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2024/5/16 18:00

「町中華で飲ろうぜ」新レギュラーの清田みくりが、初めての食レポで試行錯誤した経緯を語り尽くす

現在公開中の山下敦弘監督の最新作『水深ゼロメートルから』でメインキャストを務めるなど、映画、ドラマを中心に活躍する俳優の清田みくりさん。今年4月から「町中華で飲ろうぜ」にレギュラー出演している彼女だが、それまでバラエティ経験すら皆無だったという。初めての食レポに試行錯誤した顛末や、山下敦弘作品への思い、今ハマっていることなどを語ってもらった。

 

清田みくり●きよた・みくり…2002年8月20日生まれ。和歌山県出身。2019年、俳優デビュー。主なドラマ出演作に「いだてん~東京オリムピック噺~」(2019/NHK)、「さくらの親子丼2」(2019/フジテレビ系)、「顔だけ先生」(2021/フジテレビ系)、「First Love 初恋」(2022/Netflix)、「クールドジ男子」(2023/テレビ東京系)、「だが、情熱はある」(2023/日本テレビ系)、「Sugar Sugar Honey」(2024/MX)。主な映画出演作に『殺さない彼と死なない彼女』(2019)、『チア男子!!』(2019)、『愛唄 ―約束のナクヒト―』(2019)、『胸が鳴るのは君のせい』(2021)、『野球部に花束を』(2022)、『モダンかアナーキー』(2023)などがある。公式HPInstagram

【清田みくりさん撮り下ろし写真】

 

初めての「町中華で飲ろうぜ」ロケは店主の笑顔で緊張がほぐれた

──今年4月8日の放送回から「町中華で飲ろうぜ」(BS-TBS)にレギュラー出演していますが、どういう経緯で決まったのでしょうか。

 

清田 新メンバーオーディションに参加させていただき、面談とカメラテストを受け、選んでいただきました。

 

──カメラテストは「町中華で飲ろうぜ」を想定したものでしたか?

 

清田 そうです。実際に町中華のお店に行って、瓶ビールを飲んで、料理を食べて。それまでバラエティへの出演経験がなかったので、ハードルが高かったです。

 

──初めての「町中華で飲ろうぜ」ロケはいかがでしたか。

 

清田 神楽坂のお店を2軒回りました。カメラテストのときは1軒で、お料理も1品だったんですが、実際のロケはお料理が各お店で3品ずつ。だからボリュームがすごかったです。お酒も瓶ビールだけじゃなくて、他のお酒も飲みました。

 

──計6品の料理を食べるのは、なかなかの量ですね。「町中華で飲ろうぜ」はオープニングでカメラに語りかけますが、うまくできましたか。

 

清田 役者のお仕事で、正面からカメラを見ることってほぼないので、どのぐらい見たらいいのか難しくて……。お店まで移動するときも、後ろからカメラが付いてくるんですが、振り向き過ぎるのもどうかなとか、いろいろ悩みました。ただ撮る直前に、「本当に緊張してます」というお話をスタッフさんにしたら、「大丈夫。自由にやっていいんだよ」と仰ってくださったので、かなり気持ちが楽になりました。

 

──最初は緊張しているのも視聴者にとっては新鮮ですからね。

 

清田 “初々しさ”が大切ですよね(笑)。

 

──あんまり自分では言わないですけどね(笑)。店主の方との会話はいかがでしたか。

 

清田 1軒目の「宝龍」さんは、初めましてだし、お邪魔させてもらっている身だし、お客さんもいらっしゃったので遠慮がちでした。私が緊張していたのもあって硬さもあったんですが、お話ししているうちに店主の方が笑顔になってくださって。すると私もほぐれてきて、楽しくお話しできました。2軒目の「上海ピーマン」さんはアルコールが入っていたのもあって、1軒目の楽しい気持ちのまま行けたので、最初からリラックスしてお話しできました。

 

レギュラーが決まった瞬間から心の中で食レポをしている

──ロケに臨むにあたって、食べ方や飲み方の練習はしましたか。

 

清田 カメラに向けての食べ方、飲み方は研究しましたし、食レポの練習もしました。というのもカメラテストをしたときに、食べても「おいしい」しか言えなくて。このままでは駄目だと思って。「レギュラーが決まりました」という電話をマネージャーさんからいただいた瞬間から、食事のときは「これはどういう味なんだ」と自問自答しつつ、ずっと心の中で食レポしています(笑)。

 

──例えば「おいしい」以外にどういう表現があるんですか。

 

清田 エビの場合は「ぷりぷりです」とか、熱々の料理を目の前にしたときに「湯気がすごいです」とか(笑)。

 

──食レポの参考にした方はいます?

 

清田 やっぱり「町中華で飲ろうぜ」の先輩方で、高田秋さんと、同じ事務所の坂ノ上茜さんです。お二人とも5年間やってらっしゃっただけあって、とても上手なので勉強になりますが、真似っこにならないように意識しています。

 

──本番はシミュレーション通りにできましたか。

 

清田 食レポの部分は拙いですけど、カメラテストのときよりは成長したんじゃないかと思います。ただ、お店の人とどういうふうに話すとか、カメラに向けてお料理を見せるとかまで頭が回らなくて、想定外のこともあったので焦りました。

 

──スタッフさんから指示はなかったんですか。

 

清田 基本的に自由にやらせてもらって、例えば「料理の断面を見せてほしい」というときは指示していただきました。そこで、このタイミングで見せるんだと学びましたし、質問内容も足りないところは一緒に考えてくださいました。食レポも練習したはいいけど、食材や調味料などが分からなくてコメントに迷っていたら、「お店の人に聞いてみたらどう?」と助け舟を出してくれました。反省点もありましたが、次に活かせることもたくさんありました。

 

──もともとお酒は飲むほうなんですか。

 

清田 たしなむ程度ですけど、母が強いので、よくおうちで一緒に飲んでいます。ただビールを飲めるようになったのが半年前で21歳になってからなので、レギュラーが決まってから、お酒を飲むときはビールにして、ぐいっと飲む練習をしています。瓶ビールを飲んだのもロケが初めての経験で、あの町中華っぽいコップに注ぐのが新鮮でした。

 

──ビール以外だと、どういうお酒を飲むんですか。

 

清田 普段はハイボールを飲むことが多いですね。

 

山下敦弘監督の作品に出演するのが大きな目標だった

──現在公開中の映画『水深ゼロメートルから』でメインキャストを務めていますが、出演が決まる前から山下敦弘監督の作品を観たことはありましたか?

 

清田 大好きでした。初めて観たのは『リンダ リンダ リンダ』(2005)で、ちょうど主人公たちと同じ高校時代に出会いました。きっかけはお芝居のレッスンで、そのときの先生に「山下監督の作品に出るような女優さんを目指しなさい」と言われたことがあって。それで観てみたら、登場人物たちがそれぞれの理由で葛藤を抱えていて、良い意味で“濁り”があって、そこに惹きつけられました。

 

──そのほかに山下監督の映画で好きな作品を一作挙げるとしたら何でしょうか。

 

清田 『もらとりあむタマ子』(2013)です。主演の前田敦子さんが、大学を卒業したけど無職で実家も出ない、ふてくされた23歳の女の子を演じているんですが、「こういう時期は自分にもあったな」と、その姿が自分に重なって心が痛くなりました。山下監督の作品はどれも人間味が強くて面白いです。

 

──目標だった山下監督の作品に出演することができて、緊張もしたのではないでしょうか。

 

清田 かなり緊張しましたけど、オーディションで初めてお会いしたときから山下監督は親戚のおじさんみたいな親近感があって。最初からリラックスして接することができました。

 

──本作は2021年に上演された舞台の映画化ですが、初めて映画版の台本を読んだときの印象はいかがでしたか。

 

清田 会話劇で、5人の女子高生が出てきますが、みんなの言っていることに共感できて。ある意味、脳内会議のようだなと。それぞれ違う方向に悩んでいるから、人によってはごちゃついた印象を受けるかもしれないけど、でも頭の中ってこういう感じだよねって思いました。

 

──清田さんが演じた水泳部のチヅルと共通する部分や、共感するところはありましたか。

 

清田 真っすぐな女の子で負けず嫌い。だからこそ水泳で勝てないことに憤りを感じているというところに共感しました。私はチヅルほど感情を表に出さないので、かわいいものですが(笑)。あと他人と意見がすれ違ったときに、あまり我を通さず、自分が折れようみたいなところも共通点です。

 

──現場の雰囲気はいかがでしたか。

 

清田 ココロ(濵尾咲綺)、ミク(仲吉玲亜)、ユイ(花岡すみれ)の3人は舞台から引き続いての出演なので本読みのときから仲が良くて、そこに一人で入っていくからどうしようと思ったんですが、濱尾咲綺さんとは一度CMで共演したことがあって。それにも助けられて、自然と輪に入ることができました。みんな明るい性格ですし、同世代というのもあって距離感が近くて、ずっとしゃべっていましたね。10日間にわたって栃木県の足利で撮影して、みんなで同じホテルに宿泊したんですが、一つの部屋に集まったり、一緒にお風呂に入ったりと修学旅行のような楽しさがありました。

 

夏までに綺麗になりたいから朝食をプロテインに置き換えました

──最後に今ハマっていることを教えていただけますか。

 

清田 プロテインです! 一か月前から飲み始めたんですが、きっかけは夏までに体を引き締めようと思ったんです。肌の露出が増えるので。夏までに綺麗になりたいという目標を立てて、とりあえず朝食をプロテインに置き換えることにしました。タンパク質を摂ると筋肉が落ちにくくなるし、鍛えやすくなりますからね。

 

──筋トレなどはしているんですか?

 

清田 筋トレは……してないです(笑)。1回チャレンジしたんですが、腕立て伏せが3回しかできなくて。そこで筋トレは諦めました。ただプロテインを飲み始めてからは、なるべく徒歩で移動するようになりましたし、8年間使っていた自転車を新しく買い替えて、距離があるときはチャリで移動するようにしています。ちょっとずつ体を動かすことが楽しくなってきました。今までスポーツらしいことって小学生のときにバトミントンをやっていたぐらいなので、それ以来ですね。

──プロテインで好きな味はあるんですか。

 

清田 マイプロテインのチョコ味です。かなりコスパも良くて、2.5kg入りを買って、毎日飲んでいます。

 

──割り方のこだわりは?

 

清田 水、牛乳、豆乳、麦芽豆乳など、たくさん試したんですが、おススメは豆乳で、めちゃくちゃおいしいし、豆乳自体にもめっちゃタンパク質が入っているんです。麦芽豆乳は混ざりにくかったですね。あとヨーグルトにプロテインを混ぜて、そこに冷凍フルーツを入れて食べるのも好きです。プロテイン、卵、牛乳を混ぜ合わせて、ガトーショコラ風にしたこともあるんですが、それは失敗しました。平らなお皿でやればよかったんですけど、マグカップでやっちゃったから、再チャレンジしたい!

 

──普段から料理はするんですか。

 

清田 全然しなかったんですが、「町中華で飲ろうぜ」のレギュラーが決まってからは、勉強も兼ねてするようにしています。チャーハン、パスタ、オムライスなど、入門編というか、王道の料理を作ることが多いです。それで食レポのバリエーションも増やしたいですし、これから暑くなるので、いっぱい食べて暑さに負けないようにしたいです!

 

 

 

町中華で飲ろうぜ

BS-TBS 毎週月曜よる10時

公式HP:https://bs.tbs.co.jp/machichuka/
公式Instagram:https://www.instagram.com/machichuka_bstbs/
公式X:https://twitter.com/machichuka_bstb

 

水深ゼロメートルから

新宿シネマカリテ・下北沢K2ほか全国順次ロードショー中

(STAFF&CAST)
監督:山下敦弘
脚本:中田夢花|脚本協力:小沢道成
原作:中田夢花 村端賢志 徳島市立高等学校演劇部
制作プロダクション:レオーネ|製作幹事:ポニーキャニオン|配給・宣伝:SPOTTED PRODUCTIONS

出演:濵尾咲綺 仲吉玲亜 清田みくり 花岡すみれ
三浦理奈 さとうほなみ

(STORY)
高校2年の夏休み。ココロ(濵尾咲綺)とミク(仲吉玲亜)は体育教師の山本(さとうほなみ)から、特別補習としてプール掃除を指示される。水の入っていないプールには、隣の野球部グラウンドから飛んできた砂が積もっている。渋々砂を掃き始める2人だが、同級生で水泳部のチヅル(清田みくり)、水泳部を引退した3年の先輩ユイ(花岡すみれ)も掃除に合流。学校生活、恋愛、メイク……。なんてことのない会話の中で時間は進んでいくが、徐々に彼女たちの悩みが溢れだし、それぞれの思いが交差していく。

公式HP:https://suishin0m.com/
公式Instagram:https://www.instagram.com/suishin0m/
公式X:https://twitter.com/suishin0m

(C)『水深ゼロメートルから』製作委員会

 

撮影/武田敏将 取材・文/猪口貴裕