います。
──では、今改めて再演してみたい作品はありますか?
松尾 『ファンキー!~宇宙は見える所までしかない~』(1996年)はちょっとやってみたいですね。せっかく岸田國士戯曲賞というありがたい賞をいただけた作品ですので、いつか当時とは演出を変えて再演してみたいなと考えています。結構タブーな表現も含まれているのでやりづらいところもあり、だからこそ変えていかないといけない部分もあるんですけどね。
──演劇界での表現の難しさは近年高くなっているのでしょうか?
松尾 今は最高潮なんじゃないでしょうか。演劇は閉じられた空間とはいえ、SNSで拡散されることもありますからね。ただ、僕自身はもう、そこまで過激なものをやりたいとは思わなくなってきていて。言葉の端々が過激であってもしょうがないと思っていますし、それよりもストーリーで人間の本質的なダメさみたいなものを表現できたらなと思っているんです。思考や作風が、表面的な部分じゃなく、深い部分に入り込んでいるのかもしれない。放送禁止用語をことさらに連呼したり、裸の女の人がでてきたりとか、そうしたものはもう一通りやってきたので、もういいかなっていうのもありますしね。
──今回の個展は、そうした“今”の松尾さんの思考の中で生まれた作品が多いだけに、より楽しみが増してきます。
松尾 ありがとうございます。あ、ただ、チラシを見て誤解されている方もいるかもしれませんが、僕が踊るとは思わないでくださいね(笑)。まあ、踊りはしませんが、絵画だけでは自信がないので、あの手この手をやると思います。学生時代に描いていたイラストや、それこそ出版社に持ち込んだ昔の漫画など、これまで世に出したことのないものを全部見せていこうかなと。60歳の還暦には“0歳の干支に戻る”という意味もあるそうですし、この際、一旦自分をすべて白紙に戻すつもりで挑もうと思っていますので、ぜひご期待いただければと。
生誕60周年記念art show「松尾スズキの芸術ぽぽぽい」
●2023年12月8日(金)〜15日(金) 東京/スパイラルホール(スパイラル3F)
https://otonakeikaku.net/2023_matsuo60/
●開催時間:11:00〜17:00
※12月8日(金)は13:00〜20:00
※12月9日(土)・10日(日)は11:00〜20:00
※各日ご入場は閉館の30分前まで
●チケット料金
10月7日(土)より一斉発売
【前売券】
入場券1,900円(税込)
音声ガイド付入場券2,500円(税込)
※未就学児童 無料(日時指定予約必要)
【当日券】
入場券2,000 円(税込)
松尾スズキ50歳、伝説のひとり芝居「生きちゃってどうすんだ」上映+スペシャルトーク
全席指定 各日3,800円(税込)
ゲスト:12月11日/江口のりこ 12日/宮藤官九郎
松尾スズキトークセッション〜生きちゃってどうしよう60〜
全席指定 各日7,500円(税込)
●12月13日「松尾×はいり彼女はもぎり続けた。男はそれをただ見ていた」
【出演】松尾スズキ×片桐はいり 【司会】皆川猿時、猫背椿 【演奏】門司肇(Pf)、河村博司(Gt)
●12月14日「松尾×KERA電気ロッカーは、スピーカーに足を乗せる夢を見る」
【出演】松尾スズキ×ケラリーノ・サンドロヴィッチ 【司会】皆川猿時、猫背椿 【演奏】門司肇(Pf)、河村博司(Gt)
●12月15日「告白、ハンパしちゃってごめん!」劇団員が選ぶ、松尾スズキの10大事件簿 立会人:池津祥子+伊勢志摩
【出演】松尾スズキ×池津祥子×伊勢志摩 ほか 【司会】皆川猿時 【演奏】門司肇(Pf)、河村博司(Gt)
撮影/映美 取材・文/倉田モトキ