ホンモノ素材辞典vol.6
今回のホンモノ素材辞典は、ドイツが誇る世界的人気の逸品。カーフならではの素材感と鮮やかな発色が魅力の「シュランケンカーフ」をご紹介します。
注目度、人気ともに上昇中の超ロングセラー
皮革素材といえば、イタリア産が話題になりがち。けれど、ドイツにも世界的な人気を誇る逸品があります。それが、ペリンガー社が製造する「シュランケンカーフ」です。
べリンガー社は、1864年創業の老舗で、ボックスカーフ(生後6ヶ月までの仔牛の革)をクロームなどの薬品で鞣した素材を得意とするタンナーです。高級皮革といえば植物性タンニンで鞣したものを思い浮かべがちですが、しなやかで柔らかく、きめが細かいカーフの特性を活かすには、実はクローム鞣しのほうが向いているのです。
発売されてから60年が経つロングセラーですが、近年、海外の有名ブランドを始め、国内でもこのシュランケンカーフを用いた製品が続々登場。注目度、人気ともに上昇中の素材です。
自然で深いシボと鮮やかな発色が特長
シュリンクレザーの一種であるシュランケンカーフの表面には、クロームで鞣す際、革が収縮して生まれた自然なシボ(シワ)が見られます。ひとつひとつ大きさや深さが異なるこのシボによって、折り曲げにも強く、傷が目立ちにくいのも大きな利点です。
さらに、発色のよさも特筆すべきレベル。シックな色からポップな色まで、カラーバリエーションが豊富なうえ、経年変化による退色なども、ほとんどありません。
革素材の中では水気にも比較的強く、お手入れも簡単。初めて手にしたときの色合いを長く保てるのも、シュランケンカーフならではの魅力です。
■ホンモノケイカク
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